見出し画像

未経験で人事になりたいあなたへ 019/100 國司 壮太郎さん

未経験で人事になりたい方向けに、人事コンサルタントの多田が100人の人事にインタビューをする企画「未経験で人事になりたいあなたへ」

國司くんは、あるイベントで出会い、たまたま人事領域の仕事が一緒だったという、同い年の友人です!

今回初めて仕事について深掘りしてヒアリングさせてもらいましたが、「ITエンジニア→営業→人材採用」という、珍しいキャリアを歩んできたことが分かりました。今やっている人事の仕事では「営業」の経験がかなり生きているようでした。

スクリーンショット 2021-03-11 15.48.00

経歴

ー 一番最初のお仕事からお伺いしてもいいですか?

ITエンジニアからキャリアをスタートしました。入社してから1年間は、ネットワークやサーバを担当していました。

ー エンジニアに興味を持ったきっかけはなんだったんですか?

大学では体育会のアメフト部に所属していて、文系学部の出身ではあったものの、漠然とスキルを身につけたいという思いはありました。文系からでも挑戦できて、努力次第ではどんなこともできるという点で、エンジニアに興味を持ちました。

ー 入社してからはどんなお仕事をされてきたんですか?

入社した当時はリーマンショックの影響もあり、最初の9ヶ月程度は研修で、実際に現場に出ていた期間は3ヶ月程度になります。2年目の4月からは営業に配属されて約5年弱の期間、ITエンジニアの人材派遣やシステム開発の契約を取りに行く営業を担当していました。
その後、2015年の頭に人事部へ異動となりました。

ー 人事部に異動となったきっかけはなんですか?

この頃はスマホが普及し、様々なITサービスが出始めていたこともあり、エンジニアの需要が急増していた時期でした。会社では請け負いきれないくらいの要望をいただいていたので、「会社を商材として売り込んで仲間を増やしていく」採用に携わりたいと思い、社内公募制度を利用して異動しました。

ー 人事に異動してからはどんなお仕事をしてきたんですか?

月当たり40~50件の面談・面接をこれまで6年間続けてきました。単純計算でもこれまでに約3000名に会ってきたことになりますね。
人材紹介エージェントさんからの採用では、約200社程度のエージェントさんとのやりとりがあります。1対1でのやり取りもしますし、エージェントさん向けの説明会といったPR活動も担当しています。
他にもリファラル採用の認知拡大と推進にも力を入れてきました。
2018年からはIT領域のエンジニア採用リーダーとなり、5~8名のメンバーのマネジメントも行ってきました。

現在の仕事内容

プレイングマネージャーのような形で、リーダーシップを発揮しながら、人材紹介、求人媒体、ダイレクトリクルーティング、リファーラル、潜在層向けのイベントなど様々な手段での採用活動を担当しています。
社員数が売上に大きく影響するビジネスモデルということもあり、採用計画を下回ることはできません。年間数百人の採用目標を掲げていますが、営業を担当していた時よりも数字を意識していますね。

経験してきた人事の仕事

100人インタビュー 國司さん.001

人事領域だと採用に経験が強いです。
人事領域以外だと、「営業」も長く経験してきました。

人事の仕事のポジティブな面

・採用した人が活躍しているのを見ることがやりがいに繋がる
自分たちの仕事が会社の未来に繋がっているということを実感できます。表彰制度があったり、社内SNSが盛んということもあり、自分が採用に携わった方々の活躍を目にする機会があります。そういったものを目にすると「採用やっててよかったなぁ」と思いますね。

・誇りを持って仕事をすることができる
「自分たちが会社の代表だ」というくらいのスタンスで仕事ができます。採用担当は会社のエースであり、顔であるという認識を持っているので、常に人の模範であることを意識して仕事に取り組むことができています。

・認めてもらえる
会社によっては採用活動が軽視されることもあるかと思いますが、私の会社は採用は営業と同じくらい評価されます。経営層も採用活動にコミットしてくれていて、採用を重要な役割として捉えてくれています。

・自分自身の勉強になる
面談や面接ですごい方と会うと、その方の視点や仕事への向き合い方が勉強になります。他にも、面談・面接のアイスブレイクとして候補者様の趣味や特技の話を伺う過程で、色々な知見が広がります。

・新しいことにチャレンジできる
採用活動はルールがあってないようなものなので、色々な手法が存在します。思いついたアイデアをマーケティング的な観点で自由に戦略を立てて取り組むことができます。人材を獲得するという目的を達成するために色んなことをすることができます。

