銀河英雄伝説好きは十二国記を好きになるのか。

結論から言うと、
銀河英雄伝説好きの人が十二国記にハマる可能性は大いにある。
なぜなら私がそうだからだ。

確か創竜伝の巻末で、著者同士が対談したこともあるはず。
著者同士が知り合いと公式に表明している時点で私的には同類項になる。
いささか力技なのは自覚しているので異論は認める。

銀河英雄伝説好きの方のために、私の銀河英雄伝説遍歴を語ると
まず原作から入り
オリジナルアニメを制覇し
ルビンスキーが女性の漫画を驚きながら読んで
宝塚歌劇団の銀河英雄伝説の舞台を観劇し
河村隆一のヤン提督をなんとなく受け入れ
新アニメシリーズを流し見ている。

対して十二国記については
ホワイトハートで読み漁り
新潮社文庫を新刊が出るたびに発売日に購入している。
ちなみにアニメは未履修である。

銀河英雄伝説を旧アニメか原作から入っている諸兄らには、
十二国記の取りかかりは新潮社文庫からをおすすめする。
十二国記はホワイトハート文庫時代、文庫の対象年齢に合わせある程度漢字を使用していなかったり、難しい言い回しを避けている。
新潮社文庫版では作者が本当に使用したかったであろう漢字や言い回しを使っているので、少女小説になれていない諸兄らには新潮社版がハマりやすいと思われる。

十二国記は、中華ベースの異世界のファンタジーではあるが、現代日本と関わりがないわけではないし、人間の汚さや優しさ、神や理への絶望と希望が入り乱れており
なんというかとても

重い。

爽快感があるときもあるのだが、基本は
神がいて、神が作った理の中で試行錯誤しながら生きる国王たちと愉快な(でもないかもしれない)仲間たち
のお話である。

なんか少女小説として売れそうもなくね?
いや、でも売れたわけで。

理由を考えるとこの話は壮大そうでいて、一人ひとりは
いるいる、こんな奴。
と思う行動をとるキャラクターが多い。
もちろん突出する能力があったりするのだけれど、ただただ強い!ヒーロー!悪いやつ!ではなく、どこか人間臭いリアルな一面があり、そこに共感し感情移入してしまう。

例えば銀河英雄伝説で
ヤン提督が年金生活に憧れているのに共感できるように。
ちなみに私は銀河英雄伝説の中では生粋の同盟派だ。
でも帝国ならビッテンフェルトが好き。

十二国記も登場人物は多い話なので、きっとお気に入りのキャラクターに巡り会える事と思う。

銀河英雄伝説で民主制と独裁国家のそれぞれの葛藤を感じた諸兄には、
十二国記の神に作られた理の中で生きるものの生き様を、ぜひとも読み込んで欲しい。

お気に入りの主上、お気に入りの麒麟、お気に入りの国民を語り合う仲間がほしいなと思うから。

追伸、新作を読む前にはナンバリングに入ってはいないが魔性の子は必読である。その他は刊行順に読めば問題ないと思われる。

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