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自我中心的男人之詩

手紙には、あっけにとられるほど、自己中まるだしのことが書かれていた

君はまだたくさんの紙袋をかかえたままで
この手紙読んでいるだろう
これで最後の男の気まぐれとして
どこか そこらの窓からすててくれ
(中略)
ぼくのほんのひとことが まだ二十前の君を
こんなに苦しめるなんて
だから行く先は ぼくの友達に聞いてくれ
君に会わないで行くから
今頃は ぼくも また昔のように
どこかの町のカフェテラスで
ビールでも飲んでいるだろう

というわけで、1974年のかぐや姫LIVE、伊勢正三作詞作曲の「置手紙」の主なポイントを七言律詩にせよ

行囊肩上讀殘書,
飄落隨風欲盡除。
願共君居紅磚院,
常留此處憶當初。
今日寂寥風掩蓋,
他城酒伴舊時如。
黃昏未至燈猶在,
一字傷心痛幾多。

読み方

Xíngnáng jiān shàng dú cán shū,
Piāoluò suí fēng yù jìn chú.
Yuàn gòng jūn jū hóng zhuān yuàn,
Cháng liú cǐ chù yì dāng chū.
Jīnrì jìliáo fēng yǎn gài,
Tā chéng jiǔ bàn jiù shí rú.
Huánghūn wèi zhì dēng yóu zài,
Yī zì shāngxīn tòng jǐ duō.

(552字)

2023年4月下旬頃からシロクマ文芸部の企画に参加させて頂いております。このところ、漢詩(七言律詩)を投稿することが多くなっています。今回のお題は「手紙には」が書き出しでした。どうぞよろしくお願いいたします。

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七言律詩作成の舞台裏

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5,810字

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