人類の謎形質進化は生物多様性に寄与するのか?

日本の研究.comより「⾃然界の「ムダの進化」が⽣物多様性を⽀える ⽣物種の個体数増加に寄与しない利⼰的な性質の進化が導く多種共存」https://research-er.jp/articles/view/90304 という記事が掲載されていていて思ったこと。


この論文をざっくり説明すると、自然界で競争強者の生物がいながらなぜ弱者を完全に排除せず多様な生態系を維持できるのか?という問いに対して競争強者は「ムダの進化」によって異種間競争を緩和しているのではないか?という話。

人類の場合、生物的な進化ではないんだけど、社会的な進化というべき形をとっていて、そういった意味では非常に「ムダ」が進化している。つまり生物学的に特に優位ではない特徴が「モテ形質」として認知されている。

たとえば、テレビ番組が日本の独身女性に付き合いたい男性に求める条件や、普通、もしくは平均的な男性の条件とかを聞くと、年収500万以上、身長170以上、大卒、長男以外、正社員、清潔感がある等々

これに対してネットではいつも「こんなの普通ではなない」「平均の意味を知っているのか」と怒りの声が出てくる。実際、データなんかも出てきて正社員はこれしかいないとか出てくるわけだ。

まあ、それはともかく、上記の条件を満たしていないところで、生物学的に生存するのに特別劣っているわけではないと思う。むしろ条件を達成する方が色々コストががあるのでリスクかもしれない。オスのクジャクの羽のようなものだ。ある方が生きるのに邪魔かもしれないのだ。よりよく健康に生きるためには「ムダ」な特徴と言える。しかしこれが人類、特に先進諸国にとっては「モテ形質」となっている。

地球全体で人類という種を見たら数は増えているが、先進国は少子高齢化を辿る一方だ。後進国も先進国といずれ同じになるのだと想定すれば、やがて地球の人口は減っていく。減っていく理由はこういう「ムダ」なモテ形質の進化であろう。

そのおかげで人類の圧迫に苦しんでいる他の生物たちは皆解放されて生物の多様性は安定されるという流れになるのかもしれない。それはあと数千年後くらいだろうか。人類史で見れば、10万と数千年。地球、いや生物史から見ればちょっと一瞬病気だったということだ。

とはいえ、数千年、これからも人類によって悪影響を及ぼされる生物は減り続けるだろう。大量絶滅と言わずとも、絶滅を引き起こして生物多様性を脅かす人類。しかしその後人類は自然に数が減って絶滅し、生物の多様性は回復するのかもしれない。




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