見出し画像

球史アーカイブとしてのユニフォーム 〜よりによってこのユニフォームかよ!〜

またしても更新が滞ってしまい、申し訳ありません。
引越しやらなんやらで…ってそんな話はどうでもいいですね。

今回は時間がなかなか取れなかった関係もあって、全くまとまりのないただの愚痴こぼし回です。
最近ユニフォームに関してモヤモヤすることがいくつかあったので、それに対してとにかくグチグチ言います。

この冒頭部分は記事をあらかた書き終わってから書き足しているのですが、自分でもびっくりするくらい何の理屈も論理もありません。

普段は、(論文的にと言っては大袈裟ですが)一応事象の整理、それに対する問題提起、それに対する結論、それに至る論理展開だったりと、ちゃんと構成を練って執筆しているつもりなのですが、まあ、たまにこんな私見垂れ流し回があってもいいかなと思ってそのまま公開することにしました。

では、どうぞ。

モヤモヤ①

先日、佐々木朗希投手が完全試合を達成した試合での出来事についてです。

当該試合においてロッテはイベント「BLACK BLACK」の開催により、ホームゲームにも関わらずビジターユニフォームを着用したことで、濃紺を基調とするオリックスのビジターユニフォームと色味が似通ってしまうという事態が起こりました。

ホームチームがイベントユニフォームなどを着用する際、そのユニフォームがビジターチームのユニフォームと色味が似ていれば、ビジターチームが便宜を計らってホームユニフォームを着用するのが通例ですが、当該カードにおいてはそのような対応はありませんでした

確かに、ロッテのビジターユニフォームは黒を基調としたピンストライプのユニフォーム、オリックスのビジターユニフォームは濃紺にゴールドを基調としたユニフォームで、そのような違いを知っている身からすれば「似ている」とは言い難いです。

ただ、各種SNSで、おそらく普段野球をあまり見ないと思われる人々からの「ロッテとオリックスのユニフォームが同じ!」という旨の声を目にする・耳にする機会が少なくないというのもまた事実なんですよね。

しかも、よりによって佐々木投手の完全試合達成により、まさに「球史に残る試合」となってしまったこの試合。当然、今後もこの試合の映像や画像は繰り返し繰り返し見直されることになるでしょう。
そうなれば、この話題は野球好きの間だけに留まらず、野球を知らない人々の目に触れる機会も増えることでしょう。

その度に思われる訳です。「ロッテとオリックスのユニフォーム同じじゃね?」と。
それってどうなんでしょう。
良いとか悪いとかではないと思いますが、良いか悪いかだったら「悪い」んじゃないでしょうか。

完全試合云々は結果論なので、「せっかくの完全試合なのに!」みたいなことは言いません。
しかし、いつ、どの試合が球史に残る試合になるか分からない。
だからこそ、いつ、どの試合においても一点の曇りもない、MAXかっこいい状態で試合に臨めるような状態を整えておくべきなのではないか、というのが率直な思いです。

そもそも野球は攻守がくっきり分かれているので、サッカーやバスケなどのようなスポーツに比べるとそこまでユニフォームの色分けが重要ではない、という反論も見受けられますが、はっきり言いましょう。
そういう問題ではない。

モヤモヤ②

時期を同じくして、海の向こうでも似たような事例がありました。

引用:日刊スポーツ

2022年4月13日のサンフランシスコ・ジャイアンツ対サンディエゴ・パドレス戦にて、ジャイアンツアシスタントコーチのアリサ・ナッケンが、MLB史上初めて女性コーチとして試合中にフィールドに立った、というニュース。

ん?ジャイアンツ?ってなりますよね。
女性コーチが云々よりまずそこに目が行きませんか?
何このユニフォーム?っていう。

これ、MLBの統一ユニフォームサプライヤーであるナイキが昨年から企画している「シティ・コネクト・ユニフォーム」という特別ユニフォームなんです。
名前から察する通り、要は地域密着型のイベントで、日本で言うところの日本ハムの「WE LOVE HOKKAIDO」だったり、楽天の「TOHOKU」シリーズ、ロッテの「ALL FOR CHIBA」みたいなコンセプトのイベントですね(こう考えると、セリーグは地域密着を前面に押したイベントって少ないですね。DeNAくらい?)。

