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自費出版は詐欺なのか?

自費出版は詐欺なのか?

はじめに

これはあくまで私の所感であり、自費出版を否定したり非難したりするものではない。過去に自費出版した方、これから自費出版しようとしている方に意見するものでもないことを断っておく。
また、kindle出版についても、私が関心がないだけで、kindle出版に関係する方を攻撃するものでもないことを付け加えておく。


それって・・・お金払ってますよね


ブログやSNSなどで、
「私の本が出ました!」
「作家になりました!」
といった文言を見聞きすることがある。

「おぉ、すごい!おめでとうございます」
と、思ってのぞいてみると・・・

出版社は、
「△△社 です」

おや?

販売は、
「Amazonの電子書籍のみです」 
「書店の自費出版コーナーで〇月〇日までです」

おおっと!

出版に当たりかかった費用は、
「●●万円です」

・・・それって・・・

騙されていませんか?

著者が費用を負担する自費出版が、「詐欺(騙されている)」かどうかは、その人がどう受け止めるかだと思う。

たとえ、自己負担金が100万円を超えていたとしても、
ほとんどが返本されて自宅に送られてきても、
ご本人が満足していればそれで良いと思う。

平成の自費出版(知人の場合)

学生時代、知人のお父様が自費出版をされた。
「お宅の息子(私の弟)さんのことも少し書いたら、買いませんか?」
と言われ、母は一冊購入していた。

早速読んでみた。

個人のアウトドア日記 だった。

新聞の広告欄に、その出版社が広告を出していた。

「あなたが書いた本が書店に並びます」と。

調べてみたら、当時の価格で、●●●万円(冊数は忘れたが)。

知人のお父様は、自分の本を周りに売り歩いて、幸せそうだった。

令和の自費出版(私の場合)

都会での子育てに行き詰まり、育児ブログを書いてみることにした。
「あなたの文章は読みやすい」
と読者に褒められてその気になった。

「童話を書いてみよう!」
早速書いてみた。
書いた以上は、どこかで発表してみたい。
検索したら、童話賞のコンテストを見つけた。
応募してみた。

しばらく経ったある日、スマートフォンに見知らぬ番号から着信があった。

「□□社の編集部の◆◆と申します。
今回、あなた様の作品は、惜しくも受賞なりませんでしたが、
とても素晴らしい作品でしたので、是非出版についてご相談させてください」

「あぁ、やっぱり私には書く才能があったのか!」

そう思って、資料を送ってもらう。

☆ご負担金は、50部で○○万円(100部なら○○万円でお得)
☆表紙や校正など一緒に考えましょう。
☆一定期間、書店に並びます。

ハッキリ言って…お金ならある!

だって、独身時代、節約して財形貯蓄に勤しみましたから。
エアコンも使わず、弁当を手作りして、交通費も浮かせる為に歩いて・・・
貯金はそれなりにありますよ。
でも、自分が書いた本に支払う為のお金ではないのです。
そもそも、出版するって、作家になるって、お金がかかることなの?

心の声より

詐欺じゃないの?

すぐに気が付いた私は、□□社について調べた。
「悪徳自費出版社」
「書店流通と言っても自費出版コーナーで全然売れなかった」
「返本されたけどいらない」
「お金返して」
という意見が多数見られた。

その反面、
「自分の本が出せて嬉しい」
「35部も返本されたけど15部は売れたから良かった」
「校正の話し合いが楽しかった」
「作家デビューしたと自慢できる」
という意見もあった。

自費出版は・・・

自費出版は「契約」に合意して、本人が納得しているならOKだと思う。

オススメは自費制作

「書くことが好き」な人なら、誰もが「商業出版」は夢見ること。
私もそうだった。
いろいろ調べたら、自分で製本会社に依頼すれば、自己責任で本を作れることを知った。

作品集「文士行路」詩集   は 32冊で5340円(@167)
フォトブック「~詩と写真~」は 20冊で5090円(@255)

で作ることができた。

誰も校正などしてくれないので、いずれも完成後に誤字を見つけてしまった。

もう少し字を大きくすれば良かった。
順番は逆の方が良かった。
など、反省点はいろいろある。

妥当な価格を考えたら、原価ギリギリで販売するのが良さそうだと思い各480円と決めた。
送料や包装資材を含めると、利益は売れたらほぼ0円。
売れなかったら赤字。

kindleなら無料で出来るよう。
(Amazonも電子書籍も苦手なのでkindle出版は考えていない)

自分で印刷会社に依頼する形で制作してみて、
本を作るって大変なんだな
本を売るってもっと大変なんだな

とわかった。

合計50冊の自分の本を、約1万円で作り、それらを学べたなら良かったと思う(赤字ではあるが、販売もできたし、欲しいと言ってもらえた方にお配りもできた。某SNSのメンバーシップで頂いた利益で制作したので持ち出しは0円)。

先月には、ウミネコ童話集(一)にも掲載して頂いた。

もう「作家になりたい」という想いは、私の中からほとんど消えている。

現在結果待ちの文学賞のいずれかが受賞し、出版社から商業出版の話が持ち上がればそれは嬉しいと思うが、SNSに消極的な私には、フォロワーが多くはいない。

★フォロワーが全ての時代
★創作物も消費される時代
★AIが何でも出来る時代
★誰もが個人で出版できる時代


自費出版は、自分の夢をお金で叶える手段の一つだと思う。
自費出版を否定も肯定もするつもりはない。

けれども、私が長い夢からようやく醒めようとしていることだけは間違いない。









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