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右体

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右体(みぎてい)2023/12/29- Xをやめ(ることにし)ました
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2024年2月の記事一覧

あてつけの旬:右体14

あてつけの旬:右体14

(日)

たとえばこんなことがあるかもしれない。人文学類の宗教哲学の授業を受けているとき、前の人がパソコンでインスタグラムを開いて見ていた。「MBTI別の(恋愛)相性」というタイトルのカラフルなスライドだった。そのまわりは、恋愛あるある的な動画系インスタグラマー。多分、人間関係を基本的にこれ「だけ」で動かしているのだと判断して驚いた。つまりこの人の頭では、自分の認識・行為の安定や革新のための準拠知

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文字の生:右体13

文字の生:右体13

数日、数日?眠ってばかりいた。身体が牢獄みたいに固くなって動けなくなっていたから、みんなにはもう言わなくなったような暗いことをたくさん自分に喋っていた。心の中で止まらなかった。そしたら、今ひとりでいてもちょっとだけ楽しいんだけど、それはこの数日が毒抜きになったのか、毒づくしでかえって元気になってきたのかわからない。ぼんやりしている。

牢獄って、何のことだろう。

いつだって、何をするのもあんまり

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恣意的な旬:右体12

恣意的な旬:右体12

2月1日から10日までのこと。

1日(木)

授業が4コマ。教室にずっとつめたい風が吹いていて、コートを着、手袋をつけた状態でちぢこまって話をきく。くるぶしと膝が冷えて冷えて、じっとしていられなくなった。休み時間に図書館のソファに座って一息ついて、もう1コマ受けるのはもう耐えられないなと半ば諦めながら教室に戻ると暖房がついてあたたかくなっていて、話も神道の知らない単語ばかりだったのもあって、いつ

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友だちがいる2:右体11

友だちがいる2:右体11

友だちとかつてないほどたのしく遊べたのでその記録!どうやって遊んだ、とかはのちのち日記で書くから待っててね
(”ずっとも”とはズッ友、一生友だちであるという意。)

僕たちは、人生、あそび(ずっとも)、そして短歌すべてをまじめにやっていく。それに尽きる。

おれらはぐれもんのあつまり
ともだち大事
でもある日失う光外に出れない
いまだに心がガキ それでは守れない

おれののこり
あとわずか残りかも

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極私のわたし:右体10

極私のわたし:右体10

久しぶりに十五時間くらいみんなで遊んで、結婚の話なんかをしながら、つくばで長い時間を過ごしてきたことを思った。たくさんのことが変わっていて、そして何より、僕がいちばん変わっただろうと思う。

去年の六月前後はほんとうに楽しかった。これほどまでに極私的に書くことはもうない(そう自分で決めた)。だからこのことを知りたかったり思い出したかったりする人はこの記事を読んでほしいのだが、ここでは少しだけ外から

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『遊びと人間』:右体9

『遊びと人間』:右体9

カイヨワ『遊びと人間』の読書ノート。

遊びは次の六点によって定義される。
1.自由である。遊戯者は強制されないゆえその魅力的な楽しみを享受できる。
2.隔離されている。時間的空間的に明確に範囲が定まり、参加には明確な合意がある。
3.未確定である。前もって結果はわからない。
4.非生産的である。いかなる意味でも新しいものを生まない。
5.規則あり。日常や社会の通常法規は停止され一時的に新しい法に

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