ジャイアンツだけでなく、他にもいくつかの球団が同じコンセプトで特別ユニフォームを企画・着用しています。
なかなか奇抜なデザインが多いものの、それでもユニフォームの様式美から大きく逸脱することはなく、ちゃんと野球のユニフォームとして成立している、というバランス感覚の良さがNPBとは一線を画す感じで好感を持てますし、個人的にはどの球団のユニフォームも結構好きです。
中にはファンからの評判がすこぶる悪いものもあるみたいですが笑

ただ、言いたいのはダサいとかカッコいいとか、そういう話ではありません。
よりによってこのユニフォームかよ!ということです。

「MLB史上初めて女性コーチが公式戦のフィールドに立った」という球史に残る歴史的なニュースを伝えるのに使用される映像・画像が、よりによって…という。
一目でジャイアンツの、ひいてはMLBのニュースって分かりにくい
マイナーリーグ?どっかの独立リーグ?的な。

MLBが好きで、シティ・コネクトの概要も把握してて、っていう人はいいですよ。
ただ、世の中そういう人の方がむしろ圧倒的に少数派なわけで、こういう画像を見て一目で「MLB史上初めて女性コーチが公式戦のフィールドに立った」というニュースの重大さにピンとくる人がどれだけいるのか、っていう。

おまけ

阪神ファンとしては、昨年までの阪神はビジターゲーム全試合がそういう危機に晒されていたんですね。

2020年、2021年に使用されていた阪神のビジターユニフォーム。
あくまで個人的にですが、「NPB史上」で括ってもトップクラスを争えるダサいユニフォームだと思っていまして。
正直、歴史の闇に葬り去られることを願っていたんですが…

そんな想いも虚しく、2021年にルーキーだった佐藤輝明選手がこのユニフォームを着ている試合でインパクトのある活躍をしたんですよね。
ハマスタでの場外弾しかり、西武ドームでの1試合3発しかり…

佐藤選手が今後大成するにせよしないにせよ、この1年目の映像はおそらくそこかしこで使われることになると思います。
つまり、歴史に残ってしまった。
その映像が流れる度にこのユニフォームが皆さんの目に入る訳です。
その度にこう思われる訳です。「佐藤はともかく、この阪神のユニフォームダサくね?」と。

どうしても、よりによってこのユニフォームかよ!と思わざるを得ません。

まとめ(るようなもんでもないけど)

こんな感じであーだこーだ言ってきました。
自分で言ってしまいますが、多分考えすぎです。

特に、「佐藤はともかく、この阪神のユニフォームダサくね?」なんて言ってる人見たことないし。
ユニフォームジャンキーの末期症状です。

ただ、一つこの被害妄想を正当化しておくとすれば、何も考えないよりは少々考えすぎる方がいくらかマシでしょ、ってこと。
私のような人間が考えたって別に何にもならないんですけどね。

考えれば何かできる立場の人が何も考えてないように思えてしまう、っていうのがこのモヤモヤの主たる原因なんだと思います。

絶対そんなことないんですけどね。
皆さんちゃんとお仕事されてるはずなので。
でも、現に起こっていることが起こっていることなだけに…

いつ、どの試合が球史に残る試合になるか分からない。
だからこそ、いつ、どの試合においても一点の曇りもない、MAXかっこいい状態で試合に臨めるような状態を整えておくべきなのではないか、というのが率直な思いです。

大事なことなのでもう一度言いました。

ユニフォームって試合の記憶と密接に関わるものですよね。
ユニフォームを見ただけで、「あんな試合があったな」とか「この頃はこんな選手がいたな」とかいろいろ思い出します。
そういう意味で、ユニフォームには「球史のアーカイブ機能」があると言える訳です。

そんなユニフォームだから、大事にしたい。考えすぎるくらい大切にしたいんですよね。

あれ、野球知らない人にも見られるんだから、って話じゃなかったけ…?

以上、「球史アーカイブとしてのユニフォーム 〜よりによってこのユニフォームかよ!〜」でした。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?