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移民親が直面する現実: アメリカの学校で多様性を見分ける方法


8割以上が白人の高校になんか行ってみろ、お前さんの娘は友達なんて一人もできないぞ。

インド人の元上司

私が転職をしてノースカロライナからカリフォルニアに引っ越すことになったわが家。引っ越す際に、転職前にお世話になった上司と食事をした際に言われたことだ。

子どもたちの希望で引っ越しは年度が変わるタイミングですることになった。6月の引っ越しで、8月中旬から娘はシニア、息子はフレッシュマンで同じ高校に通う予定となっていた。引越し前にハウスハントでカリフォルニアに出張する前に、元上司に近況報告も兼ねて報告したところ、いわゆる「Student Demographics」についてかなり強い助言をもらった。

出張の際に時間を作って、生徒の登校時間にその学校に行って、自分の目で確かめるんだ。白人の比率がどれくらいなのか、生徒たちの雰囲気はどんな感じなのかを、その目で確認するんだ。
いいか、ウェブサイトで校長が言っていることをうのみにすんなよ。彼らが”わが校は多様性を重視しています”なんて言ったところで、そんなことはくそったれだ。

インド人の元上司

小さい頃からインドからアメリカに来て、3人の子どもを育てた元上司は、仕事だけでなく、私生活でもいつも貴重な助言をくれる。アメリカに住む移民には、学校選びの際の「Student Demographics(生徒の人口統計)」は必ずチェックすべき項目だ。これは先日紹介したGreatSchools.comに下記のような感じで表示される。

子どもたちの学校のStudent Demographics

特に一番上の人種ごとの比率は最重要項目だ。妻を帯同して出張した際に、実際の登校時間に見学に行ってみた。登校時間というのは絶え間なく生徒が学校に入っていくし、授業開始前に雑談にふける生徒たちの雰囲気を感じることができ、絶好のタイミングで雰囲気をよくつかむことができた。結局、上記の統計と登校時の雰囲気が決め手となり良い学校に決めることができた。

アメリカ生活が長いので、「Students Demographics」を確認したり、登校時に人種のミックスを確認するという発想はすっと受けれることができる。よくよく考えてみると、これはアメリカで暮らす移民独特の発想な気する。長いアメリカでの生活の中で、自己防衛本能として

  • 可能な限り差別を受けない、快適な環境で暮らすにはどうしたら良いか?

  • 移民に対して肯定的な見方をする人と否定的な見方が混在する社会で、なるべく肯定的な見方をする集団に身を置くにはどうしたら良いか?

ということに常に注意を配っている自分に気づく機会となった。真珠湾攻撃、原爆など日本とは全く異なった歴史教育がされるアメリカ。子どもが学校でつまらないいじめや嫌がらせにあって苦労するという話は、決して珍しい話ではない。校長室に激怒して突撃したなんてツワモノもいたことを聞いたことはあるが、やはりそういうトラブルが発生しにくい環境を私は子どもに用意してあげたい。アメリカで子どもの学校選びをする方、是非「Students Demographics」を激チェックして頂きたい。

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