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シェイクスピア劇と異文化理解研究

神奈川大学外国語学部英語英文学科です。イギリス演劇が専門の郷健治先生のゼミナールを学生の視点から紹介します。


真実は、どこに?主人公の気持ちの変化に、ゼミの仲間と迫っています。

 はじめて読んだときは理解できませんでした。最後の展開に、なにかモヤモヤしたものを感じて…。
 ゼミの研究対象として、シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』を読んだときのこと。父親に歯向かったり妹をいじめたり、粗暴でやかましく気の強い"じゃじゃ馬"の女性が、ある男性との結婚をきっかけに別人のように…。夫に尽くし、挙句の果てには、"妻は夫に従順であるべき"だと大勢が集まる前で演説をしだすのです。夫の調教が成功したといえばそうかもしれませんが、あまりの突然の変化に、読んでいてとまどいを隠せなくて…。でも、見方によっては、貞淑な妻になりきっているとか…!?真実はどうなんでしょう?イギリスの歴史や当時の社会背景などを調べながら、ゼミのみんなとどう解釈するかを話し合っています。いろんな意見が出てきて、ホント面白い。簡単に解けないところが、シェイクスピアの作品が世界中の人々をトリコにしている理由ですよね。そうそう、作品を研究するうちに、ふだんニュースなどを見ているときも、その裏にある背景まで推察するように。真実はどこにあるか、社会を見る目がちょっと鋭くなったかな。

2020年度郷ゼミ4年生 福井琴乃さん

(神奈川大学『CAMPUS GUIDEBOOK 2021』より転載)
記:福井琴乃さん

ゼミ合宿

元記事
「教員と先輩が書いたゼミナール紹介レポート」

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