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はじめてのぬいぐるみ作り

この記事は、みなみん(@37min_)さん主催の「37minアドカレ」に参加しています。テーマは「2023はじめて」です。



はじめに

べらりん(シバ)と申します。
今年初めて挑戦した「ぬいぐるみ作り」について書こうと思います。

挑戦した理由は、一言でいえば「現実逃避」です。

11月下旬、私生活でつらいことがあり、体力的にも精神的にきつくて外出すらしたくない時期がありました。でも、ただ家でくよくよしていても仕方がない。このつらさを忘れられるほど夢中になれること、しかも家でできることを見つけなければ……と考え、思いついたのが「ぬいぐるみ作り」だったのでした。

私は子供の頃から手芸が好きで、大人になってからもポーチとかトートバッグとか簡単な小物を作ったりしてゆる~く楽しんでいました。手芸作品を見るのも好きで、ハンドメイドのイベントに足を運んだり、インスタで好きな作家さんをフォローしたりもしています。

最近特に気になっていたのが、ぬいぐるみ。英語では"plush"とか"plushie"とかと呼ぶらしい。インスタで国内外の作家さんを検索しまくり、いつか自分もかわいいぬいぐるみを作ってみたいな~とうっすら思うようになりました。

中でも好きなのは、ばんばぱえりあさんの動物のぬいぐるみ作品。

ぽやんとした表情に、もっちりしたフォルム。
めちゃくちゃかわいくないですか?!
こんなかわいいぬいぐるみ、作れたら楽しいだろうなあ。

……そんな私に朗報です。
なんと、ばんばぱえりあさんが手掛けたぬいぐるみ作りの本が、ちょうど今年出版されたのです。

もうこれは作るっきゃないですね。
うさぎ、いぬ、リスなど、本の作例には色んな動物さんたちが大集合していますが、まずは定番のくまちゃんを作ることにしました。

準備

材料は本に完全準拠。何しろ初めてなので、基本に忠実に。布地も作例の通りに中野メリヤス工業さんのムートンシープボア(生成)を使用しました。

ぽわぽわでかわいい生地

製作

型紙の準備

型紙は本に付属のものをそのまま切り取って使えるらしいです。親切設計。しかし私はすぐに物を失くすので、原本を使うと失くす自信しかない。そこで面倒ではありますが、トレース台を使って型紙をコピー用紙に写しました。これなら失くしてもまた写せばいいですからね。トレース台がない人は、天気のいい日に窓ガラスにへばりついて写してください。中学生の頃の私はそうしていました。

無心でトレース

パーツの種類も型紙に転記しておきます。この一手間を惜しむと、後でどれがどのパーツの型紙だったか分からなくなって地獄を見そうなので。もう30年も生きてると、こういう危機管理にも慣れてきました。

パーツの裁断


そして型紙を布地に写します。最近使っているのは水性のチャコペンです。小学校で買わされた裁縫セットのチャコペンシルよりも布地に色が乗りやすくて気に入っています。

そしてひたすら切り取って……

パーツ多いな……

できた。

ひたすら縫う


これをひたすら縫い合わせていきます。パーツが色々あってややこしいですが、ミシン縫いなら2日もあればできるかな~と最初は気楽に構えていました。

しかし、ここで問題発生。

ボア生地が分厚すぎて、ミシンとおさえの間に挟まらない! おさえをちょっと持ち上げたら挟まりはしましたが、やっぱり分厚すぎるせいか布が送れない!!

前にも後ろにも動かない

どうやら私のミシン縫い技術の限界みたいです。

色々調べてみるも、結局手縫いした方が早そうだと判断。作業予定日数がめちゃくちゃ増えました。というか、ミシンを買って以来手縫いをしていないので、何日かかるか予測もつきません。

気合でがんばるぞ!!

気合が入りすぎてボケてる

ちくちく……
ちくちくちく……

もはや立体パズル
頭、体、尾

ちく・・ちく・・

くまの皮

縫えた。
ときどきサボりつつも、1日2時間くらいの作業で1週間半かけて縫えました。

縫うこと自体はさほど難しくなく、ネトフリやYouTubeを見ながらできました。それでもいくつかつまずいたポイントがありました。

・ボア生地がめっちゃほつれる。
切りっぱなしの生地の端がポロポロとほつれ、作業スペースがぽわぽわの綿まみれになります。
・玉留めがボア生地を容易に貫通する。
普通の布の感覚で糸を引っ張ると、簡単に玉留めが布の表に出てきてしまって丸見えになります。こうなったら仕方ないので、玉留め部分が縫い目より内側に来るように頑張って調整して縫います。
・頭と胴体の縫い合わせが難しい。
ようするに首部分ですね。頭・腕・胴体の3パーツが合わさるところがどうしてもキッチリ縫い合わせられず、よく見ると外から縫い目がのぞいています。自分用なので別にいいんですけど。

綿を詰める

綿を詰めていきます。

もっちりとしたフォルムになりました

背中の返し口を閉じれば本体が完成!
あとは顔の刺繍等を残すのみ。

顔の刺繍

最後の仕上げとして、鼻と口を刺繍で、目をボタンでつけます。

鼻の形に切った紙を当ててイメージトレーニング
ちくちく


鼻の刺繍、難しすぎ。全工程の中でぶっちぎりで一番苦労しました。下描きなしで一発で形を作らなければいけないなんて……。結局4回くらいやり直して、ようやく形になりました。

大変さの割に本の記述はあっさりしていたので、自分なりに色々試行錯誤しました。縫い目同士の間隔に気を付けたり、刺繍糸がねじれないようにこまめに整えたり、などなど。中でも、鼻の形に切り取った紙を顔に当てて、刺繍する前にイメージトレーニングしたのが結構よかったです。オススメ。

疲れすぎて写真もブレてる

鼻の成形で力尽きてしまい、口はノリで一発勝負で縫いました。もう試行錯誤する気力がなかった……。

最後に目のボタンパーツを取り付けて……

できた!!!!


完成!!

せっかくなので、お外で撮影してきました。

西日がまぶしいくまちゃん
即席の指編みマフラーも似合っててよかった
きれいなお花~
芝生が広々していて気持ちいい


初めての作品ということもあり粗もありますが、かわいいので問題なし!

完成した感想

作業期間は約2週間半。半月かけて、ようやくできました。長かったような短かったような。夢中になっていたので、あっという間に時間が過ぎました。難しいポイントもいくつかありましたが(特に最後の鼻の刺繍)基本的にはひたすら縫うだけなので気合で何とかなりました!

ぬいぐるみ作りのきっかけとなった精神的な落ち込みからもずいぶん回復しました。無心で手を動かしているときはネガティブな感情を忘れられてよかったです。世の中ままならないことが多いですが、手芸は手を動かしただけ前に進むので楽しいですよ。

最近はかわいいくまちゃんと毎日楽しく過ごしています。どれくらい楽しんでいるかというと、30歳にもなって、くまちゃんと一緒にお布団で寝ています。今も絶賛風邪引き中で寝てばかりいますが、くまちゃんが一緒にいればさみしくない! ぬいぐるみなので、風邪をうつす心配もないし。

あと、もう二度とポケモンセンターとかディズニーランドとかで「ぬいぐるみって高いな……」って思わないと思います。これだけ工程が多かったらそりゃお値段しますわな。

というわけで、皆さんもぜひぬいぐるみ作りに挑戦してみてね。
おしまい。








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