映画鑑賞記録 - 2020年8月編

先月まで1日1本強のペースで映画を見続けていた私でございましたが、8月に入り予定が増えてきたのであまり本数が伸びませんでした。悔しい。そうはいっても15本。

「インソムニア」(2002)

クリストファー・ノーラン追っかけ祭り2本目。こちらは初見です。とにかくどんどん眠そうになっていくアル・パチーノが見どころ。犯人役のロビン・ウィリアムズも優しい顔しているからこその意外なキャスティング。脚本がノーランではないので「ヨ!!ノーラン節!」といったストーリーテリングではないものの、緊迫感を煽るカメラワークに陰鬱とした画面の雰囲気と重厚感はさすがです。

「メメント」(2000)

ノーラン祭り3本目。こちらは2回目の鑑賞。時系列がどうごっちゃになっているかは何となく予習していたので覚えていましたがやはりつながるところで鳥肌立ちますね。好きです。

物語も結局何が真実なのか良く分からないところが気持ち悪くもあり流石だぜ!って感じ。万人受けしないけど一度は観て混乱しておくべき作品。

「インセプション」(2010)

ノーラン祭り4本目。劇場でIMAX鑑賞!ごりっごりの重低音でテンションぶち上げでしたね。

久々に観たのですがこの映画はまずシンプルにお話がおもろい。めちゃくちゃ面白い。結末もはっきりと描かないところが良い。アクションも素晴らしい。やはり中盤の無重力バトルの場面や、何層にもわたっている夢を飛び飛びで描きつつスロー演出を挟んでくるとかもうおいしさだらけ。ありがとうノーラン。テネット楽しみにしてるよ。

「ジョジョ・ラビット」(2020)

本年度アカデミー脚色賞。あのマイティ・ソー バトルロイヤルの監督:タイカ・ワイティティの作品ともあって期待しておりました。というか本当は劇場で観たかった一本。イヤー素晴らしかった。

戦争映画の新たなアプローチを開拓したのではないでしょうか。優しくも愛おしいキャラクターの数々、まさに愛。そんな温かくクスッと笑える物語の中に挟み込まれるナチス・第2次世界大戦という狂気。そのバランス感覚がこれほどまでに絶妙な映画がかつてあったでしょうか。インパクトには欠けるかもしれませんが、この日常に潜んでいた恐怖こそ我々市民が感じでいた戦争の恐怖であっただろうし、それを見事に描いています。素晴らしい。

本筋とは関係ないかもしれませんが、オープニングでThe Beatles「I Want To Hold Your Hand」エンディングでDavid Bowie「Heroes」という2つの大大大大名曲が流れるためそこだけでもうおなか一杯になってしまうくらいでした。

「モダンタイムス」(1936)

映画好きになったら通らざるを得ないであろうチャップリンを初鑑賞。彼にとって最後の無声映画(一部セリフはある)らしいのですが85年経った今でも色あせない面白さと美しさ、そして社会に対する強烈な皮肉とメッセージ。素晴らしい。今でも普通に笑えちゃうんですよね。

大好きなシーンはローラースケートかなあ。

「シェイプ・オブ・ウォーター」(2018)

2回目だったんですけど何度見てもやはり大好きな映画です。とにかく美しい。ここまで美しい映画があったでしょうか。ギレルモ監督の意地を見せつけられたような感覚です。

マイノリティの反撃でもあるこの物語ですが、悪役ストリックランドの描き方も非常に両面的で丁寧だなと思いました。とにかく観て欲しい。あとしっかりR18なのがいい。

「スクリーム」(1996)

これは面白い!エルム街の悪夢を監督したウェス・クレイヴンによるセルフパロディともいえるサスペンスホラー。ホラー映画のお決まりを作品内で揶揄し、その手法が採られていくという展開は古典ホラーを見ていれば見ているほど楽しめる。シンプルにサスペンスとしても面白いし。

