ホテルで経験した怪奇現象2連発+脳の支配について
1年ほどホテルに宿泊していれば、
一度や二度、おかしな現象に遭遇するものである。
今回のnoteは、
記憶がまだ新しいうちに
文字として書き残しておこうと思い筆を走らせている。
最初に断っておくが僕に霊感はない、はずである。
最初は、築地らへんのホテルに宿泊していた時のことだ。
その日は牡蠣を食べ、カラオケに行き、そしてホテルに戻った。
デートのような、楽しくもあれば切ない1日だった。
夜、いつも2時とか3時頃まで
夜更かしてをしている僕は、
その日も遅くまで起きていた。
なんとなくYouTubeを見たり、SNSを更新したり。
そして気づいたら眠りについた。
記憶が飛び飛びだが、
たしか朝6時とか7時頃に一度目が覚めている。
で、二度寝をしようと思った。
大体いつも昼過ぎまで寝ているので。
かすかに夢を見た。奇妙な夢だった。
誰かとお洒落なレストランにいて、
テーブルの上に小さな日本人形(?)の女の子が。
こちらを向いて歩いてくる。
その瞬間、妙な違和感に気づく。
小さな人形かと思ったら人間だったのである。
なぜテーブルの上で歩いているのか?
この子は誰なのか?
夢の中の僕は、「え…?」と一瞬固まり、その後、
現実世界の僕の脳と顔面の半分に、
ブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオという響きが鳴る。
なんなんだこれは。
でも一度、どこかで体験したことがあった、これは。
だから正確には2回目だった。
ものすごく怖かった。
「まずい、これはまずい、きっと何かが起きる」
と、不思議と嫌な予感がした。
数秒後、現実世界の僕の耳に、
部屋からのミシ…ミシ…ミシ…という亀裂音が入ってくる。
ホラー映画とかでよくあるアレである。
その次、バスルームから、
ポチャン…ポチャン…という水滴の音がする。
おかしい。
さっきまで水滴の音なんてしなかった。
それに蛇口をひねり忘れた記憶もない。
ポチャン…ポチャン…という音は大きくなる。
僕は目をギュッと瞑っていて、
その時は開けることができなかった。
眠っているわけでも夢を見てるわけでもなくて、
意識はハッキリとしていて、
こうやって一部始終を覚えている。
また次の瞬間、現実世界で、
ドアの向こう側からアハハハハハアハハハハハアハハハハハ
という笑い声が聞こえてくる。
多分、女の子だったと思う。
いや、数名いた。
小さな子供二人が遊んでいるのか?と一瞬思った。
でも、こんな時間に?本当に人間の笑い声?
と、僕は目を瞑ったまま必死に考えた。
答えは出なかった。
顔面の震えは収まっていたが、
起き上がることができない。
気づいたら深い眠りについていた。
起床後、部屋を明るくし、
バスルームを確認するが水滴など一切落ちていない。
周辺の部屋に子供がいる気配もない。
それから確か1か月後くらい、僕は巣鴨のホテルにいた。
夜中、一度目が覚める。
二度寝をしようと思った。
でもやけに頭がふわふわしてる感覚がある。
なんとなく、アレが再発する気がした。
何かが起きる。
またアレが発症する。
そう直感で思った5秒後、
また、僕の脳と顔面の半分に
ブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオという響きが鳴り渡る。
あぁ、またきた…と思った。
この音が鳴った後、必ず、
何かが起きることも予感していた。
前回と同様に。
音が鳴り響き、
目をギュッと閉じて耐えていたこと、
およそ20秒くらいだろうか。
21秒後、僕はベッドの下に沈んでいる、と思った。
みるみると沈んでいく。
一体これはなんなんだ。
どこまで落ちしてしまうんだ、と思って息を呑んだ。
と、思った矢先、
いや、これは、現地点から沈んでいるのではなく、
宙に浮いた状態から下に向かって
落下していることに気づく。
つまり僕は、
幽体離脱をしているような状態で、
部屋の中央部分に浮いていたのである。
「あぁ、宙に浮いてる…。どうしよう」
と思った。
そして、ゆーーーっくりとベットに向かって落下していった。
ベットの上にストンと落ち、目を開ける。
手足が動かない。いや、首も。
全身が硬直してることに気づく。
人生初の金縛りを経験した。
それ以降の記憶は、ない。
怖すぎてまた眠ってしまったのかもしれない。
それ以降、
あのブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
という響きは発生しなくなった。
僕は安心していた。そう、今日までは。
今日、僕は、東京のホテルから
栃木にある2階建てのログハウスに移動しており、
ベッドの上で静かに寝ていた。
また不思議な夢を見ていた。
母が、僕の中に〝何か〟が眠っているなどと言い出し、
それを首元から取り出してくれるという。
母は僕の首元に手を当てる。
「掴んだ…出てこい」
母は無表情でそう言い放った。
その後、夢の中の僕の首から、
あのブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオという音と共に、
不吉そうなエネルギー体が引っ張り出された。
音が鳴るとき、
現実世界の僕の首も振動していた。
目が覚めた。
「あぁ、この振動の仕方、まずい、
