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子供同士だからって

昨日家族で公園に行ったとき、お孫さん3人を連れてきていたおばあちゃんに話しかけられた。

「お子さん、お姉ちゃんの方は何歳なの?」
私が、五歳ですと答えると、連れていたお孫さんのうち、一番小さい子と同い年だとのことだった。たしかに背丈が同じくらいだ。ニットのワンピースに長いストレートヘアがお人形みたいな子だった。地面にかわいらしい動物のお絵描きをしていた。

対してうちの娘は、動きやすさ重視のレギパンにポニーテールで公園中をずっと走っている。それも、きゃあきゃあ笑いながら走っている訳ではなく、ひたすら無表情で走り続けている。アスリート感がすごい。並走している(させられている)夫はへろへろになっている。

そんな娘の横に、先ほどのおばあちゃんが先ほどの女の子を連れまた近づいてきた。
その子に「ほら○○ちゃん、同い年なんだって。一緒に遊んだら?」としきりに言っている。

うちの娘はそれを聞いて、人見知りセンサーが発動してフリーズしていた。
相手の子も、同じくフリーズ。
夫と私も何と声をかけてよいかわからずフリーズ(おい)

結局誰も何も言葉を発することができず、しびれを切らしたおばあちゃんは、まぁそろそろ帰ろうか〜と言い、孫を連れて去っていった。

このやりとりを見ていて、なんだかはっとした。

子供同士だったら、仲良く遊べて当たり前のように思ってないか?おばあちゃんも、私も。

娘は対人関係にかなり慎重なタイプで、保育園でも慣れている子としか遊ばない。外で知らない子に話しかけるなんてことはまずない。

ある程度それはわかっているし、無理強いはしないのだけれど、色んな子と仲良くしてくれたらなぁ〜、社交的になってくれたらなぁ〜と思ってしまう時がある。何で出来ないんだろう?とまるで人見知りをマイナスの要素のように感じてしまっていたように思う。



みんなで仲良くしてほしいというのは、大人の理想であり、大人の都合だ。
親ではなくて子供同士で遊んでくれたら楽。
周りの人に愛想よく振る舞ってくれたら楽。

でも、子供の世界は、そんなに単純じゃなくて、ひとりひとりの性格だって全然違う。

きっと大人が思うよりも、「子供同士が仲良く遊ぶ」というのはデフォルトではなくて。
初対面で遊べる子もいれば、慣れるのに時間がかかる子もいる。それはプラスとかマイナスとかではなくて、単なる性質のはなし。

大人には「気の合わない人とは付き合わなくていいよ」と言うのに、子供には「みんなで仲良くしましょう」と言うのは何でだろう。子供だって、子供同士が気持ちの良い距離でいいんじゃないだろうか。

そうだよきっと。
そんなことを思った冬の公園での出来事。

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