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未経験で人事になりたいあなたへ 010/100 下村 拓哉さん

未経験で人事になりたい方向けに、人事コンサルタントの多田が100人の人事にインタビューをする企画「未経験で人事になりたいあなたへ」

下村さん(しもたくくん)とは、友達の紹介で10年近く前に出会った友人。出会った時から、人との向き合い方・歩んできたキャリア・ライフスタイルなど、ずっと僕の憧れの存在でした。(本人に言ったことあるかどうかわからないけど笑)

また2021年は新しいチャレンジをするようで、「Lraough/ラフ」というブランドで、海外にチャレンジしているorしたいTech系人材の招待制Slackコミュニティと就職支援をする会社を起業したとのこと。読者の皆さんのお友達で、エンジニアやデザイナーかつ海外チャレンジしたい知人がいる方は、是非しもたくくんに相談してみては。

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経歴

ー 一番最初のキャリアから伺ってもいいですか?

2007年に大学を卒業して、人材紹介会社に入社しました。企業の社長や人事の方に電話や飛び込みでアポをとって営業をして、人材コンサルティングを行っていました。リーマンショックの影響もあり、在籍していた期間は2年間になります。

ー なぜその会社を選ばれたんですか?

当時人材業界には興味があったわけではありませんが、「起業したい」とは考えていました。学生の頃から海外に行っていたことから、その会社のオーナーがイギリスで育った経験があり「自由と規律」というポリシーを掲げていたという点に興味を持ち、選考を受け始めました。最終面接での当時の社長の対応に感動し入社を決めました。

ー 次のキャリアはどうされたんですか?

リーマンショックを経て「本当にやりたいことをやったほうがいいな」と思い、海外に行こうと考えました。元々乗馬をしていたり、物心がついた頃から犬と生活していた経験から、乗馬の発祥地でもあり、犬との生活を普及させるようなことを本場で学ぶことができるイギリスに渡りました。
最初はホストファミリーの家に住みながら、2ヶ月間語学学校に通いました。その後は、オックスフォードのさらに田舎にあるコッツウォルズという街にある動物愛護団体で1年程働いていました。ビザがもう1年残っていたので、その期間を使ってロンドンにてドッグケアコンサルティングサービスで起業しました。ロンドンで起業したことで、テクノロジーの重要性や素晴らしさに触れ、加えて英語が話せるようになったことから、コントラクターとして大手外資系のIT企業で働き始めました。

ー 面白い経歴ですね!そこではどんな仕事をしていたんですか?

デジタル広告部署での採用担当をしていました。海外にいる人や海外経験のある人材に声をかけ、一緒に働きたいと伝える仕事でとてもやりがいがありました。人生で唯一徹夜したのもこのタイミングです。ただ正社員として働きたかったということもあり、ちょうど1年でその会社を離れました。
IT・Tech業界が好きなのと、優秀な人達と一緒に働くことができるという理由で、2013年にTechメガベンチャー企業に移りました。1年目はダイレクトリクルーティングチームを持たせてもらったり2年目はVC(ベンチャーキャピタリスト)のリクルーティングを経験させて貰った後に、念願の海外で数十人規模の人事をやっていました。

ー ここで本格的に人事キャリアがスタートするんですね。

シンガポールでは、採用、入社・退社対応、制度・評価設計など人事全般を幅広くやっていました。1年ほど立った後に、数十人居たシンガポール拠点をやむを得ず縮小するような方向性になり、残念ながら現地拠点をクローズすることになりました。なんとかして海外で働きたいなと考えていた時にご縁があり、その後日系グローバル企業のロサンゼルス支社の人事ポジションに就くことになりました。

現在の仕事内容

肩書きとしては人事マネージャーです。
ナショナルスタッフの採用・給与管理・コンプライアンスやガバナンス関連、駐在員対応、リモートワークの推進など、幅広い仕事をさせて貰っています。

