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プロセスエコノミー③~診療科目~

こんばんは。
けいじです。

本日は今まで渡り歩いてきた門前の診療科目についての経験と感想を書きます。あくまでも私の主観が大きいです。おそらくこの倍は応援を含めて経験したのですが、本当に単発で印象にない薬局もあるので一部抜粋します。

何かの参考になれば。

1.中規模総合病院前①

50枚/day規模+施設在宅。
9年前、薬剤師として働きだして初めての薬局だったので、あまり処方の癖も気にならなかった印象です。
中規模なものの、院外の枚数としては少なかったので、外来患者さんのしょほうせんをこなすより、定期的に爆発する施設在宅定期処方の方がしんどい印象。なお特養だったので、ただ作ってお渡しという内容続けていました。

在宅というより調剤。

時々かかってくる患者さんが亡くなったという連絡と中の薬剤師さんの軽い反応が「死というのが慣れてしまうとこうなってしまうのか」というショックを覚えたのが一番の思い出です。顔を見る機会がないので思い入れもなかったのが原因かと思いますが。

2.整形外科+αを診る病院

門前の処方箋枚数は30枚/日ほど。
整形外科を掲げていたものの、うち3~4割は総合内科として診ている感じの病院の門前。
整形はやはり、痛み止め・胃薬、シップ等概要鎮痛薬がメイン処方。調剤としては一番軽い印象でした。処方箋単価は低く、いつもシップだけの患者さんなんかは、もはや薬の話なんかは一切なかった印象が残っています。
完全な整形単科の門前だと経営もなかなか難しいのだろうなという印象。
また、内科全般を診ていらっしゃいましたが、あまりに当時ロヒプノールやサイレースの処方が多かったのが印象的でした。

4.小児科門前①

年末の繁忙期の数度の応援ではありましたが、120枚/日ほどの薬局。
完全に門前マンツーマンの薬局。
インフルエンザ大流行真っ只中で、来る処方せん来る処方せん抗インフルエンザ薬で気がめいりそうになった覚えが強いです。
薬は小児科になると、医師の癖に依存しやすく種類こそ少ないものの、小児用量を熟知しないといけなかったり、調剤が特殊で急な応援で調剤要因というのはなかなかハードという薬剤師泣かせな印象。
もともとの約束処方で、完全な体重ごとのオーダーメイドを避ければもう少し効率化できるものの、体重ごとで細かく計算された処方せんは患者の信頼感を得るのだろうなと学んだ店舗でした。

3.中規模総合病門前②

門前の処方箋枚数はまさかの10枚/日以下。
詳細はわかりませんし、話しきれませんが、病院前に薬局があることが、評価につながるようで、院内処方全面院外化の話が、中で取り込まれ、超高額薬品や、面倒な患者だけを院外に出すという状態の店舗。

そこで、ハーボニー配合錠(1B当時200万円越え)やダクルインザ錠、スンベプラ錠(1回の処方で約30万円)などの超高額医薬品を触る日々。
薬局は年々薬価を下げられていく中で、処方箋単価上は高くても利益としてはさっぱり上がらないというのをもろに経験した店舗でした。

不採算過ぎて、他店の在宅施設を固められ、6施設を一人でこなしていたのはいい経験。もはや門前は関係のない薬局でした。

ただ総合病院で、規模が大きくなればなるほど、処方箋単価が増える(抗がん剤などの高額医薬品の処方に出会いやすくなる)という印象。
経営するならキャッシュが相当必要になるだろうと思いました。

4.門前なしの面薬局

また一風変わった薬局。
~20枚/日

完全面薬局。集中内容を見ると、もともと地場の大病院の枚数が多かった印象。出している処方箋枚数、離れた地域からも受診に行くという環境からそうなったのだろうと解析。それでも集中率は10%未満。

