「誠実」に働くということ①

なんかいまさら?な気もしているものの、最近「誠実性」をよく問われる。
英訳すると「Integrity(インテグリティ)」というらしい。
私が働く会社では、個々人の「Integrity」を考えるディスカッション会が催されたりもした。

ディスカッション会では、「平等」であること、「紳士的」でいること、など人によって様々な意見があがったものの、抽象的な内容で話はまったく盛り上がらなかった。

そんな個々人の思いが平行線に行き交う打ち合わせをしながら、ふとこんな疑問が湧きあがった。

個々人の心づもりや意識の問題だけで、「誠実」な仕事ができるのか

たぶん、これができるという前提でいるから打ち合わせも平行線になっちゃったし、企業も個人にインテグリティを委ねてしまっている以上、不正もはびこる状況になってしまっているのではと思ってしまった。

そんな中、ちょっと前に話題にもなっていた、相次ぐグループ内不正の是正にあたって会見を行った際の、トヨタ会長のこの言葉を思い出した。

「すべての主権を現場に戻す」

これ、「誠実」な仕事を実現する上でのとても理にかなった考え方だなと。
つまり、「誠実」な仕事っていうのは、個人ではなくむしろ組織の風土や体制などが重要になってくるということではないかと。

個人が「誠実さ」をもっていても、上からの圧力によって「誠実さ」を失ってしまうこともあるだろうし、逆に個人に「誠実さ」がないとしても、組織体制や風土によって、個人の「誠実さ」を引き出すことができるはず。

個人の「誠実さ」は曖昧だし揺れ動くものかもしれないけど、きっと組織の「誠実さ」はもっと強固なもの。そんな前提に立つと、「誠実」に働くということの考え方をよりアップデートできる気がしたのであった。

その「意思決定」は、「誠実」なものか

今後、この言葉を自問自答しながら仕事に励んでいこうと思っている。
個人の意思ではなく、組織で行った判断、つまり意思決定が「誠実」かを自分自身に問う、そしてそれをメンバーと擦り合わす。
そういう仕事を通して「誠実さ」を取り戻していきたい。

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