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京都紀行その2
その1はこちら。
皆さんと別れたあと、ホテルに戻った。
娘が疲れた様子であったので、少しだけ休憩して夕方ご飯を食べに行くことにした。
夕飯....何を食べようと考える。
食べログなどで探してみる。
夫が渡してくれた京都のガイドブックを見てみる。
いくつか、目星をつけて電話をかけた。
しかし、驚いたのだが、閉店しているお店が多かった。ガイドブックは2年前に発売したものであった。
もしかして、これもコロナの余波かな......と思いながら、続けて他のお店に電話をかけてみたが、どこも予約はいっぱいで21時以降の遅い時間になってしまうとのお返事であった。
あれ?もしかして、もしかしなくても京都、混んでる....?
私はいつも見通しが甘いのだ。
ゴールデンウイークの京都、なめてたぜ。
もっと早めにお店を予約しておけばよかった。
後悔しても仕方ないので、娘を連れて、ホテルの一つ隣の通りの繁華街に出る。
雨降る京都の街。
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ぽつぽつが、ぼつぼつぼつになり、徐々に雨足がひどくなる。
人通りも多く、他の人たちも食事ができるところを探しているようだ。
「こうなったら」
「片っ端から道場破りのように頼もう方式でお店を探します!」
私は宣言した。
娘は「はい!」と元気よく返事をしてくれた。
私たちは目の前のお店から一つずつ順々に席が空いていないか、尋ねまわった。
そして、何軒目かで「カウンターなら空いてます」という串揚げ屋さんがあったので「お願いします!」と力強く返事をした。
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娘と串揚げを楽しんで、ホテルに戻りスプラトゥーンをやる。
「まだやるのかい!」と突っ込む人はいない。娘しかいないので、気は楽である。
娘は娘で「依頼された絵はどのように描こうかな...」と早くも悩んでいた。オフ会の最中に、彼女はおひたちさんのお子さんたちから絵の依頼を受けていた。
おひたちさんがスプラトゥーンのyoutubeの配信を始めたり、今日お会いした他の人もスプラをやっていることがアプリでわかる。
みんなスプラが好きなんだなぁ....。
しかし私は途中でゲームをやめた。Wi-Fiが弱々しく、回線落ちが続きサーモンランの評価も落ちてしまった。
あきらめがついたので、読書をしてその日は眠りにつく。(こういう時お酒とか飲まないのはずっと若い頃から変わりない)
次の日。
起床して、起きれない娘を部屋に置いて朝食を頂く。
娘が起きるまで読書をする。
起きてからチェックアウトをして、ホテルを出て駅に荷物を置いた。
そこから、娘が行きたいと希望していた「八坂通」を目指してバスに乗る。
バスから降りて、八坂通を歩いた。
法観寺も見えてくる。
娘は今回の旅の目的である写真撮影をしたり、私は私で気になったお店を覗いてみたり、寄り道しまくりながら坂をあがっていく。
雑貨屋さん、カフェ、旅館、さまざまなお店が坂に並んでいる。見ているだけでも楽しかった。
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人力車のお兄さんに声をかけられる。
みんなハンサムでさわやかで、足がものすごく太い。ひとめで筋肉がわかりやすい。
坂道をがんがん上がっていく。
すごい仕事だなぁと感心する。
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「3年坂で転ぶと3年のうちに死ぬ」
と書かれている。
娘と「怖いなぁ」と話す。2人ともこれを読んでから急に坂道を慎重に歩くようになった。まだこんなところで死にたくないよね、と坂を励まし合いながら上がる。
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娘はいつも街灯や建物を気にしている。「おしゃれだね」とか「あれ、かわいい」とか教えてくれるのが、私はうれしい。
一緒にそれを共有できるだけで幸せだなと思う。私も負けじと自分が素敵だなと思うものを娘に教える。
途中で、娘が疲れたので、カフェで休憩。
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再び、坂を上がって着いたのは清水寺。
「清水の舞台から飛びおりる」という諺を娘は知らなかった。世代のせい?
ここから飛びおりる勢いでやり遂げることって、私にはあるのかなぁ...とふりかえってみたりする。
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藤の花がきれいだった。
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お昼を食べて
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娘が力尽きた。
「もう眠くて仕方がない」
まあ、けっこう今回は頑張って動いた方だと思ってはいた。けれども、41歳のお母さんより体力ないのは、どうにかした方がいいと思うなぁ...なんて、本人には言わずに「少し横になって、眠れる」場所を必死に考える。
思いついたのは
カラオケボックス!
駅前のカラオケボックスに入って、娘は眠りにつく。
私は小声でくるりを歌う。
京都といえばくるりだろう。
アルバムのジャケットを思い出す。
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時間になり娘が起きた。
体力も復活したようなので、京都タワーにのぼった。
京都タワーはなんというか、かわいらしかった。
狭さとか作りとか。
健気な感じ。
当たり前だが、東京タワーやスカイツリーとは違う。昼に見ると未来都市ぶりはやや影をひそめる。
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そして、抹茶のソフトを食べて(辻利のスイーツを私はどうしても食べたかった)
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私たちの旅は終わりを迎えた。
今回、娘と2人で過ごしたこと。
たくさん話ができたし
たくさんの笑顔が見られた。
これから先、彼女にはたくさんの経験をしていってほしい。
私は自分の親の好きなところがいくつかある。
それは
「自分の人生を楽しく生きている」こと。
私が楽しく生きていることで
娘に「大人になっても楽しいことがたくさんある」ことが、少しでも伝わって欲しいなと思う。
そして、それを共有できる人が必ずどこかにいることを、そんなことを、決してあきらめないでほしいなと思う。
今回、お会いした方たちと過ごした時間。
たぶん娘は大事に心に残してくれるような気がする。
私はもちろん残すつもりである。
あの藤の花と一緒に。
たまに心から取り出してみては
自分の心をあたためながら
明日へとまた歩んでいくのだ。
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京都紀行はこれにて、おしまい。
楽しい旅にまた行けることを願っている。
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