またアレが起きてしまうかもしれない」
と直感で思った。
小さな震えが止まらず、
トイレに行くこともできなかった。
その後、気づいたら部屋が明るくなっていた。
これも今思うと不思議だ。
カーテンを閉め切っているので、
いつもそこまで明るくならないはずだった。
僕は安心し、用を足しに行った。
そしてまた寝た。
再度目が覚める。
なんとなく、あの音がする気配がした。
アレが発動する前、一瞬だけ不思議な感覚に包まれる。
怖かった。
あれはホテルで起きた怪奇現象として
自分の中では処理していたので、
まさかこんな自然な場所で
起きるとは思ってもいなかった。
すぐに脳と顔面の半分に
ブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオという響きが鳴り渡る。
僕は心の中で「まじかよ…またかよ…」と絶望した。
部屋からミシ…ミシ…ミシ…という亀裂音が聞こえ始める。
同じパターンだ。
いくつかの共通項が見えてきた。
遠くから誰かの声が聞こえる。
耳を澄ますと、それはおじいちゃんだった。
「てらけ〜ん!てらけ〜ん!てらけ〜ん!てらけ〜ん!」
という声が響き渡る。階段の下から。
足音が聞こえる。
母が部屋に入ってきて、
「今日塾はどうするの?」などと言ってくる。
僕は行かないという意思表示のために、
目を瞑ったまま首を左右に振った。
声も、足音も、誰かの姿もしなくなった。
終わったのか…?と安堵する。
しかし今度はまた小さくあの振動が起き、
まだくるのか?次はなんだ?と思った矢先、
僕の上に何かがいるのを察知する。
目を瞑っているから正体は分からない。
でも確実に何かがいる。
そして右腕・左腕とリズムカルに動かしながら、
僕の体を目掛けてチクチクと刺してくる。
殴ってくるわけではなく、
上半身を目掛けて刺してくる感じ。
僕は心の中で反抗の言葉を吐いたが、
一向に止まらない。
とにかく怖い。
誰なんだこいつは。
30秒くらい、必死に耐えた。
そして気がついたらいなくなっていた。
僕は目を見開いて
部屋の隅々までギョロッと見渡す。
何も異変がない。
心拍数だけは異常に上がっていた。
ホテルでこの不思議な現象を体験した時、
三次元世界における僕の意識はハッキリしていたし、
だから水滴がポチャン…ポチャン…と落ちてた時も、
ドアの向こうから笑い声が聞こえた時も、
宙に浮いていた時も、
現実で本当に起こったことだと思っていた。
夢の中ではなく、現実での話。
でも、今回で、「あれ・・・?」と思うことがあった。
おじいちゃんの叫び声が
階段下から確実に聞こえたとき、
いや、おじいちゃんは用もなく
あんなに僕のことを大きな声で呼ばないし、
そもそもここにいるわけないだろうし、
アレは違う、と思った。
つまり、現実ではない、と。
限りなく現実に近いが、これは現実ではない、と思ったのだ。
だから、
ベッドの上でチクチクと何者かに刺された時も、
これは現実で起こってることじゃない、と判断した。
なので最初の頃ほどの恐怖心はなかった。
刺されている体感もあるし、
体も確実に反応してるんだけど、
これは現実ではない、と。
そう思うと、水滴の音も、
ドアの向こうから笑い声が聞こえた時も、
宙に浮いていた時も、
すべて限りなく現実に近かったが、
自分がそう錯覚してるだけであって、
実際のところは現実ではなかったのかもしれない、と思った。
つまり、すべて脳の思い込みじゃないか?
という仮説である。
実際、その後、おじいちゃんに、
「僕の名前、何度も大声で呼んだ?」と聞いたら
ポカンという顔をされた。
現実ではなかったのである。
しかしこれ、
たまたまおじいちゃんの声だったからこそ
「現実ではないかもしれない」
ということに〝気づけた〟が、
辻妻が合うような
声の持ち主だったら絶対に気づけなかった。
例えば、死別した友人の声とかだったら。
彼がそこに霊として現れて、僕の名前を呼んでいる。
それを現実世界の
意識のハッキリとしている僕の耳でキャッチしている。
それはもう、現実で起きてることにしか思えない。
今回、辻妻が合っていないことに偶然にも気づけた。
脳が現実を作り出すとはよく言うが、
まさにそれで、何かのバグで、
(おそらく発動スイッチはあの振動である)
僕の脳がおかしな現実を作り上げた。
でもそれは、
脳の中で作り出した虚構の現実であり、
実際の三次元世界はそのままで、なんの変化も起きていない。
これもこれで恐ろしいが…
僕らは脳に支配されているのかもしれない。
脳、凄すぎる。
見事に騙された気がする。
脳が虚構の現実を作り出す。
その現実は現実ではない。
たまに、街中で、
何もない空間に話しかけている人とかいるが、
今なら理解できる。
あれ、本当にそこに何かがいると思っているのだ。
実際に、脳が虚構の現実を作り出している。
彼らにとっては、それが現実である。
だって、そこに何かがいるんだから。
僕が偶然矛盾に気づいたように、
彼らも何かの拍子に矛盾に気付ければ、
すべて虚構だったと思えるのだろうか。
矛盾に気づけなかったら、一生そのままなのだろうか。
虚構を虚構として信じ続けるのも、
本人が幸せならそれでいいのだろうか。
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