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「反生産性」という考え方

去年買った本を読み返していたら気になる単語があった

「反生産性」という単語だ

どんな本かというと自己啓発本として?有名なこの本

自己啓発本と聞いた時点であまり気のすすまない人も多いかもしれないがまぁ聞いてみてほしい

この本でいう「反生産性」というのは、それを使うことによってかえって生産性を下げてしまうようなテクノロジーのことだ

例として挙げられているのは、パワーポイントやEメールなど

パワーポイントでスライドを作る行為は一見するとすごく仕事をしているように感じるが、実はそれ自体パワーポイントがなかった時代であればやらなくてもよかった作業である

Eメールは明らかに人類の生産性を上げているように思うが、毎日のメールチェックに使うやメールの受信に必要なサーバー代などを加味すると、実は1通あたり1ドルのコストがかかっていて手紙とそれほど変わらないそう

本書ではテクノロジーの持つ「反生産性」に気をつけたほうがいい理由としてMITメディアラボの Sepandar Kamvar 氏のトークが引用されている

どんな話かと思って聞いてみたらメインは教育の話だった

現代の教育の問題点は、教育費のほとんどが大規模学校の管理費に消えてしまっているという点であると Kamvar 氏は指摘している

これは私たちが早く遠くに移動しようと思って車を買うのと同じで、実際には車本体やガソリンを買うために働かなければいけない労働時間を加味すると車の平均移動速度は時速5キロ程度だという

大規模学校の管理費を賄うために高額の教育費を稼ぐよりも、その時間を使って子供により良い教育を施すことができるのではないか、という主張である

テクノロジーを使うとき、私たちは何かしらの時間を節約しようと思ってそれを使うわけだが、果たしてそれで本当に私たちが有り余る時間を手に入れたかというと、どうもそうではない気がしている

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