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至福の歯みがきとぼんやりしたい心

私の最近の至福の時間

それは歯みがき



歯ブラシに歯磨き粉をつけて
歯にブラシを当てて
フローリングの床に座り込んで
壁にもたれて
何も考えずに
しゃかしゃかと磨いている瞬間が


1番好き


歯みがきをしている時はいかにも「歯みがき」をしていることが相手にも伝わる。

歯みがきをしていると「今、物を取りに行ってるんだな」とか「今、料理のレシピを考えてるんだな」とか「今、着替えているんだな」とかそういう風には思わない(はず)。

歯みがきをしている人は
ただ、まぎれもなく歯みがきをしている人

である。

そして、歯みがきをしていると「今この人は会話ができない」というアピールになっていい。

歯みがきをしている人に話しかける人はいないと思う。

だって歯みがきをしているんだから。

しゃべるとつばやら歯磨き粉やらが大変な事になってしまうではないか。


だからいいんだ。


このまわりの状況から堂々とシャットダウンできる時間は貴重である。

この時だけは、誰にも話しかけられず、堂々とぼんやりできるのである。

だから、私はついつい歯みがきを長くやってしまう。


そして同じ理由でトイレも好きだ。

けれども、トイレに長く立てこもっていると、あらぬ誤解をされてしまうし、他に使いたい人がいた時にかなりの迷惑ものになってしまう。


ここまで書いていて気づいたが、どうやら、私には「ぼんやりしていて、誰にも何にも応答する義務のない時間」が少し必要なんだと思う。

仕事中は、なるべく周囲の刺激に俊敏に応答したいと思っている。

どんな些細なサインでも、細やかな表情の変化も、体温の上昇や下降も、戸惑いも、喜びも、体のこわばりもみんな受け取りたいと思っている。

私の受信アンテナは100%とまではいかなくとも90%か80%の領域で働いている。(精度が優れているかどうかはまた別の話だ)

仕事以外でも、例えば買い物中などは、70%位の領域で、あらゆる刺激や感覚に対応していきたいとは思っている。(邪魔にならないようにとか、ぶつからないようにとか、ここ最近のやたら何かを確認される店員さんとのやり取りとか)

しかし、自宅だととたんに受信のアンテナの感度が下がる。

車だったら、アンテナが洗車の前に折りたたんで格納している状態みたいになってしまう。

そして、私のアンテナはひどい時には30%以下の領域になって、家族の言っている内容や行動が察知できない人になってしまう。頭の中はノイズだらけだ。


そして、きわめつけはワイヤレスイヤホンの存在(プレゼントしてくれたのは夫

これが耳にあると、私はもう1人の世界におでかけしてしまっている。旅行みたいなものである。

最近、この事で指摘や注意を受けた。(誰とは言わないが)

私に話しかけても、返事がないと怒っていらっしゃった。(誰とは言わないがごもっともである。当然いけない事である。)


だから、自宅にいる際も、もう少しアンテナの受信領域を見直そうとして、少しだけ気をつけているつもりだ。(結果は変わっているのかはわからない。たぶん努力と比例していないような気もする。)

その反動なのだと思う。

歯みがきが至福の時間になっているのは。


でもですね

この歯みがきタイムも実は話しかけられていることが意外とあることにまたまた気づいてしまったので(ふふむう...みたいな曖昧な返事をする)

この時間をどこで作ろうかという事が

目下の課題となっております。

(たぶん一人の散歩がいいのだと思うのだが、散歩は散歩でまた、事故のないようにとか、転ばないようにとか、違った気の使い方をしているような気もする。noteを書いているのは自己対話的にもそれなりの気分転換にはなっていると思う。できたら自然の中でそのような時間がとれればいいのだろうなぁ。しかし言い訳ではあるが、母親であり妻であるとなかなかそのような1人の時間が捻出できないのは現実問題としてある。)

何かいい方法はないかな~という
最近のそれほど困ってもいないような、指の皮のささくれのようなお話でした。おしまい。






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