網タイツの防御力

大学生の時に、小さい頃から疑問だったことを確かめてみたことがある。
その疑問とは、網タイツは防御力が本当にあるのか？

僕は生粋のドラクエ派でナンバリングは大抵制覇している。その中で女性キャラが網タイツを装備すると防御力が上がるのがとても不思議だった。

あんなに隙間があるのに防御力なんてあるわけないじゃん？エッチなだけじゃん？

フェルマーの最終定理の証明にも引けを取らない、この難問を確認するために酔った勢いで女友達に相談することにした。



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「網タイツの防御力を確かめたいから実際に履いてみてくれないか？」
僕は何かをお願いする時世間話をして様子を見てから切り出すなんて男らしくない真似は好きじゃない。男らしく堂々と誘うべきだと信じていた。

やはり持つべきは理解のある友達だ。笑顔で嫌な顔せず二つ返事で了承してくれた！なんてことはなく、大抵の人は冗談だと笑って流してきた。
一部の人には既読スルーされた。LINEを見た時きっと汚物を見るような目で蔑んでいたことと思う。

理解されないことがこんなにも悲しいことだとは知らなかった。いずれにせよ性的欲求からでなく知的好奇心で依頼していると信じてくれる人はいなかった。

まともに取り合ってくれる人すら見つからず、もはや実験中止かと思われた矢先、ついに網タイツを履いてくれる人が見つかった。同じく体育会所属で、小麦色で引き締まった身体をしている女の子だ。
この時喜んだというよりも安心したのを強く覚えている。拒絶され続けた後に受け入れてくれると人は落ちやすいということを身をもって知った。

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ついに試験者が見つかったので実験内容に移ろうと思う。
実験内容としては、女友達に網タイツを履いてもらい、それを指で引きちぎる時どの程度の力が必要かを測定する、という検証もクソもないお粗末なものだった。

早速女友達に黒い網タイツを履いてもらった。褐色に焼けた肌に黒網目がとても艶やかで、恥ずかしがるその姿が非常にエッチだった。

いざ実験の時。網目に指をかける。体育会の、引き締まった見た目の太ももが想像よりも柔らかくエッチだった。エッチなことになると語彙力を失うのは悲しき人の性だろう。


軽く引っ張ってみる。破けない。
普通に引っ張ってみる。伸びるけど破けない。
やや強く引っ張ってみる。破けない。この辺りから女友達の目が痛くなってくる。
引きちぎるという意図をもって引っ張ってみる。ついに破けた！


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この実験で得た知見は網タイツはそこそこ頑丈で引きちぎろうという意思がないとなかなか破けない。つまり防御力が少なからず上がるのも納得だということ。
加えて、網タイツの網目に指をかける時に太ももに手の指が触れる感触が想像以上にエッチだった。


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なぜ急にこんなくだらない内容を書いたかというと、部屋掃除をしていたら実験に使った網タイツが見つかったからだ。
何を思って下宿先に持っていったかは定かではないが、辛い夜を乗り越えるためのお守りにしようと当時は思ったのかもしれない。全く正気とは思えない。

いずれにせよ、興味がある人はぜひ網タイツの防御力を試してみて欲しい。感動すること間違いなしだ。