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レファレンスサービスってなぁに?

くまちゃんは「レファレンス協同データベース」という、全国の図書館での相談をまとめているサイトの「未解決」事例に取り組んでいるわけだけど

こちらの記事では、レファレンスサービスとは何か詳しく説明をするよ。
少しマジメな話が続くけど、コーヒーでも飲みながら、リラックスして読んでね。

つ旦~


レファレンスサービスの定義

まず辞典で定義を調べてみよう。

レファレンスサービス reference service
何らかの情報あるいは資料を求めている図書館利用者に対して、図書館員が仲介的立場から、求められている情報あるいは資料を提供ないし提示することによって援助すること,およびそれにかかわる諸業務。図書館における情報サービスのうち,人的で個別的な援助形式をとるものをいい、図書館利用者に対する利用案内(指導)と情報あるいは資料の提供との二つに大別される。

日本図書館情報学会用語辞典編集委員会. (2020). 図書館情報学用語辞典 (第5版). 丸善出版


「こうやって調べるといいよ」と教えるのと、
「答えはこれだよ」「この資料に載ってる(かも)よ」
と答えるっていう2つのパターンがあるってことだね。

また、答えには「記録」を示す必要があるよ。要するに、本とか、論文とか、データベースに載ってるものを回答にしなくてはならない、ということだよ。

たまたま司書さんが、答えを知ってたとしても、それを「記憶」
(≠「記録」)を頼りに答えたりするのは、レファレンスではないんだね。

レファレンスサービスの3要素


もっと細かいことをいうと、レファレンスサービスっていうのは単純に答えがわかったとか、わからないとかそういうものではなくて、くまちゃんは、以下の条件が絡み合っているものだと思う。

  1.  相談者の要求

  2.  解決までの時間

  3.  所蔵資料や使えるデータベース


1. 相談者の要求


レファレンス相談は、クイズやテストではないので、前提となる質問が、間違っていることもあります。
勘違いや記憶違いは誰にでもあるからね。

わかりやすいようにレストランに例えてみましょう。

レストラン、コックのくまちゃんと客のきつねちゃん


きつねちゃん:玉子どんぶりをください。甘酸っぱいタレがかかってるやつ。 くまちゃん:それは天津飯じゃないかな

こういうことは珍しくありません。
さらに言うと、相談者自身が自分の望みが分かっていないこともあるから、
対話の中で、相手の望みを特定していくことが大事です。

きつねちゃん:なんかごはんもので、中華料理で、卵を使ったものが食べたいな くまちゃん:それなら天津飯はどうですか?

答えだけがわかればいいのか、掲載されている資料を知りたいのか、調べ方を知りたいのか、それも人それぞれだよね。


2. 解決までの時間


相談者の事情は色々、例えば、「レポート課題があるから、明日までに回答が欲しい」みたいなことはよくあります。

きつねちゃん:あーおなかすいた。今、すぐに食べたい!なるべく早く! くまちゃん:急いで作らなきゃ!

こういうはらぺこのケースもあれば、
逆にじっくり時間が取れるケースもたまにはあります。

ステラおばさん:急ぎませんので、できたら連絡してくださいね。 くまちゃん:時間をかけて作っても大丈夫そう!

その場合も回答は早いにこしたことはないので、使える時間は無限ではありません。
使える時間によって、使える手段やどこまで調べるか、ということが変わってきます。


3. 所蔵資料や使えるデータベース


図書館によって、持っている資料や使えるデータベースはそれぞれ違います。
特定の分野に強いこともあれば、逆に弱いこともあります。
このように、普段からその図書館でどのような資料を収集しているかも、レファレンスにおいては重要だよ。
そういった条件下で、図書館司書さんは調べてるんだね。

レストランに例えると、食材や調理器具などの条件で、提供できる料理は変わるよね。

きつねちゃん:なんか肉料理で食べ応えがあるものが食べたい! くまちゃん:……
くまちゃん:うちの店には、オーブンと低温調理器があって、冷蔵庫にはハーブと牛肉があるから、ローストビーフが作れるな

その質問に答えるのに、もっとよい条件の図書館があれば、
そちらを紹介することもあります。
その仲介も立派なレファレンスです。
(この仲介をレフェラルサービスとも言います)

きつねちゃん:天津飯ください くまちゃん:うちは洋食レストランなので、2件となりの中華屋さんに行ってください

くまちゃんがやっていることはレファレンス?


レファレンスにはいろいろな条件が絡んでいるということがわかったかな?
とにかくレファレンスにおいて重要なのは、「相談者とのコミュニケーション」で、いかに相談者からニーズや情報を引き出せるかなんだ。

だから、くまちゃんがやってる「未解決」事例の解決は、レファレンスというよりはどっちかといえば辻斬りみたいなものだね。

真面目な話を長くして疲れちゃった。
くまちゃん、おやつの時間にします。

みんなはどんなおやつが好きかな?
またね。

(参考文献)
齋藤泰則. (2009). 利用者志向のレファレンスサービス : その原理と方法. 勉誠出版
中西裕, 松本直樹, 伊藤民雄. (2019). 情報サービス論及び演習 (第2版). 学文社


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