経験してきた人事の仕事

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採用に関しては、ビズリーチのダイレクトリクルーティングアワードを受賞したこともあるので、一通りやれたかなとは思います。
その他の仕事についても一通りの経験がありますが、労務管理に関しては海外での経験の方が強い状態です。

人事の仕事のポジティブな面

・人事=経営
ビジネスを行う上で、大切なヒト・モノ・カネの一つを担っているのが人事です。モノ・カネと言った意味でも、コスト削減や今までにない施策を産み出すことで経営に対するインパクトを与えることが可能です。自分が行ったことがそのまま経営に反映されるという実感もありますし、文化や制度も提案次第で変えることができる仕事です。「自分」を持っている人や人間力の塊みたい人が向いているかなと個人的には思います。

・人の良い部分から悪い部分まで触れることができる
人間力を上げるためには、人の良い部分にも悪い部分にも触れる経験が大事だと思います。人事の仕事は、めちゃくちゃしんどくタフで精神力が問われますが、その分日々の生活を大切にしようと感じれると思いますし、その経験を経て大きく成長出来ると思います。

人事の仕事のネガティブな面

・泥臭い
人の良い部分だけ見てたい、という人は大変だと思います。大きな組織になると色んな人がいて、自分の考える正義だけが通用する世界ではなくなるので、多様性を持って接する必要が出てきます。個人的にはそういったネガティブな経験も、成長に繋げることができるという意味でポジティブに変換してしまえば良いのですが、どの様に自分自身を保っていくのか。ということは人事をしている人にとっては重要な側面なのかなと思います。

人事プロフェッショナルに必要な要素

・人間力
人の採用も、社内人事も、人間力が一番大切です。最終的には好かれたり愛される人の方が人事には向いているかなと個人的には思います。
ここでいう人間力は、この人ともっと話してみたいなとか、この人と一緒に働いてみたいなと思ってもらえる様な奥深さがあるかどうかだと思ってます。
良いも悪いも経験する、何でもポジティブに考える、まず行動してみる、人生経験を積むことによって、人間力やリーダーシップは養われます。

・相手の境遇を想像できるか
納得して動いてもらうためには、相手の環境や境遇を想像した上で、コミュニケーションを取る必要があります。採用の時も「本当に入社したいと思って入社しました」「事前にこういう話聞けてよかったです」って言ってもらえるように心がけていましたし、「どうしても入社したいです!」という熱意のある方に対しては「〇〇が足りないので厳しいと思う」等はしっかり伝えて、数年後にまた応募して実際に入社して頂く。なんてこともありました。人として自分の思いや境遇を共有して共感することで、新たな出逢いや感動を連鎖させていけたら良いなと思います。

人事キャリアを目指す方にアドバイス

今やりたいことをやった方が良い、とは伝えたいです。
人事になった時に役に立つのは、広い意味で「人間力」なので、どんな経験からでもその力は養われるかと思います。プライベートで辛い思いをした人は悲しみを理解して人と接することができますし、営業で目標を達成してきた人は人事でもバリバリ精力的に結果を残していくでしょう。

今いる境遇をどう楽しむか、楽しんでないならどう楽しむ方向に変えるのか、を常に考えることが重要です。

人事のどの仕事をしても自分らしさは出てくると思います。最終的には「自分とは?」をどんな場面でも求められる世界です。採用で言えば、自分自身との対面は会社のファーストインプレッションに繋がりますし、社内で企画をするにしても自分のオリジナリティがないと面白くないものになってしまうと思います。そういった意味で、自分をさらけ出す覚悟みたいなものを持っておくといいかも知れません。

人事に必要とされるコアは、キャリアの中の経験で形成されるものだけではなくて、就職する前にも作り上げられたものも大きく影響するかと思います。もしどんな人事と一緒に働きたいですか?と問われたら、素直で純粋で良い人と僕は共に働いてみたいですね。

最後に

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