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#1『三番町の長屋』の路地性

たぶん人生ではじめてオープンハウスに行った。家の中にいるんだけど、路地にさまよいこんだような感覚にもなる、不思議だけどでも心地よい空間だった。

建物全体に通底する路地性みたいなものがあるんじゃないかと思った。

・設計:mA-style architects
・建物:三番町の長屋
・用途:住宅
・所在地:静岡

下の写真からわかる通りのリノベ物件。
手前は3階建で、奥側が2階建だったことが旧部分からもわかる。

二面性のある外観


何より建物正面の縦長開口部が印象的。
1階部分はガレージのようにも見えるけど駐車スペースはたぶん建物の手前っぽくて、1階は広い玄関になっていた。


そこから黒い鉄製(だった記憶)の階段でぐるっと2階に昇る。
昇りきったところの右手に縦長開口部があり、左手は小上がりになったリビングスペース。

晴れたときもみてみたい


広いリビングではないが、上の3階部分だった床を取っ払って吹き抜けにし、天高の高い空間になっていて開放感があった。

リビングをみあげる

縦長開口部の窓から外を見ると、家の前は割と広めの公園。
木の種類は聞いたものの忘れてしまったが、
写真のように大きな木が縦長開口によって切り取られるような構図になっている。

窓からの景色

続いて、長屋の奥にも行ってみる。
入れ子状に木のボリュームが置かれている。
写真右側の壁際にキッチンがあり、木のボリューム右側にポコっと空いたスペースは冷蔵庫置き場らしい。写真に写る妻が開けている扉は、トイレになっていた。

リビングから


天井部分にスペースがあるのも不思議な感じだったが、南側の開口部からの光をできるだけ奥まで届けられるようにしたかったらしい。とても納得。

天井に隙間が


木のボリューム左側は路地のように廊下になっていて、手前にトイレ、奥に寝室が2部屋入っている。隠し扉になっているのも面白い。

まさに路地


寝室は、木のボリュームと建物の壁や天井によって2層ぽくなっていて、複層的なとても魅力的な空間になっていた。

建物と木板の隙間がクローゼットに
照明の出方もおもしろい


路地のようだなと思ったところをまとめると。

・ボリューム脇廊下の路地っぽい感じ
・ボリューム自体も独立していて、建物のようにもみえる
・古いトンネルとかに取り付けられていそうな街灯っぽい照明
・南側の縦長開口も細めで、路地から漏れる光っぽい

みたいに、まだまだ言葉にしきれていない部分はありそうだけど、とてもいい体験だった。

今後もオープンハウスなんかがあれば積極的に行こう!

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