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ヒトの成長と体験学習、伴走

※下書き状態での投稿です※
いつも抽象的だといわれるので、具体的な内容にチャレンジ。
各レベル詳細については発達段階の諸相を参照。
御託が不要な方は目次から「成長を支える」へどうぞ
ヒトの意識を色で表すのであれば、それは色相環となるだろう
色の入れ替わりはグラデーション、徐々に変化する
無限に区分けすることは可能だが、今回は10レベル11区分で考える

意識の成長

発達段階は直線的な描き方が多く見られるが、各レベルに色付けを行うのであれば円環の方がふさわしく感じる。
実際に円環で描くと、単なる直線の発達ではなく、逆方向の発達もみえてくる。

発達段階:個人の発達において開発される時期
グループの発達段階:集団の場合をタックマンで示す
経験時間:成人において、何かを学ぶときにその段階を通過する必要時間

レベル01【マゼンタ】

発達段階:幼児前期
グループの発達段階:フォーミング
経験時間:3分

意識の発達(左側)のカウンターウエイトとして、無意識(左側)も発達する
無意識の発達とは、本来持っている能力を抑圧することでもある

快さー統合
自分自身の快不快に気づく毎に、統合されていたものが解きほぐされていく

レベル02【レッド】

発達段階:幼児後期
グループの発達段階:フォーミング
経験時間:3時間

楽しさー創造
新しいものに触れる楽しさ、経験を積むごとに目新しさがなくなっていく

レベル1【アンバー】

発達段階:学童期
グループの発達段階:ストーミング
経験時間:3日

正しさー叡智
ルールに沿うことでより楽しみを見出すが、その縛りは知識を固着させる

レベル2【オレンジ】

発達段階:青年前期
グループの発達段階:ストーミング
経験時間:3週間

成果ー共生
行動の見返りとして成果や報酬を求める、そして独り勝ちを至高とする

レベル3【イエロー】

発達段階:青年中期
グループの発達段階:ノーミング
経験時間:3ヶ月

関係性ー協働
より広く関係性を求めるほどに、協働は難しくなる

レベル4【ライトグリーン】

発達段階:青年中期
グループの発達段階:ノーミング
経験時間:3年

多様性ー調和
多様であるほどに、調和は難しくなる

ここではじめて意識と無意識の発達が出会うことで、大人となる
ここまでは定型発達として、現代社会では誰しもが到達するレベル

レベル5【ディープグリーン】

発達段階:成人期前期
グループの発達段階:パフォーミング(課題解決志向)
経験時間:レベル5以降は本人の努力次第

意識と無意識はすれ違う
意識してきたものを手放し、無意識を意識する道へ進む

調和ー多様性

調和するということは、多様性を踏まえてまとまりに戻すこと

レベル6【ティール】

発達段階:成人期後期
グループの発達段階:パフォーミング(自律運営志向)

協働ー関係性
協働のための関係性は、広さ(量)より深さ(質)が求められる

レベル7【ターコイズ】

発達段階:壮年期前期
グループの発達段階:トランスフォーミング(環境設定志向)

共生ー成果
生態系(環境)の維持のためには、どのような成果が求められるのか

レベル8【インディゴ】

発達段階:壮年期後期
グループの発達段階:トランスフォーミング(統合的)

叡智ー正しさ
善悪の発生をも解き明かすことで、真の自由を手に入れる
この段階に至ると、下位レベルを意識的に往還することが可能となる

レベル9【ヴァイオレット】

発達段階:老年期前期
グループの発達段階:アジャーニング(反発)

創造ー楽しさ
創造主との接触、感情との決別

レベル10【ウルトラヴァイオレット】

発達段階:老年期前期
グループの発達段階:アジャーニング(反発)成長と学び

統合ー快さ
感覚を含む、すべてを手放しすことによる統合完結と新たな始まり


成長と体験からの学び

体験学習サイクルは、いつでも機能するのだろうか。
子供の発達をみるかぎり、乳幼児に学びを引き出す振り返りをさせることは非常に難しい。また中高生でも一般化はうまく進まない。
脳の発達を加味して体験学習サイクルを考えた時、各発達レベルにおける体験学習の限界がみえてきた。

脳の発達:個人の発達における能力の限界
意識できる時系列:体験として捉えることのできる時間枠
視点:自己を拡張できる範囲

体験学習サイクルは、ある程度発達が進まなければ機能しない
サイクルとして働くには、レベル4(大人)に達する必要がある

レベル01【マゼンタ】

脳の発達:海馬の完成:基本的動作、五感の発達
意識できる時系列:直前直後
視点:1人称(個)

生まれたばかりの頃は、「今ここ」のみを孤独に生きる
すべてが未経験であり、快不快という反射から学びのための組織を作る

レベル02【レッド】

脳の発達:80%完成:応用動作、言語の使用
意識できる時系列:年齢×前後2日
視点:1.5人称(個人)

言語を扱うことで記憶が可能となり、体験も時系列で捉え始める
他者理解の未熟、語彙の少なさなどで、自己の体験を説明するにとどまる

レベル1【アンバー】

脳の発達:前頭葉の急速発達:他者理解と思考
意識できる時系列:年齢×前後1週間
視点:2人称(仲間)

