【誰でもできる】子どもが自分から動くようになる方法
「何度言っても子どもが動かない」
「いうことを聞いてくれなくてイライラする」
「子育てに疲れた」
何度も同じことを言うのは疲れるし、言っても動いてくれないって、本当にしんどいですよね。
そんなママのために作った講座です。
この講座をご覧になっていただければ、
・ どうして子どもは動いてくれないのか
・ 子どもが自分から動くようになる具体的な方法
が分かるようになっています。
8年間の教師経験で学んできたことをもとに作りました。
あなたは、「口うるさいママ」になっていませんか。
「優しく見守るママ」になるためのお手伝いをさせていただきます。
※内容は、幼児から小学生に効果的な方法です。
お子さんが中学生以上の場合は、あまりお役に立てないかもしれません。
【子どものやる気にはレベルがある】
子どものやる気には、4つのレベルがあります。
○ レベル①
・ 大人に言われるからする
・ やらないと叱られるからする
・ ルールだからする
○ レベル②
・ 恥をかきたくないからする
・ バカにされたくないからする
・ 良い子だと思われたいからする
○ レベル③
・ 自分にとって重要だからする
・ 将来のために必要だからする
・ 大切だからする
○ レベル④
・ 楽しいからする
・ やりたいからする
・ 自分の価値観と一致するからする
レベル①とレベル②は、まわりからの刺激によって行動している状態です。
レベル③とレベル④は、内側から湧いてくる気持ちによって行動している状態です。
子どものやる気の度合いを4つのレベルに分けることを『有機的統合理論』といいます。
まずは、自分の子どもがどのレベルにあるのか、見極めることが大切です。
見極めたら、それぞれのレベルに合わせて、具体的な手立てをとっていきます。
気をつけてほしいことがあります。
具体的な方法はもちろん大切なのですが、見極めはもっと大切です。
見ることで、子どもの気持ちを敏感に感じ取れるようになります。
子どもが自分から動くようにさせるためには、子どもの気持ちを理解することが最も大切なのです。
また、焦りは禁物です。
「子どもが一瞬で変わる魔法の言葉」なんてものは、存在しません。
ついつい楽をしたくなりますが、子どもとの付き合いは、やはり忍耐です。
「やらされている状態」から、「自分から進んでやる状態」へ、少しずつレベルアップを図りましょう。
【「したくない…」→「したい!」に変える具体的な方法】
子どもの状態を見極めたら、具体的な方法を実践していきましょう。
それぞれのレベルに合ったやり方があります。
○ レベル① → レベル②
まずは、レベル①からレベル②に上げる方法です。
〈ほめてほめて、ほめまくる〉
大人に言われるから、叱られるから動いている状態の子どもには、ほめ言葉が効果的です。
人間は、ほめられるとやはり嬉しいものです。
自分の良いところを見ていてくれる人の言うことなら、聞こうという気にもなりますよね。
しかし、ほめるのは、なかなか骨が折れます。
なぜなら、「ほめること」を探すのが難しいからです。
そこで、参考までに、どうやってほめたらいいのかを解説します。
(すでにできていることをほめる)
まずは、子どもがすでにできていることをほめる方法です。
たとえば…
・ 自分で朝起きれた
・ お箸の持ち方が綺麗
・ サッサと着替えれた
特にほめることはないように感じるかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。
今はできていることでも、最初はできませんでしたよね。
だから、今できていることというのは、これまで子どもが頑張ってきた証なのです。
それを思い出して、ほめてあげます。
「今日も、自分で起きれたね。いつもえらいなって、思ってるよ」
「お箸の持ち方が綺麗だよね。お友達のママにも自慢できるよ」
「着替えが早いよね。ママは助かってるよ」
すでにできていることだったら、たくさんほめられます。
(できていなくても、できているところに注目する)
「子どもが良いことをしたからほめる」
という認識の方が多いと思います。
でも、ほめる側の捉え方次第で、子どもが良いことをしていなくてもほめることができます。
たとえば…
・ 自分で起きられなかった
朝、子どもが自分で起きれなかった場合は、昨日の朝と比べて、ほめることができないかを考えてみましょう。
昨日の朝は、ママが3回声をかけたら起きることができた。
今日の朝は、2回目の声かけで起きることができた。
ほら!見てください!昨日よりも、声かけの回数が少なくなっているじゃないですか!
