本を待つ間の楽しみ

世界で一番作家と読者が近い出版社
KuLaScip(クラシップ)です。

さて、
本を楽しむ時間、タイミングは多くあると思います。

本を購入したとき
本を読んでいるとき、
本の感想を人と話していいるとき、

ここに挙げた以上にあると思いますが、今はこの辺で。

私は購入する前、購入するか悩んでいるときも
楽しむことができると思います。
書店で本を購入して家に帰る間、
それを読むまでの時間なども楽しむことができると思います。
つまり、”本を待つ間” も楽しむことができると思います。

それらが楽しいと感じる理由は、
状況や人によって異なると思いますが、
私は ”本を待つ間” は、
購入した本が面白いだろうと期待しているからだと思います。

当然ことですよね。面白いと思わなければ買わないですから。

あるビジネス書の中で、
サルの実験が紹介されていました。
簡単な作業を完了するとご褒美がもらえるときの
ドーパミンの量を図ったところ、
ドーパミンが一番上昇したのは
ご褒美がもらえたときではなく、作業をはじめる時だったそうです。
つまり、ご褒美を期待しているときが、
一番ドーパミンが出たそうです。

実はこれには続きがあって、
作業完了後に、常にご褒美がもらえる場合よりも
ご褒美がもらえない場合がある方が
ドーパミンの量が多くなったそうです。
最終的にもらえる確率が50%の時が最高だったとか。
なのでギャンブルは楽しいとか。

つまり、人が(実験ではサルですが)楽しいと感じるのは、
何かを期待しているとき、
そして、それが不確実である方がより高くなる、ということらしいです。

これを本の購入に置き換えると、
本を選んで、購入して、読むまでが
ご褒美がもらえると期待するとき。
そして自分が期待したほど本が面白くないときが
ご褒美がもらえないときだと思います。
つまり、本は十分、期待と不確実性を持っているのです。
これを、もっと応用していけばよいと思います。

そのビジネス書では
アマゾンのような自動マッチングだと
ドーパミンが減ってしまうのでは、とも書いていました。

とはいえ、私はいくらマッチングしても、
本には当たりはずれがあり、
本を読むまで自分が楽しめるかどうかわからないので
ある程度は楽しめると思います。
でもそれは、そのマッチング機能を完璧に信用しているときに限ると思います。

でも個人的には、
自分で選び、購入して、読むまでの時間が
一番ドーパミンが出ると思っています。
(何の科学的根拠もないですが 笑 )

どれだけ期待させるような工夫を生み出せるか。
どれだけ楽しみに待ってもらうか。
それが出版社の努力、腕の見せ所、だと思っています。

でもだからといって、
多くの人に受け入れられる作品をつくる必要もないと思っています。
失敗することも期待を高めるには必要だからです。

重要なのは、期待と少しの不確実性。

合う人を選ぶ本。
多くの人に受け入れられるわけではないけど
とても好きな人がいる本、
というのも必要だと思うからです。
そしてこういう本は強いコミュニティをつくりだします。

今回は意見は少なくなってしまいましたが、
この辺で終わりたいと思います。
文中で取り上げたビジネス書は
『小売再生 ―リアル店舗はメディアになる』という本です。

ここまで読んでいたてありがとうございました。

KuLaScip












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