客観視が可能となり、語彙も増加したことで振り返りが可能となる
その結果のみを材料に、「正しい」行動を考える
新たな体験が他のパターンで現れたときは、まだ対応できない

レベル2【オレンジ】

脳の発達:神経細胞の成長ピーク:自意識の高まり
意識できる時系列:年齢×前後2週間
視点:2.5人称(構成員)

自己中心的な振り返りの傾向だが、仲間の声を自分事として聴くことはできる
自己利益を最大化する計画を立て、思考は過程よりも結果重視の傾向が強くなる

レベル3【イエロー】

脳の発達:大脳辺縁系の急速発達:連続性を持つ思考
意識できる時系列:年齢×前後3週間
視点:3人称(関係者)

第三者的視点を手に入れたことで、振り返りの質が飛躍的に上がる
しかしながら人生経験の少なさで、それらを自由に応用するまでには至らない
話し合いも成立するが、短期的な目標達成や関係性向上にとどまる

レベル4【ライトグリーン】

脳の発達:脳梁の完成:価値観の再構築
意識できる時系列:年齢×前後3週間
視点:3.5人称(共同体)

様々な価値観を持ち寄り、一つの体験を様々な学びへと変換する
その学びは自己の中心軸に影響するが、まだそれを意識することはできない
振り返りから無意識のブラックボックスを経て、新たな行動が生まれる感覚

レベル5【ディープグリーン】

脳の発達:前頭前野の成熟:総合的判断
意識できる時系列:年齢×前後1ヶ月
視点:4人称(社会)

高次意識においては、無意識の意識化が進む

他者の体験の共有と解釈が可能となり、追体験による学びが可能となる
ここから先は教えてもらう領域ではなく、自ら学ぶことが中心となる

レベル6【ティール】

脳の発達:維持
意識できる時系列:年齢×前後2ヶ月
視点:4.5人称(世界)

自己の範囲の拡大により、故意に利他的な行動を選択することができるようになる
振り返りについても支援がほぼ不要なレベルで進行する

レベル7【ターコイズ】

脳の発達:流動性知能のピーク:アイデンティティの変化
意識できる時系列:年齢×前後6ヶ月
視点:5人称(生態系)

知識の範囲が最大となり、体験を限界まで細分化し、振り返りを行うことができる
人類を超えて生態系をベースとした思考も行われ、非現実的な検討も可能性の範囲となる
具体的な行動を生み出すレベルとしては最高位

レベル8【インディゴ】

脳の発達:女性ホルモンの急激な減少
意識できる時系列:年齢×前後1年
視点:5.5人称(構造)

時系列が人生を超えて、人類史上の既知のポイントから体験を引き出すことができる
その範囲も地球を含む宇宙とその構造に及び、一つの体験から無限の学びへと繋げる
あらゆる可能性が検討可能だが、思考実験の類がほとんどで、具体性を伴う学びはほぼない

レベル9【ヴァイオレット】

脳の発達:結晶性知能のピーク:前頭葉の老化
意識できる時系列:全時間域
視点:X人称(超次元)

過去と未来、宇宙を超えた多次元、すべての時空から体験を享受する
無尽蔵の知識から生まれる未知のアイデアは、あらゆる課題を生み出し、解決する

レベル10【ウルトラヴァイオレット】

脳の発達:瞑想状態に類似した脳活動
意識できる時系列:超時間
視点:0人称(非二元)

体験学習サイクルが回るのではなく、すべてが同時に働く
「今ここ」の体験は過去でも未来でもあり、有でも無でもある
すでにすべてを学んでいる、ゆえに何も知らない

成長を支える

体験からの学びが発達レベルによって変化するのであれば、各段階に応じた学習手法があるのではないだろうか。

ZPDにおける足場かけは、1つ上のレベルを意識すると良い。

レベル01【マゼンタ】

学習手法:強制
・モデリング
・模倣
・強制選択
・ストレッチ

レベル02【レッド】

学習手法:動機づけ
・モデリング
・模倣
・挑戦への誘導
・エナジャイザー

レベル1【アンバー】

学習手法:一斉教授
・絶対評価
・挑戦への誘導
・いざない
・ディインヒビタイザー

レベル2【オレンジ】

学習手法:グループ学習
・競争
・成果と目標
・コミュニケーション
・意欲向上

レベル3【イエロー】

学習手法:協同学習
・言語化
・自論の展開
・イニシアティブ
・意欲向上

レベル4【ライトグリーン】

学習手法:個別学習
・選択の自由
・内省
・平等性
・トラスト

レベル5【ディープグリーン】

学習手法:経験学習
・自由意志
・探求
・複合

レベル6【ティール】

学習手法:越境型学習
・集合意志
・共創
・フロー

レベル7【ターコイズ】

学習手法:自律型学習
・概念的
・哲学
・瞑想

レベル8【インディゴ】

学習手法:統合型学習
・様々な学習方法の統合

レベル9【ヴァイオレット】

学習手法:内省型学習
・内観
・運命
・信仰

レベル10【ウルトラヴァイオレット】

学習手法:超内省型学習
・宿命

適時追記します