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ハルコの恋(28)



形は違えど二人は似たような
寂しい環境にいたのでしょう。

さて、今回のハルコのエピソードに出てくる
「天ぷら」シーンですが、
じつはこれは私の体験を反映させました。

私の母は共働きでとても忙しくしてましたが、子供の頃、天ぷらやドーナッツをよく作ってくれました。天ぷらをすると必ず途中で新聞紙に包んで味見をさせてくれました。母の良い思い出の一つで、これを思い出すと心がほっこりとします。

私が漫画家になり上京してアシスタントのMちゃんに来てもらうようになった頃の話ですが、私も母と同じようにMちゃんに天ぷらを作ってあげる機会がありました。母と同じように揚げたての芋の天ぷらをキッチンペーパーで包んで差し出した時、Mちゃんが驚いた様子で頬を染めて、とても喜んでくれたのでした。

たかが芋の天ぷら。
だけどMちゃんには経験のない出来事だったようです。

Mちゃんはあまり親に愛情を貰えていない状態でした。私とMちゃんは、ちょうどハルコと咲希のような関係に似ていたのかもしれません。寂しい者同士、ほんの少しの間、肩を寄せ合って励まし合ってたような関係だった気がします。

Mちゃんとはもう長い間、会わなくなって、今はどこでどうしているのかさえ知ることも出来なくなりましたが、今は元気で幸せでいることを願うばかりです。

Mちゃんが
どこか泣きそうな表情で
嬉しそうに頬を赤らめて
天ぷらを頬張ってたのが
とても懐かしい。



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漫画と文:久保マシン(C)

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