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”敷かれたレール”の呪縛が解かれた日、私はスリランカへと旅立った

「旅の原体験」はいつだろうー。

私はこれまで、海外30ヵ国・国内40都道府県を旅してきた。
初めて訪れた海外は、イギリス・フランス・デンマーク周遊。
第一志望の大学への合格祝いに、姉が連れて行ってくれた。

その後は、お金を貯め、時間を見つけては旅に出る。
最初の頃は友人と一緒に。大きなスーツケースを持って。
スケジュールや宿泊地をきっちり決め、事前に入念な準備をする。現地オプショナルツアーを使うことも多かった。

いわゆる有名観光地を、次から次へと忙しなく巡っていく旅。
それはそれでとても楽しかった。

しかしいつの頃からか、「自分の足で周りたい」「スケジュールを決めずに動きたい」「もっとディープな世界に触れたい」と思うようになっていった。

現地のカオスな公共交通機関。ドアは閉まらない

転機が訪れたのは2018年。
私は、離婚をした。

「女性の海外ひとり旅なんて危ない」
旅好きはでない限り、そんな声をよく耳にする。
周囲の声に耳を傾け、自分の本当の気持ちを抑圧していた。

私は離婚するまで、敷かれたレールの上を歩んできたように思う。
「良い大学に行き、良い会社に就職しなさい。そして、安定した人と結婚しなさい。」
そんな両親の教育を受けて、それが正解なのだと思って生きてきた。

離婚は私を、敷かれたレールの呪縛から解いてくれたのだ。
「自分の人生を生きようー。」
そう思った時、私は突然スリランカに飛び立った。

世界遺産「シーギリヤ」の頂上から

「旅の原体験」を考えた時に辿り着くのは、この景色
女性の海外ひとり旅は危ないという呪縛からも、解き放たれた日。

スリランカ旅は、パックパック一つで行先や宿を決めず放浪した。
まさにずっとやりたかったこと。

日本語が話せる現地人に油断して、高額な宝石を売る地下室に連れていかれたり。トゥクトゥク運転手にぼったくりにあいそうになり、喧嘩したり。

確かに危ないことも多少はあったが、無事に楽しく旅を終えた時。
それは一つの成功体験へと昇華されたのだ。

ピンナワラ「像の孤児院」にて

「自分で決めて、自分で行動して、自分で責任を取る」
ひとり旅は、まさに人生そのもの。
自分の足で真っ直ぐ歩いていくと決めた私の後押しをしてくれた、大切な「旅の原体験」である。






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