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【入社エントリ】AIネイティブな事業と組織をデザインするカンパニーCXOへの挑戦

どうも、國光です。
先日投稿したGoodpatch卒業エントリーはありがたいことに多くの方に読んでいただくことができ、本当に様々な方からSNS等でコメントをもらえてとても嬉しいです!ありがとうございます!

そして、もったいぶっていた次の行き先についてですが、実はこの度、4/10付で株式会社AlgomaticにカンパニーCXO(Chief Experience Officer)として入社をする運びとなりました!(サムネでバレバレですが笑)

今回の挑戦を快く応援してくれたグッドパッチの皆さんや、相談に乗ってくれた方々本当にありがとうございました!!!

Algomaticについての紹介は、こちらの会社紹介Notionに存分に書いてあるのでここでは割愛しますが(ご興味ある方は覗いてみてください!)、この記事にはなぜ私が転職を考え始め、最終的にAlgomaticへの入社を決めたのかを残したいと思っています。

なぜ転職を考え始めたのか?

まず初めに、8年間勤めたグッドパッチを辞める決断は本当に簡単ではなく、最後の最後まで悩み抜きました。
一方、ライフイベントやライフステージの変化をこの8年で経験して、長期的な視点として30代後半〜40代をどう生きていくのかを漠然と考え始めていました。

しかし、デザイナーとして生きていくのか、それともマネジメント側にいくのか、はたまた別の職種へとキャリアチェンジしていくのかなど色々な選択肢を目の前に並べたとしても、どれもリアリティが感じられずしっくりこないという日々が続きました。

当時のモヤモヤをあえて言語化すると、自分の今後のキャリアをどのような方向へ向かわせるのかを決める以前に全く心の準備ができていなかったのだと思います。
そんなモヤモヤを晴らすためにも、まずは転職を前提にせずより広い視野で物事を見れるようにUXデザイナーらしくリサーチから始めてみよう!と思い立ちました。

35社とのカジュアル面談から見えてきた仕事の軸と価値観

ありがたいことに同時期にスカウトをいくつかいただいていたため、「転職意欲はまだないですがそれでもよければ」ということをお伝えした上でお話を聞く機会を設けていただきました。
そして、結局リサーチ熱に火がついてしまい、気付けば35社の方々とお話ししていました笑

あえてスカウトを起点にしていたため、求める役割は各社バラバラでした。
GoodpatchではUXデザイナーという市場であまり見かけない役割を専門的に担っていたこともあり、色々な職種や期待値でのお声がけをいただきました。以下は実際にお話しした企業から期待された役割や職種になります。(UXデザイナーのネクストキャリアの参考に残しておきます)

実際スカウトされた職種や期待値
・UXに強いプロダクトマネージャー
・価値探索系プロダクトマネージャー
・BX(Brand Experience)チームマネージャー
・デジタルプロダクトデザイナー(UX/UIデザイナー)
・デザインプログラムマネージャー
・デザインマネージャー
・サービスデザイナー
・UXに強いBizDev
・CXO(Chief Experience Officer)/CDO(Chief Design Officer)候補

どんなことを聞いていたのか?

以下が実際にお話しするときに特に聞いていた質問項目です。
候補者という立場を利用して?、事業と組織の課題を根掘り葉掘り聞きまくり大変学びの多い時間となりました。

特に深掘りして聞いていた質問項目

毎回「組織と事業の一番大きな課題を教えてください」と質問していたのですが、それは課題がある組織や事業を避けたかったからではなく、各社で異なる「組織や事業の捉え方」や「フェーズ感」「その裏にある価値観や思想」を知りたいという好奇心からくる質問でした。

そんな質問を繰り返していたところ、その問いへの答えから課題の本質が見えてくる。そんな手応えを一つ一つのお話しから感じ取れるようになっていきました。

見えてきた仕事の軸と価値観

まずお話を聞いていて気付いたのは、デザイナーを経営の近くに置こうという意識の高まりです。この流れは確実に加速していると感じました。
特に経営レイヤーや事業責任者の方は、抽象化すると顧客に対する「体験価値」を短期中期長期それぞれの視点から繋げられる人材を求めていると感じました。

