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あの日、食べたチョコの意味なんて12才のボクは、まだ知らない。

栃木県の益子焼きで有名な田舎町で生まれ育ったボクが、中学生になった年の出来事だ。

デカいたぬきの模型が立ってる陶器市場から北西に歩いて12分くらいの所に

「益子中学校」という看板がある。

学年で5クラスある中で、双子のボクとクボは

なぜか、隣り合う結果となった。

意味が、わからなかった。

本当に、学校の先生って何を企んでいるのか、全然わからない。

ボクと鏡映しのような顔だから「クボ」

その「クボ」がいるクラスに君がいた。

バレンタインデーにチョコをくれた母以外の異性。

12才の冬にボクは生まれて初めて女子からチョコをもらった。


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突然ですが


3才くらいの父親とボクとクボです。

ガチの一卵性双生児。

(これ、小説じゃないので)



ある日の朝、いつも通り家の外に出るボク

学校の中では絶対に顔なんか

合わせたくなかったので


ふたりで作戦会議をした結果


片方が出発した

5分後に

もう片方が

家を出るという作戦を

3年間、遂行したのだ。


「今日は、俺が先に行くわ!!」

「おぅ…」



教室のドアを開け

自分の机に座ると


ゴボウか長ねぎの

「みじん切り」みたいに騒がしい

女子たちのコソコソ話で朝のテンションが

そこそこ下がった

2月オクターブ半

下がった



大好物のラーメンに

大量の雪が

降ってきた

ような気分。


「君」と「クボ」は隣の同じクラス。

ボクのクラスに君の友達が何人かいる。


「○○○が、あげるって」と


君からチョコを預かった友達1号が

ボクに差し出した

えっ本人が渡すんじゃないんだね…


先ほど、2月オクターブ半も

下がったテンションが

3月オクターブ上がり

夏祭りの屋台の

スーパーボールをめちゃくっちゃ

ゲットしたような気分だった。


作文用紙の一枚分も話したコトがない君に

特別な感情は、ないけど嬉しぴかったコトには

間違いなかった。


見た目は

乃木坂の

オーディションの

最終審査で


落ちる

くらいの

「純朴さ」と「清楚感」を

持っていた


そして、心の中で飛び跳ねる

スーパーボールを

ボンボン、ドキドキさせながら




3月14日を

素通りした

何日か後



その日の最後の授業のチャイムが鳴り

鞄を持ち、隣のクラスの部活メイトと校舎を出て

体育館までの階段を

「踏み込むぜ、アクセル~」

「駆け引きはないさ!!」

「そうだよーひびをケズル~」とまぁ

NARUTOのオープニングの

アジアンカンフージェネレーションで

ルンルンしながら

玄関をくぐり

シューズを履き

ラケットと持って

卓球台の準備するか~と

半面コートの

女子バスケット部の

横を歩いてたら

突然


エヴァンゲリオンの

初号機のみたいに

怒り狂った女が


「キャヒーン、シェビーン!!」と

叫びながら

突撃してきた

Σ(゜Д゜)

(#`皿´)


君のチョコを代わりに渡した

友達1号じゃない…


そうか、お前は

初号機だな?


初号機パイロットの


○○○○ゆうこ!!


君の大親友だか、何だか

此処から西にある

小学校からの付き合いなのは

知っている。


初号機の発狂。

「キャヒーン、シェビーン!!」の衝撃は

ゾウさんを3匹集めて

「ギュッ」と丸めたような

めっちゃグレーの泥団子に

「メラゾーマ」を8回、唱えて

作った隕石が

家の庭に、落ちて来た


そんな感じだった。


心の郵便ポストに届いた手紙を開く


ねぇ

チョコもらったお返しの「儀式」

なんて、知らなかった?


いや、普通に

ホワイトデーを忘れてただけ

かもしれない

確かに、好意を伝えた相手に対する

「誠実さ」がミジンコもなかった


だが、しかし


クッキー、渡したら、、、隣のクラスだし、、

「クボ」と更に気まずいし!!

色々と面倒臭いこと、てんこ盛りで山の如し。

だから、何もしなかった


それは、ボクと君とクボの平穏のために

なんとなく、無意識にとった行動だった。


12才の「ボク」と20年後の「僕」の同意

皆既日食。。。



あの日、渡したチョコの返事を

「私たち」は、まだ知らない。。。


なんて、問い詰められても、困るぜ。

ボクは、初号機が基地に戻る後ろ姿を眺めながら、25年後のボクの内なる郵便ポストに【今日の事件の謎解き依頼】の手紙を入れたのだ。


自販機で

マウンテン・デュー

買うしかないでしょっ

といった感情を


今すぐ自分の外側に、弾き飛ばしたかった。

そして、

異世界の森のタヌキのお尻に叩くように

一本目のスマッシュを決めたのだ。


「スキ・サケ」という魔法によって

思考や言動がバグっているとは、知らなかった。


あやっ?ちょっと待って、、、

直接、会って告白された訳でもないし

「嫌いです」とも言ってない。

ただ君の好意を既読スルーしただけ。

そして、大親友の「君」がフラれたコトで

初号機は哀しみの銀河の果てに爆発した

宇宙船のように「わめき声」を上げたのか…


どうして?


俺と初号機、全然

関係ないよね。


初号機の出る幕じゃないよね?

だって、

初号機にチョコ

もらってないよ?

どっやって

youにクッキー渡すの?

(只今、青春ラブコメ、上映中)

ボクに対する「誠実さ」が

ミジンコもないyouに

渡せるモノは

マウンテン・ドゥーしかないよねっ


だって、クッキーの

「ひ・と・か・け・ら」も

渡せないんだから。


あっわかったぞ!!

同じクラスの男子にフラれたら

その後が気まずいから、隣のクラスの

「大親友のチョコ」に自分の想いも

こっそり、ごっそり、たっぷり、どっぷり乗せた

クッキーもらえなかった。・゜゜(ノД`)

だから、「こっち向いてっっ」の噴火で

「初号機、発動。」

ふたりの怒りの皆既日食。


「キャヒーン、シェビーン!!」


ってことか…ボクの推理、

お見事だねっ( ・∇・)


初号機もガチで俺のこと、好きなんだったら

お前もチョコ渡せっっ!!勇気っ出せ!!


喜んで受け取ってやるから!!!

(((・・;)

(゜ロ゜ノ)ノ


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