Kumi OGAWA

高齢者福祉、専門職連携教育(IPE)、専門職連携実践【IPC〈IPW〉】、高齢者虐待防…

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高齢者福祉、専門職連携教育(IPE)、専門職連携実践【IPC〈IPW〉】、高齢者虐待防止、介護者支援、住民主体の地域活動等フィールドワークを主とした研究を行う。学内では学生のボランティア活動展開を大切にしている。社会福祉士/看護師/介護支援専門員

最近の記事

地域包括支援ネットワーク会議を有効活用するとは

 先日、地域包括支援センターが主催する「地域包括支援ネットワーク会議」でお話をしてきた。 1.地域包括ケアシステムにおける地域ケア会議「地域包括支援ネットワーク会議」とは何かを説明しようとすると少し長くなるが再確認のため、ざっくりと確認したい。  超高齢社会において、認知症高齢者や一人暮らし高齢者が増加するなか、支援や介護を必要とする高齢者が住み慣れた地域で尊厳ある生活を可能な限り継続できる体制の整備、つまり「地域包括ケアシステム」の構築が必要となっている。  具体的

    • 「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(3)

      【前回までの振り返り】  佐藤さんは、ある日突然夫を亡くした。  夫から久しぶりに食べたいと頼まれた「サンドイッチ」を近所のスーパーに買いに行って戻るという10分足らずの時間のうちにである。  それから、気持ちは沈み、誰にも何も話したくない日々が続き、「一人でいる時間」に恐怖心さえ抱くようになっていた。  3か月ほど過ぎた頃から、「一人でいる時間」を短くするために、地域の図書館、家の近くにある「住民主体生活支援型地区サロン(以降、地区サロンとする)」に参加するなど1週間のス

      • 「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(2)

        「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(1)より続き  地区サロン仲間の早期の気づきと、いち早い地域包括支援センターへの連絡により、佐藤さんは幸い点滴などの処置で大事には至らなかった。 今回の熱中症のこと、また、血圧コントロールがうまくいかないことによる健康不安も続いていたため、訪問看護利用をすすめると 「地区サロンなどに何とか行けて元気な私が、訪問看護を利用するなんて、具合の悪い方に申し訳ない」のでと断る日々が続いた。 (まだ動ける私のところに

        • 「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(1)

          「あなたは『長生き』したいですか?」 講義や講演におけるこの質問に、生き生きと真っ直ぐに手を挙げる人は少なくなっているように思う。 令和元年7月30日、厚生労働省が公表した、わが国の平均寿命は 女性が87.32歳、男性が81.25歳で、ともに過去最高を更新した。 「平均」の寿命が女性は87歳、男性81歳なのだ。 ゆえに、「母は70歳台です」というと「まあ!まだまだお若いわね♪」という会話になる。 引用 厚生労働省 平成30年簡易生命表の概況https://www.mhlw

        地域包括支援ネットワーク会議を有効活用するとは

        • 「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(3)

        • 「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(2)

        • 「ある日夫が亡くなる」-住民主体生活支援型地区サロンと多職種連携(1)

          何言ってんだか~?おっさんたちの 朗互(ろ・う・ご)♪  #100文字ドラマ

          66歳の俺。老後資金目安2000万円?孤独死?終活? 暗い・・暗すぎる。世界一孤独と決めつけられている俺達って? 俺たちは、俺たちでしっかりやってんだよ。まあ、見に来てみなって♪ #100文字ドラマ #テレビ東京

          何言ってんだか~?おっさんたちの 朗互(ろ・う・ご)♪  #100文字ドラマ

          初詣と家族

           過ぎ行く1年に感謝を捧げ、また新年の無事と平安を祈願する初詣に、今年も多くの人が足を運ぶ。  例年、学生がどのように年末年始を過ごしたのか話を聴くのは楽しみのひとつでもある。普段はあまり「家族」を口にしない学生から、家で共に過ごした様子から「家族」をほんの少し感じることができる。  初詣を家族と必ず行くという「家族」、初詣に「家族」とともに行く習慣はまるでないという話が出てくる。あたりまえといえばあたりまえのことなのだが、ゼミの中で話してみると「え、そうなの?」とお互い新鮮

          初詣と家族

          子年比較―昭和23年生まれ(今年72歳)の人口209万人は平成20年(同12歳)の約2倍!

          令和2年を迎え、子(ね)年となった。 総務省統計局の推計によると、出生年別にみた子(ね)年生まれの人口は、昭和23年生まれ(令和2年に72歳になる人)が209万人と最も多く,最も若い平成20年生まれ(同12歳になる人)は108万人の約2倍。 昭和23年生まれといえば 第1次ベビーブーム(昭和22年~24年)世代である。 その層は厚い。 総人口が減少する中、新成人人口の総人口に占める割合は10年連続で1%を下回る 。 https://www.stat.go.jp/data/

          子年比較―昭和23年生まれ(今年72歳)の人口209万人は平成20年(同12歳)の約2倍!