「ファーゴ」(1996)

初のコーエン兄弟の作品を鑑賞。この前スリービルボードを観た時にも思いましたが、フランシス・マクドーマンドは決して派手とは言えないがなんとも味のあるいい芝居をする方だな・・・と。さすが主演女優賞。

肝心のシナリオのほうは楽しめなかったわけではないもののあまり意外性は感じられず、まあまあだったかも。いろいろほかのコーエン作品を観ていきたいですね。

「裏窓」(1954)

ヒッチコック作品を観るシリーズ3作目。これは面白かった。まずあれがすべて巨大セットってのがすごいね。展開も「うわーそうなるか!」って感じだし、ラストでは普通にハラハラしてしまう。名作なのも納得の素晴らしい作品でした。それにしてもグレース・ケリー美しすぎませんか?

「鳥」(1963)

いや鳥怖いよ。鳥恐怖症になっちまう。そういう映画でした。サイコやめまいなど、音楽が素晴らしかった作品を続けてきてここにきて音楽すら排除。とにかく鳥の羽音と鳴き声だけを響かせるという映画史に残るストイック作品。なんだこれ。怖い。

人間ドラマ部分はあんまり楽しめなかったのですがこの恐怖演出へのこだわりに感服。振り返ったらジャングルジムがカラスまみれになってるシーン、どんなホラーよりも怖い。

「死霊のはらわたⅡ」(1987)

人はなぜホラー映画を観るのでしょうか。視覚化された恐怖を体験する、非日常を味わう、いろいろな理由があると思います。この作品は本当に素晴らしい。なぜなら一つも怖くない。振り切っている。

前作もそうでしたがとにかく「これはわざとだろ」と言えるコメディタッチが大量。というかまじで盛り沢山すぎる。涙流して笑った。本当に怖くないので皆さんぜひ見てください。最高です。

「死霊のはらわたⅢ キャプテンスーパーマーケット」(1993)

完璧ふざけている。前回はまだスプラッターホラーの要素があたが今回は一つも無い。ただ中世ヨーロッパで死霊と戦うアクションファンタジー。コメディタッチなところは相変わらずチープで最高なのですが何といってもラストがつまらない。まるでC級、いやD級の「ロードオブザリング」ヘルム峡谷の戦いを観ているかのような微妙なバトルシークエンス、無駄に長くて結構苦痛。それ以外は楽しめました。

「スティング」(1973)

なんでこの映画気になったんだろと思い返してみたら、Huluで観れる「太田上田」という番組で2人が好きな映画として語っていたのでした。

いや~普通に面白かった。なんといっても主演のロバート・レッドフォードとポール・ニューマンがかっこいい!渋いね。三つ巴のだまし合いに観客も巻き込まれていくような映画。脚本が良い。でも登場人物が多くて、若干ついていくのが大変でした。そこが無かったらもう少しわかりやすく楽しめたかも。

「キングスマン」(2015)

うん!おもろい!わかりやすい!マーベル以来久々に分かりやすく楽しいアクションを観た気がします。流石世界的にヒットしているだけありますね。

なんといってもコリン・ファースのカッコよさとアクションの爽快感、これにつきますね~そして御馴染みサミュエル・L・ジャクソンの悪役感もめちゃくちゃ良い。(やっていることがただのアベンジャーズのサノスっていうのがめちゃくちゃ面白い。)結構ブラックジョークにまみれてる感じもアメリカっぽくて好きです。

「キングスマン:ゴールデン・サークル」(2017)

世間的な評判は少し落ちているんですけど僕はこちらのほうが好きでした。スケールアップしてる感じと人間ドラマのバランス感が良く取れてる、ブラックジョーク・下品なジョークも増しててグッド(笑)お話が分かりやすいのもいいし、前作にも感じたのですがあんまりグロい演出になってないのが良いですよね。やってることはえぐいけど映像は誰でも見やすいくらいのつくりになっているという。

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