一方で、デザインマネージャーやデザイナーの方からよく挙がっていたのが「経営にデザインの観点を取り入れさせたい」というボトムアップの課題です。組織が数百名規模になってもデザイナーの数が一桁という企業も少なくありません。つまりこれは、デザイナーを経営の近くにという流れと相反して、デザイナーやデザイン組織の必要性がまだまだ人数比率という側面には表れていないということを示しています。

そしてこれらの状況は、明らかに経営の意思が反映された結果だと感じました。そもそも経営や意思決定のOSにデザイン的な観点が入っていない、またはそこにデザインの力を証明できていない/しづらい状況が残り続けているという環境はとても多く、後からそういった観点をOSに組み込み直すには膨大な労力と時間が必要です。

だからこそ、デザイン的な観点を初期から経営や意思決定のOSに組み込んだ組織や事業をもっと増やさないといけないと強く感じましたし、デザインの価値を信じている人が職種や役割を問わず多い組織を作らないといけないとも思いました。

Algomaticとの出会い

そんなタイミングで、グッドパッチの元同僚かつきDoryさん(あえて普段の呼び方のまま書きます)とご飯を食べながら、35社のカジュアル面談を通して感じた気付きを話したところ、「であればAlgomaticという選択肢はありませんか?」と半分冗談まじり半分本気で言われたのが今回の転職の起点でした。

2人はそれぞれAlgomaticの横断CXOとカンパニーCEOを担っているため、Algomaticのことは以前から知っていたのですが、転職の選択肢には正直入っていませんでした笑
(横断とカンパニーなど組織の形についてはこちらのスライドをご覧ください)

理由は2つあります。
1つは私が大尊敬するかつきが横断CXOを担っていたため、正直私は不要だろうと思っていたこと。同じような役割の人間が2人も初期のスタートアップにはいらないんじゃないかという先入観がありました。
もう1つは、創業初期のスタートアップに飛び込むイメージがあまり持てなかったこと。正直プライベートのフェーズや収入などの側面を考えるとリスクが高そうだと感じていました。

それからAlgomatic 横断CEOの大野さんや各カンパニーCEOの方々とお話しする機会をいただき、前述のような組織と事業に関する質問をしてみました。すると、組織と事業に対する観点が自分の大事にしてきた観点とかなり近しいことに気付きました。

特に横断CEOの大野さんは2周目起業家なのもあり、どういう企業にしたいかというビジョンが明確でそれを達成するためにこの初期フェーズから何に力を入れるべきかなど、Algomaticで大事にする観点や思想に触れることができ、もしかしたらこういう場所で組織づくりと事業づくりに携わるのは楽しいのかもしれないと思い始めました。また、その後の対話の結果、前述の懸念2点も払拭されていきました。

5年後、10年後の偉大なデザイン経営者を輩出する挑戦の場としてのAlgomatic

Algomaticは「生成AI」×「スタートアップスタジオ型組織」というコンセプトが明確にある会社です。
特にスタートアップスタジオ型組織という思想はユニークで、1つの会社内に複数のスタートアップが同時多発的に立ち上がっていくようなスタイルと、それを可能にするカンパニーごとのCxO陣を張れる実力のあるタレントの採用を創業1年未満のAlgomaticはすごい速度で行っていました。

そもそも創業初期に揃った横断組織の経営陣がCEO、CTOだけではなくCXOまでいて、CXOの重要性を横断CEOの大野さん自身が熱量高く語ってくれたことから、組織や意思決定のOSにデザインやエクスペリエンスの観点が組み込まれていることが伝わってきました。

また、横断CXOのかつきは、スタートアップスタジオ型組織としての各カンパニーにはCXOまたはCDOのような体験やデザインを司りながら事業経営する人材を求めていましたし、そういった挑戦の場や機会を世の中に増やすことで、5年後・10年後の偉大なデザイン経営者を輩出するという考えも聞かせてくれました。

自分が果たしてそういったデザイン経営者になれるのか?という疑問は今でも感じていますが、そういった挑戦の場や機会を自分自身が作っていく側に回れるかもしれないと、これまで考えたことがなかったキャリアの道筋が一つ開かれたようにも感じられました。