こういうときに、すかさずほめます。
「昨日よりも、早く起きれるようになったね。すごいよ」
このように、子どもへの見方を大人が変えることで、ほめることはいくらでも見つかるんです。
ぜひ、捉え方を変えて、子どもの様子を観察してください。
○ レベル② → レベル③
つぎに、レベル②からレベル③に上げる方法です。
〈趣意を教える(判断を任せる)〉
「趣意」というのは、目的のことです。
何のために、それをするのか、「目的」を子どもに伝えることで、子どもは自分で考えて動くようになります。
たとえば…
「掃除」についてです。
「ゴミ拾って」
と、やることだけ言うよりも、
「お部屋をきれいにしたいから、ゴミ拾って」
と、目的も伝えたほうが、子どもは動いてくれます。
なぜなら、目的を伝えると、見通しがもてるからです。
見通しがもてると、子どもの精神は安定します。
自分がやっていることに納得感がもてます。
だから、目的を伝えたほうが、子どもは動いてくれるのです。
また、子どもの年齢が低いうちは、目的を伝えても理解できない場合があります。
そのようなときは、ママも一緒にしてあげることで、子どものやる気が高まると思います。
この〈趣意を教える方法〉は、教師がよく使います。
・ 教室をきれいにします。ゴミを10個拾いましょう。
・ 空気をよくします。窓を開けましょう。
・ 人を待たせないように着替えます。3分でしましょう。
・ 給食の先生が困らないように食べます。12時30分までには食べましょう。
・ 帰りの会を5分後に始めます。帰る支度をしましょう。
このように、目的を教えて、やることを言います。
これをくり返すことで、少しずつ子どもは自分で考えて動くようになります。
ところで、〈趣意を教える(判断を任せる)〉の(判断を任せる)という部分については、やることを子どもに任せるという意味です。
目的だけ伝えて、やることは子どもに任せます。
たとえば…
「お部屋をきれいにしたいね。なにか、できることはないかな」
というように、部屋をきれいにするための方法は子どもに任せるのです。
はじめは、子どもも何をしたらいいか分かりません。
だから、はじめのうちは、やることも教えてあげます。
そして、慣れてきたら、やることは子どもに任せます。
この方法によって、子どもが考えて自分で動くようになるチカラを伸ばすことができます。
また、子どもがとった行動に対してほめることもできるので、一石二鳥です。
○ レベル③ → レベル④
つぎに、レベル③からレベル④に上げる方法です。
〈ゲーム化〉
ゲームというと、ルールとかやり方とか、何か難しいことを考えなきゃいけない印象がありますよね。
でも、けっしてそんなことはありません。
子どもの努力を視覚化して、結果をすばやく教えてあげるだけです。
たとえば…
・ 30秒で着替えができた
など、できた秒数を教えるだけの単純なことです。
数字を使うと、努力の成果が分かりやすくなります。
この数字をカレンダーに書いていくのです。
一昨日は60秒だった。
昨日は45秒だった。
今日は30秒だった。
というふうに、カレンダーに書くことで、子どもが頑張った成果が目に見えるようになります。
これを視覚化といいます。
記録をしていくことで勝手にゲーム化するんです。
ルールをどうするか、やり方をどうするかなど、特に難しく考えなくて大丈夫です。
家族全員で取り組んでみても面白いですよ。
家族それぞれの着替えタイムが書かれた表を作ってみてはどうでしょう。
これで、デイリーランキングやウィークリーランキングなどを作ることもできます。
どうですか。ちょっと、楽しそうじゃないですか?