いかに自分のファンを作るか、また仕事の幅を広げるかの模索に集中した店舗でした。

5.消化器内科門前

門前の処方箋枚数は50枚/日程度。

消化器内科であるがゆえ、PPIをはじめ消化にかかわる処方が多い印象。
意外とレシピ数は多く、さすが内科という一面も。

在宅件数が多い薬局だったので、単純に門前の処方の癖は薄まっていた感覚。
ただ先生が先発信者であり、経営者が苦労していた印象が強かった。

6.小児科門前②

門前の処方箋枚数は70枚/日程度。
分包機は円盤ではなく、Vマスの方が圧倒的に早いということが勉強になった店舗。
手を離せるのはメリットだが、数をこなすには機械よりも人間の方が今はまだ優れていると感じたのが一番の経験。
なんせ急性期の患者が多く、どんなに気を付けていても中の職員も慣れるまでは感染症、特にノロなどの嘔吐下痢はもらうという職場環境だったのが印象的。
熱などでぐったりしていた子が次の来局時元気になっている姿を見るのはほっこり。


7.肛門科メインの総合病院

門前の処方箋枚数は100枚/日
肛門科を掲げているだけに、やはり痔の軟膏、坐薬が全体の3割ほどに出ていた印象。
舐めていたわけではないものの、これだけ長期でも治らない人もいるというのを学んだ薬局。
結局内科処方も多く、The肛門科というのはそれくらいの印象。

8.医師を複数人抱える個人病院

整形、総合内科、泌尿器、皮膚科を掲げる病院門前。
1日枚数は70枚/日。
泌尿器が一番印象的で、よく言われる、男性は高齢になれば前立腺肥大は不可避だったり、高齢者の夜間頻尿等、専門的な処方は散見。
比較的薬価の高いお薬も多かった印象。
医師の人数の割に処方箋枚数は少ないが、一人ひとり、しっかり時間をかけて診ており、薬局もおのずと親身になっていた印象。こんなに携帯の使い方を相談される薬局は初めてでした。

9.精神科門前+呼吸器科門前

門前精神科の1日処方箋枚数は50枚/日程度。
精神科だけに精神疾患患者が多く、どうしてもコンプライアンスの問題、なかなか単剤で改善しないので複数薬処方でレシピの多くなり、一包化頻度が高い印象。
重度の人の顔色や表情はとても印象深い。
また、主観ではあるものの、軽度な症状の人はよく話すが、重度になると、会話が全く続かないという経験。極端な話、話してストレス発散になるうちは軽く、あまりに話せなくなってきたら危険信号といわれるのが身に染みた経験になりました。

また、もう一か所近隣に呼吸器内科があり、1日処方箋枚数は50枚/日程度。
呼吸器独特な吸入薬の処方頻度の高さが圧巻。
医師がよく処方していたシムビコートは効果実感が高いものの、使用方法が複雑で一定数吸えていないことが原因で再受診しているのではと感じる一面も。吸入指導の大切さを学びました。
医師の患者を早く楽にしてあげたいという気持ちが強かったための吸入薬の多用だったのかはわからないが、この受診件数で、喘息診断がこれだけつくのかというほど喘息患者さんが多いという印象も受けました。
吸入薬は高価なものが多いので、単価も高かった印象です。

10.透析対応もしている泌尿器科・腎臓内科

門前の処方箋枚数は80枚/日程度。
透析ありの泌尿器科、腎臓内科ということで、高価なお薬も多数出庫。また、来る患者の多くが腎機能障害を持っている為、お薬にも注意が必要。
透析禁忌のお薬と触れる機会も通常の薬局だと数少ないので、すごく勉強にはなりました。透析中に重たい処方せんを作って準備しておくというのも独特だったかも。

11.糖尿病内科、皮膚科門前

そして現在。
糖尿病内科門前ということもあり、糖尿病治療薬の投薬がメイン。
新薬の糖尿病治療薬は高価なので、割と処方箋単価も高め。
皮膚科に関しては、通常の内科で出る皮膚症状治療薬と内容が同じでも、処方せんに細かい指示が記載されており、さすがという一言。
なんせ一般名でステロイドを記載されるとなかなかわかりにくいものが多数あったのが感想。

まとめ

結局は門前医師の性格、特徴によるところも大きいので、何とも言えないところもありますが…。

多数の薬局を渡り歩いて、結局長期で患者さんをみることができる内科門前が私の中で一番好きでした。

採算ベース考えなければ小児科も面白かったのですが。

ちなみに今度の独立案件は内科門前。
自分が頭になることで、薬剤師間のしがらみは取っ払って医師とどんなセッションができるか楽しみです。

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