脚本の立体感覚について

脚本(シナリオ)にはストーリーやセリフと共に「立体感覚」が含まれている。脚本を始める初心者にはあまり備わっておらず、この会話でこの移動距離は無理だろ、とかいくらなんでもメシ食いながらこんなに喋れないだろうとか、「動き」と「距離感」について描けない人がいる。監督や俳優、その他多くのスタッフは、脚本から立体構造を読み取って準備をするのである。

料理のレシピや建築物の設計図に似ていて、「映像としての完成形が確実にイメージされている」ことが脚本の必須条件になっている。この点において「映像化できるかどうかわからない」小説とは決定的に違う。

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