子どもが楽しいと感じてくれたら大成功です。
あとは、大人が何もしなくても、子どもは勝手に頑張るようになります。
〈マンネリ化したら…〉
子どもは飽きっぽいものです。
どんなに楽しいゲームを組んで、やる気を最高レベルに引き出すことができたとしても、多くの場合一時的です。
子どもが飽きてしまったら、どのような手立ての効果も、大きく減少してしまうでしょう。
また、体調や気分などの状態によっても、子どものやる気は変動します。
やる気レベルにこだわらない。
つまり形式にこだわるのではなく、子どもの様子をよく観察して、子どもの様子に合わせた対応が必要になってきます。
【それでもお困りの方へ】
ここまでお伝えした情報を用いても、子どもが自分から動かなかったという場合は、別の問題も考えられます。
・ 普段のスキンシップが足りていない
スキンシップというのは、一緒に遊んだり、会話をしたりということです。
子どもとの信頼関係は、スキンシップによって成り立っているといっても過言ではありません。
子どもは、信頼できる大人のいうことには従おうとするものです。
私が小学校に勤めていたときは、毎日昼休みに子どもたちと遊んでいました。
おにごっこをしたりドッジボールをしたり、たとえ遊びであっても得意不得意があるので、みんなが楽しめるように日替わりで遊びを考えていました。
そうやって毎日スキンシップをとることで、子どもから信頼を寄せてもらえることを実感しました。
子どもの信頼を獲得すると、格段に授業がやりやすくなりました。
子どもが、素直に指示に従ってくれるようになりました。
私は、授業が下手だと自覚していましたから、なおさら授業中の子どもの変化が、普段のスキンシップによるものだと気づいたのです。
子どもが自分から動くようになるための土台は信頼関係です。
ご家庭でも、できる限り毎日スキンシップをとることをおススメします。
毎日10分程度で構いません。
・ 発達障害の可能性
発達障害とは、身体や、学習、言語、行動のいずれかにおいて、発達が遅れている状態のことです。
片づけが苦手、落ち着かない、けじめがつけられないなどの状態は、発達障害の可能性も考えられます。
その場合は、特別な手立てが必要になるため、専門家に相談することをおすすめします。
「この子はただ怠けているだけだ!」
そのように思われて、たくさん叱られ、二次障害(いわゆる“ぐれる”など)を引き起こしてしまう事例をたくさん見てきました。
発達障害といっても、知能指数は平均的で、障害があるように見えない場合が多いです。
そのため、素人目には、ただ怠けているようにしか見えないのです。
しかし、本人はけっして怠けているわけではありません。
本人の認識では、片付けられない、落ち着かない、けじめがつけられないなどが普通のことなのです。
ちょうどそれは、認知症になってしまった人に似ているかもしれません。
まわりからは「ボケている」ように見えても、本人は自分が「ボケている」なんて気づきませんよね。
発達障害もそれと同じです。
本人にとっては、普通の状態なのです。
じつは、私自身が発達障害をもっています。
わたしの症状は、
・ 不注意
・ 落ち着きがない
・ 接触過敏
などです。
ADHD(注意欠陥多動性障害)という名前がついています。
子どものころ、自分自身が発達障害で苦しみました。
とにかく忘れ物が多く、ひどいときはランドセルを忘れて登校したこともありました(笑)
嘘みたいだけど本当です。
私の場合は小学校6年生くらいで症状が落ち着いたので、今はほとんど苦しむこともありません。
どのような手立てを講じても子どもが自分から動いてくれない場合は、専門家に相談してみてください。
※ 発達障害の話をすると長くなり過ぎるため、ここではこれ以上取り扱いません。
【まとめ】
今回は、【誰でもできる】子どもが自分から動くようになる方法について述べてきました。
1. 子どものやる気レベルを見極める
2. やる気レベルに合わせた手立てをとる
3. マンネリ化したら、やる気レベルにこだわり過ぎず、いろいろやってみる
4. 何をしてもお手上げなときは、専門家に相談する
みなさんの子育てが楽になり、毎日が楽しくなることを願っています。
くどやんでした。
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