愛を語る資格なんてない、そして私は1番じゃなくていい
「おたくはさぁ、何か書いてみたらどうかな」
仕事中に急に唐突もなく投げかけられたそのことばに、私はドキッとした。
「なんでそう思いますか?」
私はその利用者さんにストレッチをしながら聞き返した。
「あなたは文章がうまいでしょ。たくさんの人に出会ってたくさん思っている事があるじゃない?いい線いってると思うんだよな。瀬戸内寂聴さんを思い出すよ」
瀬戸内寂聴さんの書籍は読んだことはないのだが、何か深いものをまわりへ与えていた人であるという事は、何となく頭のイメージの片隅に