創業130年 「吉開のかまぼこ」が3年ぶりに復活!
私が大学一年生の時にお世話になった、100%完全無添加のかまぼこを製造する
「吉開のかまぼこ」
後継者不足や原料等の問題で、かまぼこの製造ができていませんでしたが、先日
3年間の閉業期間を経て試作品の製造が叶いました!
ここに至るまでには、吉開さん夫婦のご協力はもちろん、沢山の方々のサポートがありました。
今回は、試作品の製造が決定してからかまぼこが出来上がるまでの過程をまとめました。
老舗かまぼこ屋、奇跡の復活劇をお届けします!!
「吉開のかまぼこ」とは?
「日本の健康社会に貢献する」という会社理念の元、”100%完全無添加※1”
のかまぼこを製造されてきました。
皇室に献上されたり、農林水産大臣賞を6度受賞するなど、全国でも有数の
老舗かまぼこ屋。
「世の中のアレルギーを持っている人、子供に添加物を与えたくない人のために、無添加にこだわった食品を造っていきたい」
そんな思いで無添加にこだわるかまぼこは、健康志向が高まる現代、次世代に必要不可欠だと思います!
※1 法律によって表示を免除されている極微量の添加物さえも排除しています。
(↑左から 吉開さん夫婦 CON株式会社:林田さん)
僕たちの「吉開のかまぼこ」との出会い
2年前に福岡大学での活動の一環で、CONプロジェクトとして後継者未定問題という社会問題について取り組んできました。
↑当時の活動写真(吉開さん夫婦にも会議にお越しいただきました〜)
出会った経緯や、これまでの活動の詳細に関してはこちらをご覧ください!
実際に後継者未定問題に陥った企業を発見すべく企業訪問を60社以上、公認会計士や税理士の方々への訪問を行いました。
訪問活動で税理士の方とお話しさせていただく機会があり、「吉開のかまぼこ」をご紹介していただきました。
実際に「吉開のかまぼこ」に訪問をさせていただき、吉開さん夫婦からかまぼこに対する思いや、休廃業に至った経緯を詳しくお話ししていただきました。
(↑2年前の訪問の様子)
その後、企業や行政の方などに様々な形でご協力いただきましたが、2年前の活動当時はかまぼこの復活には至りませんでした...
しかし、福岡大学ベンチャー起業論としての活動が終了した後、当時のリーダーである林田茉優さんは起業し(CON.inc)、今も吉開のかまぼこをはじめとした後継者未定問題の解決に取り組まれています。
LINEグループに送られてきた朗報
とある日、CONのLINEグループに一通の通知が届きます。
ついにかまぼこ作りが復活することになったのです!!
CONプロジェクトとしての活動終了後もリーダーの林田さんは吉開のかまぼこ復活のために活動を続けており、ついにその夢が叶ったのです!
2年前の活動時は営業再開どころか、かまぼこさえも食べることができないと思っていました。
正直、現時点ではかまぼこの大量生産・販売までのメドは立っていません。
まずは工場がこれまで通りに稼働するのか、原材料に問題はないのかを含め試作品の製造準備が始まります!
工場清掃
材料や人が集まっても工場の機械が作動しなければ、かまぼこを作ることはできません。
まずは機械の稼働確認を含め、工場の清掃からはじめました!
創業130年の歴史を感じながら、機械等の清掃活動を行いました!
かまぼこ製造開始!
工場の設備も整い、ついにかまぼこの製造が始まります!
朝礼の際には、
「もうかまぼこを作ることはできないと思っていたが、みんなの協力のおかげでこのような場を与えてもらって嬉しい」
と吉開 喜代次社長が嬉し泣き。(メンバーもうるっときてます)
"かまぼこ作りながら死ねたら幸せ"
というくらいかまぼこ作りを愛する社長と、もう誰もが叶わないかもしれないと思っていた壁を超え、この瞬間・空間を共にすることが出来る喜びに心が震えました。
(工場の前でパシャリ)
吉開さんのご指導のもと、CONプロジェクトのメンバーでかまぼこ作り
機械で成形できないものは一つ一つ手作業で作ります。
たくさんの工程を経て、ようやく324本のかまぼこが完成しました!
沢山の方々のご協力があり、3年ぶりに復活したかまぼこ。
吉開社長がかまぼこ作りをこよなく愛する理由が私達にも伝わってきました。
僕自身も人生において「記憶に残る」、大切な日になりました。
試作品配布会
3年ぶりに復活した吉開のかまぼこ。
ついに完成したかまぼこをみなさんにお配りできる時がきました。
完成した「古式かまぼこ」
これまで様々な面でサポートしていただいた方々にもお越しいただきました!
復活した試作品のかまぼこを食べて、懐かしむ声も
たまたまお店の前を通りかかった方にもご来店いただき、
好評の声をいただきました。
2年前の活動を掲載させていただきました!
ほんとに沢山の方にお越しいただき、吉開のかまぼこが沢山の方々に愛されていたということをあらためて実感することができました。
吉開社長がどんな思いでかまぼこを作っていたのかを改めて実感したとともに、沢山の人が吉開のかまぼこを待っていることを再認識しました。
日本の中小企業の3分の1にあたる127万社が後継者未定問題に直面している現状。吉開のかまぼこに限らず、日本各地に次世代へ残すべきものが眠っているはずです。
自分自身、将来は地元宮崎の地方創生に取り組みたいと考えています。
まずは宮崎の「イイモノ」を探し、日本中、世界中に発信していく活動をしていきたいと思えるきっかけとなりました。
「吉開のかまぼこ」の今後
3年間の休業期間を経て、試作品の製造が無事に終わりました。
環境問題の影響で、これまで使用していた魚などの材料が手に入らず、これまでの品数を作ることは非常に困難な状況です。
しかし、今回の試作品の製造を通して以下のようなことがわかりました。
・工場は稼働できること
・古式かまぼこはほぼ問題なく製造できること
・技術の伝達が必要なこと
・後継者が必要なこと
今後、「吉開のかまぼこ」として、かまぼこ全国の方々にお届けするには沢山の大きな壁があります。しかし、
「作れるか分からない」から「作ることはできる」
と大きな前進。
今後、本格的に継続して製造・販売を行えるように承継希望の方を中心に、1歩1歩進んでいきます。
「吉開のかまぼこ」を待ってる全国の方々にかまぼこをお届けできるよう、これからも応援のほど、よろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!
< 追伸 >
私自身、これまで「地域活性化」や「スポーツ業界」を中心に様々な活動をさせていただきました。
大学入学後3年間活動してきた中で、常に"ワクワクする方"を選択してきました。
しかし、就職活動も始まる中で"ワクワクする"の定義が定まっておらず、自分の軸が確立していないことに気づきます。
そんな中、「吉開のかまぼこ」の試作品の製造、復活に関わらせていただく中で
1つの大きな気づきがありました。
①地方には次世代に残すべき、沢山の資産が多く眠っているということ。
今回「吉開のかまぼこ」の試作品配布会でお手伝いさせていただく中で、近所の方々にもお越しいただき、試作品をお召し上がりいただきました。
その際、みなさんがかまぼこを食べた時の笑顔が脳裏に焼きつきました。
その商品を待っている人が沢山いるということ。
地方には訪れてみないとわからないヒントがあるのではないかと痛感しました。
自分自身、地元宮崎の地方創生に携わりたいという思いがありましたが、そのヒントを得ることができたと思います。
まだ日本や世界に届け切れていない、宮崎の"イイモノ"を日本/世界に発信することが自分自身の"ワクワクする方"なのかもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?