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アヴェイラブル・ノート・スケール最初の一手

available note scale

アドリブやコード・ヴォイシングする時に、それぞれのコードに対して「ハマった」感じになるスケールがあります。

それを「アヴェイラブル・ノート・スケール」と呼びます。

直訳したら「使えるスケール」ですしね。

「コード・スケール」(chord scale)と呼ぶ人もいます。

みんなが使っている概念なのにはっきりした定義が見当たりませんが、ここでは以下を定義にします。

「アヴェイラブル・ノート・スケール」は「与えられたコード内で使える音のまとまり」

出典は『The Jazz Piano Book』Mark Levine
p.60 「an "available pool of notes" to play on a given chord.」

最初に頭の片隅に入れておいて欲しいのはアヴェイラブル・ノート・スケールはアドリブの道具なだけでなくコード・ヴォイシングの道具でもあるんです!今は何のことやらでも大丈夫。

さて、Cm7というコードがあったら、殆どの場合 C Dor.(C Dorian, Cドリアン)というスケールを使います。

C Dorian

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C Dorianの音を使ったフレーズは、例えばこんな感じになります。

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色々やってみましょう。

なぜCm7はC Dorianがハマるかというと C Dorianは Cm7のコード・トーンを含んでいるからです。

実は「スケールが持っている響き」が音楽のその場所にハマっているというのがもっと大事なのですが、まずはざっくり「コード・トーンの音を含んでいるから」でいいとおもいます。

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コードの種類ごとにケースバイケースでアヴェイラブル・ノート・スケールが色々にあります。

どうケースバイケースかというと、同じCm7でもkeyがBbの中でCm7が出て来た時はC Dorian、keyがEbでCm7が出て来た時はC Aeorianなんです。音楽上の位置すなわちファンクションによるのです。

(さくっと説明)
ファンクション=コード機能
Imaj7 とか IIm7, V7, ...のように書くローマ数字のコードネーム。
I, II, III, ... のローマ数字は主音からの度数。

このあたりで「あーもういいや」って思った人もいるとおもいます。退屈だしこんなこと知らなくてもコード・トーンを意識できればかなりいい感じのアドリブになります。コードトーンを自由に操れたら実はかなり上級者だと思います。

また、ブルース・スケールのセンスなどを別で身に付ける必要もあります。

だけどこの「アヴェイラブル・ノート・スケール」を何とかモノにしたいという人も結構いるとおもいます。

持っていた方がいいスキルなんですよね。

あまりにも色々な事があり過ぎてどこから手を付けていいか途方に暮れているのではないでしょうか。

アドリブしている時を想像してみて下さい。音楽はあっという間に過ぎていきます。考えている暇はありません。

だから多少雑でもコードに対するスケールの「最初の一手」を持っているのがいいんじゃないかな。

では「最初の一手」、行きますよ!
かなり使えるとおもいます。

m7は殆どの場合Dor. ※さっきの話は一度忘れる 笑

m7b5なら殆どLoc.

7thは、
メジャー行きの7thならMixo.
マイナー行きならHmp5↓

maj7は、とりあえず Lyd. 特に、IVmaj7は鉄板でLyd.

そういう「最初の一手」を「手と耳を動かして」身に付けましょう。

実際に弾くとうまく行く時、それ程でもない時、全く合わない感じの時があることがわかります。それも含めてカラダで覚えていきましょう。理論はその後からで大丈夫です。

このとき例えばDor.をレミファソラシドレって見立てたら確実に分からなくなります

必ずルートからの距離で見えるようになりましょう。

1,9,b3,11,5,13,b7

と見て下さいね。この辺は改めて書きます。


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