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東京は夜になるのが早い

娘が天麩羅屋に連れて行ってくれた。私の人生最高の天ぷらを食べたと思う。あとで調べたらたくさん店舗があり、こちらにもあった。が、私がすすんで行くことはない場所。

私はけっこう「場所」の好き嫌いがある。雰囲気というか気色というか景色というか空気というか空間というか色というかあれは何が嫌なんだろう。人が多いとか少ないとか街だとか田舎だとか、そういうことではないのだが。以前、東京のとある有名な街で「私この街好きじゃない」と何様な発言をし、「言うと思った」と娘に言われたことがある。たとえば車で移動していて「この辺あんまり好きじゃない」と言うと、夫に「ここらへんに来るといつもそんなこと言ってる」とも。あまり意識はしていないので、何か私に合わないものがあるんだろうと思う。

さて、本店は天ぷらめし一択のカウンター10席ほど。ぐっじょぶ娘。また行きたい。天丼も食べてみたい。たぶん、行きがけに行列ができていたあの店が天丼バージョンのお店だ。天ぷらって美味しいよね。大好き。

天ぷらめし 金子半之介本店 (日本橋)

先に食事をしてしまったものだから(並んだし)、予定していた太田記念美術館に間に合わなくなった。ゆっくり見る時間がなくなったと言うべきか。だらだら見る派なので時間を気にしなくてはならないなら却下だ。ちょうど金曜日、国立西洋美術館のキュビスム展が20時までだというので、キュビスムが何なのか分からないまま行く。ここ、中の造りが劇場みたい。すごくかっこいい。

パリのポンピドゥーセンターキュビスム展より
マルク・シャガール

これはシャガール作品好きの私に娘が撮ってくれた。別にシャガール本人が好きなわけではないのだが。しかし立ってるだけなのに絵になるなあ。私が万が一著者近影を撮ることがあればこのスタイルにしよう。絵になるかどうかは別の話。

パリのポンピドゥーセンターキュビスム展より
「墓地」マルク・シャガール

ピカソはシード、私が好きなのはシャガールとローランサンなのだが、彼らがキュビスムというジャンルに括られていたのは驚いた。シャガールはわからんでもないけど、ローランサンもか。好みというのはやはり一貫性があるんだなあ。あと、私のどこで披露したらいいのかよくわからない知識の断片がキュビスムに繋がっていて、どうやら私は知識が無さすぎただけで、しっかりキュビスム系だった。(キュビスム系って何)

知識がないので、美術館博物館では音声ガイドは必須。好きというだけで美術館博物館に行ってしまうのでこのシステムは大変ありがたいと思っている。

翌日、翌々日と、文学フリマとデザフェスを1日ずつ予定していたんだけど、娘のスケジュールが急遽変わったため、娘の推し作家さんが出展しているデザフェスのみ行くことにした。ママはびっくりすると思うよ、と言われていたんだけど、本当に度肝を抜かれた。クオリティ高すぎないか。もちろんプロの方もたくさんいるんだけど、この熱量。ちなみにコミケはデザフェスの数倍の規模らしい。行ってみたい。

東京ビッグサイト(東京国際展示場)

娘が、推し作家さんが目の前にいるのに何も声をかけずに作品だけ買って行こうとしていたので「〇〇さん、娘が大ファンで」とおせっかいBBAを発動した。作家さんとてもとても喜んでくださって娘と話をしていた。創作をしている人がファンだと声をかけられて嬉しくないわけがないのだ。(と思っている)

文学フリマは苦手なのに、デザフェスの雰囲気は大丈夫とか何で?と思ったけど、知り合いが誰もいないからだと気づく。なるほど。
では、東京の文学フリマは大丈夫かもしれない。

帰りの飛行機は遅い時間にしていた。
その日は水族館に行きたいと娘が言っていたが起こさずにおいた。
彼女の普段の生活のハードさも知っている。
私が寝た後に楽譜を出して仕事をしていたことも。
起きたなら行ってもいいかと思っていたけど、起きなかった。

成田。LCCの搭乗口を入ってからお土産を買えばいいと思っていたら何もなかった。うそでしょ。「ここから先お土産買えません」の案内が絶対に必要だと思う。


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