幻の栗クリームパン

画像1 おーーーい!!ぶちはいるかーーー!!? 晴れやかな昼下がり コーヒータイムの優雅な時間に響く声 すこしだけ、なつかしい 「はいはい何だい」 コーヒーを飲み干し のそのそと表へ出る なんとなく予想していた状況そのままが ぶちの目の前にひろがっている 「聞いてくれよもーーーーーう!!!」 おんおん泣き叫ぶのはぶちの旧友 しまりす君 くりくりおめめを半分覆った 白いタオルがきらりとひかる あらあら どうした何かあったよう・・・
画像2 聞いてくれ 「うちの嫁さんもうカンカンでよぅ・・・追い出されちゃったぜ」 しまりす君 どうやら朝から喧嘩だと 実はぶち ことの顛末知っている だって朝から 奥さん来たんだもん 「はいはい謝りなね。きみはいつも一言多いのさ」 そうさ彼は むかしから こういう喧嘩 ばっかりさ でもぶちは 知っている しまりす夫婦の 仲の良さ いつものように 聞き流し コーヒー1杯 ごちそうさ
画像3 だっだっ がばぁ!! 「たのむ!嫁に詫びの品を選んでくれぇ!!あとは俺がちゃんと反省するから!!!」 お店でとつぜん 手をつき頭を下げる しまりす君 やれやれまたかと 呆れのぶち 「にいちゃん、ちょうど試作焼けたよぉ」 奥からしろが報告です。 「・・・一個こいつに持たせてやれ」 ちっと舌打ち 「やっぱりこうなったか」と独り言 「にいちゃん、なんだかんだ優しいよねえ」 にやにや笑い しろは厨房へ こうなる予想的中です お人よしぶち 急きょ試作を組み込んだ 二匹は長い付き合い 親友なのだ
画像4 ほかほか ほくほく こんにちは 秋のかおりが やってきた 栗クリーム入りの 特別クルミパン 今日の試作は豪華だな きっと奥さんよろこぶと  ぶちの予感は 的中だ しまりす おめめを キラキラと さらに大きく 光らせて 感謝感激あめあらし 「ああああありがとう・・・・!!これは嫁もよろこぶぜ」 「さっすが兄ちゃん!ぼくにもそれくらい優しくしてよ~」 しろが冷やかし ぶちは知らんぷり 冷たいふりして 親友想い 無事に仲直り できるといいね ファイトなのだ しまりす君
画像5 おーいおいおい ありがとう 泣くほどうれしい しまりす君 「この借り一生忘れないからな!おぼえとけよ!」 「はいはい君が 忘れなければね」 相も変わらず 澄まし顔 だってしまりす夫婦 ぶちの親友さ なるべくずっと 笑っててほしい ずっと大切な 親友さ ありがとうと何度もお礼を言って かえってく きっと仲直りするだろう だって二匹は 昔からそんなだからね 見送るぶちは あきれつつ 親友のしあわせ 祈ってる
画像6 【設定⑤】とても贅沢な栗クリームパン。しまりす夫婦が大好きなクルミパン生地。考案するも、栗が高くて商品化ならず。 芋あんで検討中だとか。 しまりす夫婦は森でも有名なおしどり夫婦。リスだけどおしどり。 ぶちとは仲良しで昔よく3匹でやんちゃしていた。 奥さんはよくパンを買いにくるので時間があるときお茶をしている。

やる気と元気がアップします。 よろしくおねがいします(^^)/