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美しくもない髪だけど

子供の頃から、髪の毛にはコンプレックスがありました。

癖毛・太い・硬い・量が多いと四拍子揃った扱いにくい髪質で、雨の日なんかは湿気でぐりんぐりんになって収拾がつかなくなってしまいます。

伸ばしても写真のようにただ広がっていくだけで、まとまることがありません。

毛が硬いので横結びにしても垂直に近い状態を保って下に垂れないし、下ろしてもお団子にしても毛先が肌に触れてチクチクして辛いので、必然的に髪型はひとつ結び一択です。

物心ついた頃から、思い立ったように数年に一度くらいショートカットにしてみたりはするものの、前述の扱いにくい毛質のせいもあって結局はロングに戻ってくる、ということをずっと繰り返しています。

そんなはっきり言ってしまえば愛着もない髪の毛ですが、年内にヘアドネーション(病気や事故で頭髪を失った子供達へ、寄付された髪の毛で作った鬘を贈る活動)する予定です。

切る前に何箇所も毛束にまとめたりと少し手間のかかる作業が入るのですが、幸い馴染みの美容師さんが快諾してくださいました。

ヘアドネーションをしようかな、と思った理由は、昨年末にふと、「これだけ長ければもう少し伸ばせば髪の毛の寄付ができそうだな」と思ったことでした。

寄付する長さの最低ラインが31センチとあって、定規で測ったところ20センチ程はあったのです。

集めた髪は薬剤で処理するため、過度に傷んでさえいなければ癖毛・白髪でも良いとか。

そういう訳で、肩掛け鞄の紐にうっかり毛を挟んでしまったり、ドライヤーの大変さに辟易したり、暑くて切りたくて仕方がなかった夏をどうにか乗り越え、人生最長の長さになりました。

この先、こんな長さまで再び伸ばすことがあるかはわかりません。

けれど美しくもない髪でも、一生に一度くらい、自分が美しいと思える使い方をしてあげたいなと思っています。

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