人事の仕事のネガティブな面

・ミスマッチで不満を抱えてしまう方もいる
ポジティブな面の裏返しでもありますが、入社して活躍する方々がいる一方で、そうじゃない方々もいます。
例えば、「業務内容や給料が面接時に聞いていた話と違う」であったり、誤解が原因で社員の方から不満を耳にすると精神的にダメージを受けますね。なので、採用ミスマッチをなくすことも目標に掲げていて、早期に会社へ馴染めるようなオンボーディング施策も採用チームから発信していたりします。

・プレッシャーがかかる
私たちが行う採用は営業的な側面が強いので、数字のプレッシャーは強く感じています。数字目標に対して分析して対策を練るということを日々繰り返しています。コロナの影響で面接がオンラインになってからは、面接の通過率に大きく影響がありました。これに関しては調べても前例がなく、仮説を立て成果が出るか不安の中、進めていくということもありますね。

・仕事量が多い
本当に多い時だと、1回1時間の面接を1日に8件行うこともあります。候補者様を最優先するので、夜8時から面接をすることもあります。土日の採用イベントに合わせて出社しなければならないこともあります。

人事プロフェッショナルに必要な要素

・人の模範であること
会社の代表であるという認識を持って、仕事でも成果を出すこと。採用だけでなく人事全般で考えると、人事はルールを作る側の立場なので、自分たち自身がしっかりしていないと誰もそのルールに従ってくれません。仕事ぶりはもちろん、その他の面でも人として模範であれるように心がける必要があると思います。

採用としてのスキル面では、以下3点が重要だと思います。

・マーケティングの観点
日々変わっていく求職者、採用パートナー、競合、自社の状況を把握をし、戦略を立てていくことが求められます。

・プロジェクトマネジメント力
簡単にいうと、人を巻き込む力です。採用チームだけでなく事業部の方々を巻き込みながら全社採用を行っていくためには、「人を巻き込みながら決めたことを進めていく力」が必要になってきます。
例えば、人材紹介エージェントさんに向けた説明会を開催するにあたって、現場のエンジニアの方々や事業部の方々に協力をしていただくことがあります。その際には、説明会のコンセプトや協力してもらいたい内容をしっかりと伝えるということを意識しています。
他にも、選考基準を見直す際には、事業部門の現在のニーズをヒアリングしながら整理していくというシチュエーションもありますね。

・コミュニケーション力
最終的に意思決定を促すことができるほどのクロージング力が求められます。様々な候補者様がいる中で各候補者様に合わせた接し方をすることで心の距離を縮め、関係構築を進めていきます。その上で実際に悩んでいる本音をヒアリングし、悩みを解決していきます。会社の方向性も示し、その過程で候補者様に何か新しい気づきを得てもらうことも大切ですね。

人事キャリアを目指す方にアドバイス

まず、「未経験からでも人事になることは可能」だと思っています。
今の部門でしっかりと成果を出していれば、社内で人事に異動するチャンスはありますし、人材紹介会社でカウンセラーとして活躍されている方であれば、面談を通してキャリアカウンセリングをしてきた経験は採用面接でも活かすことができます。

一方で、人事というキーワードに対する漠然とした憧れから、人事になることをゴールにするのは少しもったいないような気がします。
人事の道を極めていくのか、経営やマーケティングに移っていくのか、人事の先のキャリアを考えるといいと思います。

採用部門で言うと、営業組織的な要素もあるので、「人が好き」というだけでは難しいポジションではあると思います。キャリアカウンセリングの候補者様に気づきを与えるという要素に加えて、一緒に働く意思決定を促すクロージング力が必要です。もっと言うと、「人を幸せにしたい」だけではなく、候補者様に対して「一緒にがんばりましょう」と導いていくことが大事です。

人のためを思うことはとても大切ですが、その方の言うことばかりを聞くのではなくて、適切にお節介をやくことで、いい方向に導くような資質は必要ですね。
そういった意味では、候補者様に自信を持って紹介できるくらいに、好きになれる会社を選ぶといいのではないでしょうか。

最後に

未経験で人事を目指している方々向けのLINEアカウントを運営しています。こちらの記事更新を含めての情報提供や、トーク機能を利用しての個別相談を実施しています。
具体的な転職活動の相談はもちろん、カジュアルなキャリア相談なども大歓迎です!

ご興味ある方は、以下よりご参加ください。

画像3

また、Twitterをやってますので、もし何か質問や相談等があればお気軽にDMください!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?