たったひとつの幸せをつかむ秘訣
幸せってどこにあるの?
しあわせの青い鳥について書かれた
メーテルリンクの『青い鳥』を
初めて読んだ。
有名な『青い鳥』のあらすじは
なんとなく聞いて知っていたが、
ちゃんと読んでみたいと思った。
幸せって何なのか?
私にとって幸せなことってどんなこと?
どうすれば幸せな気持ちでいられるの?
そういうことが全然わからなくなってしまったから。
頭で考えれば考えるほど、
わからなくなる。
私はどうしたいのか。
私はどうやって生きたいのか。
私はなんのために生きているのか。
ひたすらしあわせになりたい病
クリスマスイブの夜
貧しいきこりの一家の住む小屋に
チルチルとミチルという兄妹が、
隣のお金持ちの家のケーキを
うらやましそうに見ていました。
魔女のような年とった女の人がやってきて、
病気の娘のために青い鳥を探してきてと頼みます。
ひたすらしあわせになりたがっている?
それって私みたい。
ものごとの本質が見えるようになる帽子
チルチルとミチルは、
青い鳥を探しに行くために
特別な力のある帽子を与えられます。
その帽子をかぶってボタンをまわすと、
ものごとの本質が見えるようになる。
つまり、しあわせの青い鳥を探すには、
ふつうは見えていない、
ものごとの本質を見る必要があるということ。
チルチルが帽子をかぶってボタンをまわすと、
目の前の部屋自体が、さっきまでとはすっかりちがって見えました。
時計や時間や石が、
輝いて動いて話しかけてきます。
そして、チルチルとミチルは
パンや水や火や水や砂糖やミルク、猫や犬や光と
青い鳥を探しに出かけます。
死んだおじいさんとおばあさんにも会います。
死んだ人は、生きている人がその人のことを思うと
目を覚ますようなのです。
幸福と不幸は隣あわせ
光に導かれて、
チルチルとミチルは
幸福の館に行きますが、
不幸たちがすぐとなりに住んでいました。
そこで、チルチルとミチルはいろんなひとたちと出会いますが、
大混乱になったりします。
見えない“よろこび”と“幸福”たち
そして、ものの見方が変わったとき
“よろこび”たちがやってきます。
赤ちゃん天使たちは、
この世に生まれるのを待っている。
チルチルとミチルの幸福たちと出会います。
今まで気づかなかった家のなかのいっぱいいる幸福たち。
ただ存在するという大きなよろこび
わたしたちは生きているだけでしあわせで、
ただ存在するだけでよろこびだということを
忘れている。
そんなことに気づかされると同時に、
光と影、幸福と不幸がひとつのものだという真実についても
書かれていた。
長い旅を終えて、結局青い鳥は見つからないまま
家に戻ってきたチルチルとミチルは
お父さんとお母さんを愛おしく見つめて
家のすべてが生き生きと輝いているのをみまわします。
そして、その家の中で
チルチルの飼っていた鳥が
青い鳥になっていました。
しあわせは、すでに手元にある。
私はすべてをすでに持っている。
すべて満たされている。
それに気づくことから、
世界は始まる。