最後の決め手は「人」に惹かれたから

そして、転職するかどうかは決め切れないまま、実際にワークサンプルを体験してみると、その実感はより強くなりました。
多様なメンバーが集まった能力密度の高いスモールチームが、驚くほど素早く意思決定を重ねながら、同時多発的に事業を生み出している。そのスピードと熱量に僕のマインドシェアは徐々に奪われていきました。

生成AIによる技術革新が起こっているこの時代今このタイミングでしか一緒に働けないような熱量の高いメンバーが集まっていることを肌身で感じましたし、生成AIという技術を技術のまま終わらせず、同時多発的に事業やサービスを生み出し顧客価値に向き合うことができる人たちばかりでした。

そして、この人たちとならもしかしたら新しいスタイルの事業づくりや組織づくりに挑戦できるかもしれないという実感を持ちました。つまり、私の転職の軸は、生成AIというドメインでも会社のフェーズでも職種・役割でもなく、人生の今このタイミングで一緒に苦楽を共にしたいと思える「人」だったのです。

生成AIド素人が気付いた可能性

正直、入社を決めるまで私は生成AIについては素人同然で何もわかっていませんでした。生成AIといえばChatGPTのようなチャットUIのことを思い浮かべていましたし、それがどのようにデザインやプロダクトに組み込まれていくのかという小さな領域ですら全く想像できていませんでした。

ただ、入社前から少しずつAlgomaticで一緒に働きながら、「生成AIを組み込んだプロダクト」を作るというレイヤーではなく、そもそも事業づくりのプロセスに生成AIが組み込まれることでこれまでやりたくてもできなかったような順番と速度で事業が作れるかもしれないという可能性を強く感じています。

ドライに言えば、どんなに優れた技術もそれだけでは普及しきることはありません。現に、私たちの身の回りには技術的には優れているのになかなか使われないまま消えていくプロダクトやサービスがたくさんあります。一方で、これまでの歴史が証明してきたように、技術革新なくして実現できない体験があることも事実です。(例えば、通信技術が豊かになった現代だからこそ動画配信などのサービスが普及したように)

だからこそ、ユーザーに技術をそのまま渡すだけではなく、ユーザーも気づかないうちに使いこなして価値を感じている状態まで持っていけるようなExperience Designの力は欠かせません。最初は技術ドリブンで見つけた事業の種があったとしても、「顧客が本当に求めているものは何か」をこれまで以上に問い直して技術と価値の接合をすることが大切です。

生成AIネイティブな事業づくりへの挑戦

Algomaticで挑戦していきたいのが、生成AIネイティブな事業づくりと組織づくりです。とはいえ、まずは事業づくりにフォーカスして、背中を預けられるチームで顧客が本当に求める事業を作り出していきたいと思っています。

生成AIネイティブな事業づくりは、これまでのやり方を根底から覆すような挑戦になるかもしれません。例えば、スタートアップ初期では絶対にできないような膨大な人員を必要とするような施策にも、生成AIを活かすことで初期から切り込んでいける可能性がありますし、コンサルタント100人分の仕事をわずかなメンバーでこなせるようになるかもしれません。

ただし、どこまで行ってもユーザーと価値を繋げるためにはあらゆるフェーズにおいて「体験」のデザインが欠かせません。価値を探索するフェーズにおいては価値を誤解なく伝えるための資料やプロトタイプのデザインが必要ですし、価値を実装するフェーズにおいては顧客がお金を払ってでも使いたいと思うプロダクトやサービスをデザインする必要があります。

そんな新しい時代の事業づくりやデザインのあり方を日々探求していくことと、そんな探求をし続けられるような環境としての組織づくりにも挑戦していきたいと思っています。

最後に

ここまでに書いたことはまだまだ試行錯誤が必要な段階ですし、おそらく何度も大きな壁にぶつかって、これまで以上に多くの挫折を味わうと思います。

そんな時、最後の一踏ん張りができるかどうかは、苦楽を共にできる仲間が隣にいるかどうかなのではないかと思っています。
もしこの記事を読んでいる方の中にそんな仲間を欲している人がいたら、ぜひ一度お声がけください!(僕からは35社と話して学んだことをお話しできると思います笑)

というわけで、次はAlgomaticでデザインの力を証明していきます!
これからも引き続き、どうぞよろしくお願いします!

X(Twitter)もよろしくお願いします🙌

https://twitter.com/ku_ni_29
今日からAlgomaticの國光です🙌

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