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我、サバ(メス)なり

むかし、むかしのことじゃった。

クマガイおばさんは
『自称、青魚のメス』と、
名乗るオナゴとの付き合いに、
ほとほと困っておってのぉ。
すごく悩んだ時期があったのじゃ。

話は通じぬしのぉ、
『自称、青魚のメス』
マウンティングという、
スキルを持っておったのじゃ。

クマガイおばさんはスキル、
マウンティング耐性はあったが、
マウンティング無効は
まだ会得しておらんでのぉ、
なんとか付き合おうと無理して、
じわじわと蝕まれておった。

蝕まれながらも
クマガイおばさんは
いつものように腹が減るので
スーパーに買い出しに行き
鮮魚コーナーに寄ったのじゃ。

クマガイおばさんは
魚が好きでよく食べるのじゃが、
『自称、青魚のメス』
物理的に食えないから
腹の足しにならないからのぅ。

鮮魚コーナーにサバがあったんじゃ。
今思うと、『自称、青魚のメス』は、
自らを魚だと名乗っていての、
クマガイおばさんと違って
人間と名乗っていなかったのじゃ。

クマガイおばさんは一応人間で、
さすがに魚の言葉は
理解できなくてのぅ。
『自称、青魚のメス』
「私ってサバサバ女なの!」と、
自らの種族を主張するほど、
種族や目指す方向が違っていたのじゃ。

クマガイおばさんは、
人と比較せず些細な幸せを目指していたがの、『自称、青魚のメス』
サバの味噌煮を目指していたのじゃ。

『自称、青魚のメス』
クマガイおばさんのことを
同じ魚と勘違いして
「サバの味噌煮を目指して良いのは私だけ!」
と、エラ呼吸を荒くしていたのじゃ。
ほとほと困った魚じゃのう。
人間と魚の区別がつかないとはのぅ。

『自称、青魚のメス』に困った人間は安心せい。
種族も目指す方向も違うからの。
適当に3枚にでもさばいたらよいのじゃ。
サバだけにのぅ。

( ˘ω˘ )

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