見立てについて思うこと

スクールカウンセラーとして勤務する時、児童の見立てを求められることがよくあります。たいていは断片的な情報から、推測を交えながら見立てを行うわけですが、その際にある程度「当たりをつけていく」必要がある。

つまりある程度妥当性の高い見立てを行う。その際ある程度精度が高いイメージを持ち立てる必要があるわけだけれども、この際に自分自身の臨床経験の蓄積が役立つことが多い。

もちろん、例えば保護者や教員に対して伝える際には「あくまで想像まじにではありますが」などと、言葉を添えて伝えるようにはする。どうしても一人歩きをしがちであるし、かなりの憶測であることが強調した方が良い。

見立ても複数立てるわけだけれども、その中でもより安全性の高い見立てを伝えることになる。つまり、その見立てに基づいた対応したとしてもそれほど大きなリスクを負わないと言うような見立て。

またそれはもっというのであれば、その見立てを基づいてより行動観察やカウンセリングなどを通じ、精度の高い見立てを打ち立てることができる土台となるような見立てである。

経験の浅いカウンセラーと話していると、情報はできるだけ多い方が良いと考える者や、必ず聞かなければならないと言うように、硬直的に考える者がいる。そうした地に足ついた慎重な支援もときには必要であるが、その地に足ついた姿勢が、支援そのものを阻むこともあるのは気をつけねばならない。

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