今宵キッシュを再び
土曜日位から作ろうと思っていたんです。
なぜなら、買い物かごにキッシュの材料が無意識に入っていたんですから。
おだんごさんの記事で知ったもつにこみさんの秘伝にはしないキッシュ。
せっかく紹介して頂いたし、何よりとてもおいしそうなので、いつか作ろうと思っていました。
しかし、なかなか機会に恵まれず・・「いつか私に(作るタイミングが)勝手におりてくるだろう」と悠長にかまえていたのです。私はいつだってそうです。そうなる時はそうなると思いながら、この三十数年も過ごしてきました。大体何とかなってきました。
時は来たり
スーパーでチーズを見ている時にそんな声が聞こえた気がしました。
キッシュの神様今ですか?この私に作れと言うのですね。
「材料は・・・」ともつにこみさんのnoteを携帯で検索します。
ここで大変なことが発覚。
もつにこみさんをフォローしていないことが判明。
あわててフォローする。(すみません。きっと変なタイミングでフォローしています。あの時私は地元のスーパーの乳製品コーナーにいました。この場をかりて謝罪したいと思います。過去記事も少しずつ読ませて下さい。)
材料を確認、購入後家路に着く。
しかしですね・・。前回の記事でも触れましたが、私は土日は意外とイベントがあり、たくさんのスキにも疲労困憊していたので、キッシュを作れなかったのです。
あくる日。
月曜日は、すごくもやもやイライラしていました。
詳しくは書きませんが(自分の会社の悪口になるのでね)退社後にプンプンしながら、いつものように実家へ向かいました。
実家の親は月曜~火曜は我が子を学童に迎えに行き、私が帰宅するまで面倒をみてくれています。
実家へ行って、父親に愚痴をこぼします。
父親は「あと半月の辛抱じゃない。もう少しだよ。」と励ましてくれます。
私は来月で退職する予定なのですが、来月は有休消化のため、今月末で今の会社から離れることになっています。私の父は、私の会社の経営に関わっている人なのですが(うちの病院や法人は親族経営なのです。)退職する私を咎めもせず、責めることもなく、この日は私の猫背で凝っている肩をマッサージしてほぐしてくれました。
『あ~親ってありがたいなぁ』
私は家に帰って腹をくくりました。
この怒りをキッシュで昇華させよう。作るのは今しかない。
帰って18時半。もつにこみさんの記事によると「1時間半~2時間」のタイムラインと書いてありました。今から作るとできるのは20時~20時半。夕飯にしては遅いのか?
しかし私はひるみません。幸いにして子供は実家でご飯を済ませています。夫は最近帰りが遅いのです。
やるしかない。
無心で作ります。携帯のレシピを見ながら一生懸命作ります。
パイを空焼き後に、オーブンを予熱しておくことを忘れてしまい、もつにこみさんの記事にも「予熱操作してなかった!!ってのが多い」と書いてあるのを確認し「私もです!」と独り言を言う。お母ちゃんは誰に向かって言っているのか、知らない子供がビクッとする。
お母ちゃんはもつにこみさんに届かない声を上げながら予熱をかけているのよ。などと説明する暇もないので、無心でキッシュを作り続けます。
そして完成。
何とかできました。
(材料はほうれん草ときのこを追加しました)
ちょうど良いタイミングで帰ってきた夫とおいしく頂きました。
本当においしかった。そして私の怒りはキッシュの完成とともにどこかに飛んで行ってしまいました。怒りをとばす幸せのキッシュです。
あくる日。
私は退社後、また実家へ子供を迎えに行きました。
そこで私の両親に「怒りにまかせてキッシュを作ったら激うまのキッシュができた」と話しました。
そこで母親が予想もしなかった一言を発しました。
「いいなぁ。お母さんもキッシュ食べたい。」
「娘が嫁いで、おかずとかもっと作って持ってきてくれるのを夢見ていたのに、あなたたちはちっとも持って来やしない。」
え?そんなこと期待されてたの?
横にいる父親もうんうんとうなずいています。
これは・・・作るしかないじゃないか。
こうしてまた私はスーパーへと足を運んでいます。
2度目のキッシュは感謝のキッシュ。
不甲斐ない私をいつも支えてくれて、孫をかわいがってくれる私の両親へ。
感謝を込めて作りたいと思います。
感謝のキッシュが両親へ届く時に、また幸せを運んでくれることを願いながら。
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