何故自己免疫疾患になるか?そのメカニズムを知る!

おはようございます!

遺伝子栄養療法カウンセラーの金子です!

自己免疫疾患は何故発症するのか原因が不明とされていますが免疫学的な側面で考えるとその原因がわかってくるのでお話していきたいと思います!

西洋医学では自己免疫疾患は免疫の過剰により自分の細胞が攻撃されてしまい様々な病態を形成します。

組織の間質に起これば膠原病

肺に起これば間質性肺炎

甲状腺に起これば橋本病

関節に起これば関節リウマチ

後は全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群などもありますね。

しかし、免疫学的な側面で言えば自己免疫疾患は極限の免疫抑制状態と捉えます。

まず免疫というのはT細胞やB細胞のような抗原に対する防御システムのことを指します。これらは新しい免疫システムと言えます。

逆に顆粒球やNK細胞、胸腺外分化T細胞などは抗原とういうより自己の異常細胞や細菌に対する防御システム。

つまり免疫と呼ばれるものはT細胞やB細胞などのリンパ球の働きのことを言います。

ではそれを踏まえてここか自己免疫疾患の発症の過程をお話していきます。

自己免疫疾患のほとんどが風邪の症状から始まることが多いとされています。

東宝九大学第二内科の佐々毅先生によると慢性関節リウマチの多くの方はパルボウイルスの感染を経て発症していると仰っています。またアデノウィルスやエンテロウイルス、インフルエンザウイルスなどの風邪ウイルスも関係して可能性もあるとのこと。

つまり自己免疫疾患の急性期にはリンパ球の働きが優位になっていると考えられます。なので性質的に副交感神経が優位の女性に自己免疫疾患が多い理由ではと考えられています。※副交感神経が優位になるとリンパ球は増加します。

そしてだいたいの方が風邪は治癒していくと思います。

しかし、この急性期を超えて自己免疫疾患になってしまった場合はとどうなるのか?

まず正常な白血球の割合は顆粒球が60%、マクロファージが5%、リンパ球が35%とされています。

そして急性期を過ぎた自己免疫疾患の方の白血球の割合は顆粒球やNK細胞、胸腺外分化T細胞が増加してリンパ球が低下します。

これは副交感神経優位の状態から交感神経優位の状態になっているといことです、つまり免疫が落ちています。

これを示す研究として新潟大学整形外科の荒井勝光氏が慢性関節リウマチ患者の末梢血や関節液、滑膜、関節に近い骨髄や関節に遠い骨髄ではNK細胞や胸腺外分化T細胞が増加していると仰っています。

つまり関節リウマチの方の末梢血や関節液、滑膜には自分の異常な細胞を攻撃する顆粒球やNK細胞、胸腺外分化T細胞が増えている状態になっているということです。

そして顆粒球やNK細胞や胸腺外分化T細胞は過剰にあると組織に炎症を起こします、その結果組織に変性したコラーゲン蛋白ができ、その後胸腺外分化T細胞に認識され自己応答性の対象となになります。つまり変性したコラーゲン蛋白を異物だと認識することになります。そして多くの生体内物質や細胞構成成分が自己抗体産生のCD5⁺B細胞により認識され自己抗体が多く産生されることになるため自分の細胞を攻撃する免疫細胞(禁止クローン)が作られ自己免疫疾患の発症に繋がると考えられています

※CD5⁺B細胞はB細胞のなかでも系統発生学的に古いリンパ球で胸腺外分化T細胞と対応して進化したと考えられています。

※関節リウマチではRA因子(イムノグロブリンに対する自己抗体)や全身性エリテマトーデスではanti-DNA抗体などが知られています。

通常の免疫反応では胸腺の主要経路でT細胞を作り、自分の細胞を攻撃する免疫細胞(禁止クローン)は作られないようになっています。

しかし、免疫が抑制状態(交感神経優位→精神的・身体的ストレス、ウイルス感染からの回復期など)の状態では胸腺の主要経路は抑制され胸腺の代替経路と肝臓での胸腺外分化経路が活性化します。ただ経路には禁止クローンを作らないためのシステムがないので自分の細胞を攻撃する免疫細胞が作られてしまいます。

つまりこの胸腺の代替経路や肝臓での胸腺外経路の過剰な活性化=長期間の交感神経優位の状態が自己免疫疾患の発症のメカニズムとなっています。

本来はこのような免疫抑制状態は生き物が緊急事態を乗り切るための反応だと考えられますが、この状態が長期間続くと自己免疫疾患を発症することになると考えられます。

ただ実際に慢性関節リウマチ患者の関節液には顆粒球が90%もあります。さらに消炎鎮痛剤(NSAIDs)はプロスタグランジンの産生を抑制してリンパ球による炎症反応を抑制します。プロスタグランジンは副交感神経が働くことで分泌されます。

しかし、消炎鎮痛剤は骨髄で顆粒球の産生を増加させるので炎症による痛みは抑制できるが関節の破壊を促していることになります。なので消炎鎮痛剤をずっと使っていると関節の状態が悪くなりやすくなるということです。

消炎鎮痛剤は皮膚からも吸収されるのでシップやなどの張り薬を使っていても同じです。

さらに消炎鎮痛剤は交感神経優位の状態を作るので長期間の使用は頻脈や高血圧、不眠、食欲不振、白内障、静脈瘤、手足の循環障害による壊死、焦燥感、いつも疲れているなどの交感神経緊張症状が起こります、つまり自律神経失調症ですよね、、、

長くなりましたが今回の話をまとめると、自己免疫疾患が起こる原因は交感神経が優位の状態になり通常のリンパ球による免疫反応が抑制され、顆粒球などによる免疫反応が促進されて起こるということになります。

では自己免疫疾患の方がまずすることはなにかと言うと、交感神経が優位になる原因を見つけてそれに対処するということになります。

では交感神経が優位なる条件とは?

精神的・身体的ストレス

過労

痩せすぎ

肥満

睡眠不足

不規則な生活

砂糖の摂取

エストロゲン(女性の場合)

運動不足

などがあります。

あとは様々な自己免疫疾患があります。皮膚にでのるか、肺なのか、関節なのか、など何故その部位にでたのかをあなたの精神や深層心理から読み取っていき、根源的な欲求に気付くことが絶対に必要になります。


下の画像は間質性肺炎のクライエント様の血液データです。上の画像が古いもので下の画像が新しい状態のものになります。少し見えにくですが間質性肺炎の状態を示すKL-6が1410から921となっており状態が良くなっています。

間質性肺炎は西洋医学では進行性の病気なのでこのように数値が低下することはないのですが原因を突き止めてアプローチするとこのように改善していきます。この方の場合は数値だけではなく日常生活の質も向上しています。

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