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最後のフロンティア「岩手」の魅力と田舎暮らしのススメ

先々週は岩手が舞台の映画「岬のマヨイガ」、
先週は小鎚神社の神事奉納見物と、ふらっと住田の民俗資料館、
今週は企画展「Iwate, the Last Frontier 辺境に差すはじまりの光」に遠野ふるさと村へ。

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宮古の映画館(?)で、大槌町が舞台の映画「岬のマヨイガ」鑑賞。

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大槌祭りは中止になったけど、神輿を担いで神社の敷地内を練り歩く。

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住田の民俗資料館。金や鉄の採掘、畑仕事、狩猟、信仰など、住田の人々の暮らしが学べる。

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企画展「Iwate, the Last Frontier-辺境に差すはじまりの光-」。伝説の猟師「旗屋の縫」にまつわる物語と、「古の中の現在、現在の中の古」を写し取った、現在の岩手に生きる若者たちの湿板写真の展示。

なんだか岩手の解像度が上がってきたような気がする。

北上高地の真ん中に突然ぽっかり空いた平地に位置する遠野、
三陸の急峻な山と海の間のほんのわずかな平地に人が住む三陸沿岸の町々。

山と海に隔てられて、日本の中でも最後まで近代化の波に飲まれなかった地域。
市町村ごとにいくつも残っている伝統芸能は、隣の町や町内でもそれぞれ違っていて、かなりのバリエーションがあるらしい(今年はイベントも軒並み中止でまだあまり見れてないけど)。
広大な平地で完全に機械化された北海道の近代農業とも違って、小さな土地で、まだ手作業で仕事した様子や自家消費用に作付している様子が見られる田畑(今時期はちょうど刈り取った稲わらを干している光景が見える)。

「Iwate, the Last Frontier」のオープニングトークイベントの内容がとても興味深かった。
「岩手にはまだ昔の暮らしや知恵、文化が受け継がれている。高度経済成長期に、古いもの、効率的でないものとして見られてきた昔ながらの文化が、持続可能な社会を考える今、最先端になり得る。その感覚を持っている20代、30代の人たちが、70代、80代のおじいちゃん、おばあちゃんの知識・技術を掘り起こして、現代に合うように再構築すること、発信することこそ、今とても大事なことなのだ。」
「歴史は過去のものと思われがちだけど、僕たちが、僕たちの時代の歴史を作っている。」

学ぶべき知恵が失われる前に、時間は限られている。
もっとディープに浸らなくては。
私は、一見非効率に見える田舎の生活に、持続可能な、精神的に豊かな生活のヒントがあると信じている。

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昨日、大学時代の先輩たちとオンライン飲み会をした(いつも誘ってもらって感謝)。
都会に住まって大きい企業に勤めるは皆はとても優秀で、優秀ゆえに悩む人がいたり、仕事が順調で充実している人もいるようだったけど、私には、ほとんどの人が仕事一筋、コロナ禍の影響で仕事以外の外出は制限されて、他のコミュニティも持ちにくい、生きづらい生活を強いられているように見える。

田舎にあっては、逆に仕事以外のコミュニティをたくさん持っているのが当然(家族、同級生、同級生じゃなくても前後の年代はみんな知り合い、町内会、お店で良く会う知り合い、趣味の仲間、同業者…)(ここ生まれの人はそれが窮屈に感じる人もいるのだろうけど…)
そもそも人口密度が低いから感染者も少ない、普通に生活している上でリスクが少ないからそれほど行動を制限されることもない。ここ2年間の都会の生活よりは遥かに健全に思える。

仮にコロナがある程度落ち着いても、世界の人口が増えていく中で、新しいウイルスは何度でも現れるんじゃないだろうか。
効率だけを追求した都市部一極集中ではなく、分散した、余白のある暮らしに、平常時も災害時も精神的に満たされた暮らしがあるのではないだろうか。(胆振東部地震のときにも、ガスが止まっても北海道の実家では家の前で炭火を起こして食を満たした。)

もちろん、都会で経験を積んだやり手の仕事人が、その経験値をもって地方に来てくれるのも素晴らしいけど(私ももう少し経験値積んで来ればよかったかなとも思う)

お金と効率が全てではないと思うから。
窮屈さを感じている人は、思い切ってあなたのFrontierを探しに飛び出してみては、と思う。


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