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KRYラジオ「大人の音楽堂」:RAINBOW(1981~1983) (2022.3.19OA)

「大人の音楽堂~ういろう、ひねってみました」
山口放送KRYラジオで毎週土曜日よる9時半~10時放送中!パーソナリティ山根由紀夫がリアルタイムで観た、聴いた、演奏してきた体験を生かした、洋楽中心の音楽番組です。
https://kry.co.jp/radio/otona_music/index.html

この頃のRAINBOWは完全にアメリカンマーケットを意識して、聴く側に焦点をしぼった曲が並びます。どれだけ独自のクオリティーを高めても、ある意味「売れなければ…好みの音楽を維持できない」…そんなことを考えたのでしょう。世界最大のマーケットで売れる…バンド維持に関してもとても重要です。個人的にはこの考えには賛成です。ある程度、妥協をして世間に合わせ、その稼ぎで好きなことをする。そんな選択をさせたのが1980年代のロックシーンでしょう。

さてリッチー・ブラックモアさんのレインボー…変なスーツにオールバック、おまけにサングラスのグラハム・ボネットが1枚のスタジオアルバムで脱退(解雇?)これからどうするんか?様式美のハードロックバンド最後の砦が崩れようとしていました。そこに当時無名の「ジョー・リン・ターナー」という頑張り屋さんが加入。とてもじゃないが初代ヴォーカリストのロニー・ジェイムス・ディオのようなことはない。様式美のかけらもないポップな感じ。しかし時代が求めたのか、なかなかの頑張りのおかげか、バンドのブランドの力か、受けてしまいます。初期のレインボーとは全く違いますが、確かに、その辺の適当なバンドより素晴らしい内容です。今回オンエアした「スポットライト・キッド」「アイ・サレンダー」は受けまくり。レインボーという先入観がリスナーや評論家の判断を左右していると思いますね。楽曲だけを聴くと単純に強烈なロックナンバーなのです。

こんなことを書くと「かぐせんはジョー・リン・ターナーが嫌いなのか?」と思われるかもしれませんが、嫌いではありません。むしろ好きでしょう。この方、節操がないみたいな活動が多いのですが、主導権をなかなか持てないヴォーカリストだと感じます。レインボーの後、「スレイブ・アンド・マスターズ」というアルバムでディープ・パープルに加入しますが、そのアルバム1枚で脱退。(当時「金夜はロック座」でオンエアした思い出があります。)その後、グレン・ヒューズと組んだり、イングヴェイ・マルムスティーンのバンドに入ったり、リッチー・ブラックモアの息子とレインボーの曲ばかりを演奏するバンドをしたり、山口県が生んだスーパーギタリスト「梶山章」とのプロジェクトなどなど…キリがありません。なんやかんや言うてもこの方のロックシーンへの貢献度はかなりのものです。

さて今回のRAINBOW…さすがのリッチー・ブラックモアのギター、ロジャー・グローバーのマルチな才能、ドン・エイリーの渋さ、ボビー・ロンディネリチャック・バーギのドラム…レインボーの歴史です。イケメン・キーボード奏者デイブ・ローゼンタールも忘れてはいけません。1970年代のリッチー・ブラックモアとは違うスタイルが今では懐かしい感じがします。1983年の日本武道館の映像は必見。

さて来週はリッチーさんのこの続き、1984年、奇跡のDEEP PURPLE黄金期のメンバーで大復活。さすがのさすが…。「パーフェクト・ストレンジャーズ」と「ハウス・オブ・ブルー・ライト」からセレクトです。土曜の夜にハードロックです。冷たいビールを用意してください。ミーハーと言われようが、DEEP PURPLEはとてもかっこいいのです。教科書みたい。

今回オンエア
I SURRENDER
SPOTLIGHT KID
DEFFICULT TO CURE
DEATH ALLEY DRIVER
STONE COLD
STREET OF DREAMS


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