📌「一生懸命」は「才能」か?

「鋼の錬金術師」


突然ですが、私が愛するこの作品は10年以上経った今でも多くの人に愛される超名作です。


ハガレンがなぜ未だにこんなにも愛されるのか?
ストーリー構成、伏線回収、巻数、キャラ全てが完璧で、個人的にこれを超える作品はないと思ってしまうほどです。


しかし、なんと言ってもハガレンには人々の心に残る数多くの名言が残されています!今回は私がその中でも印象に残っている名言について書いていきたいと思います。

「何かに一生懸命になれるって事はそれ自体が才能」


©️鋼の錬金術師/荒川 弘


これは3巻第10話でアルフォンスがシェスカという女の子に言った言葉です。

シェスカは図書館司書として働いていたのですが、過度の読書好きで仕事に支障をきたしクビになってしまいます。「ダメ人間」と自信を無くしていた彼女にアルフォンスがこの言葉をかけます。


え、何かに一生懸命になるって才能っていうのか...?


一瞬だけ考えましたが、すぐに一理、いや百里あると思いました。


例えば、課題の工作で、丸一日かけて凝ったものを完成させたとします。

これは、ある人からしたら大した事ではないかもしれませんが、ある人からは「ちゃちゃっと終わらせれば良いのに」と、考えられないことなのではないでしょうか?

例えが悪かったかもしれませんが、要は「一生懸命」する行動は、全てその人にしかない「才能」になりうると思ったんです。


実体験から似たようなことを思ったことがあります。

大学の教育相談の講義で、高校生徒(に模した大学生)と模擬面談をしたとき、
「自分には長所がなく、将来も全く見えない。大学が不安だ。」という相談を受けました。


そこでこのアルフォンスの言葉を思い出して、
「好きなものや夢中になっているものはある?」と聞いてみました。すると、
「中世ヨーロッパの〇〇王国について少し興味がある。あまり歴史的に注目されていないが、実はすごいところがあって〜」
と、突然の熱弁を繰り広げてくれました(笑)

私はそれについて全く知りませんでしたが、彼は知っていたわけで、〇〇王国についてというのが当時の彼の「一生懸命」の対象に当たるのだと思います。(「夢中」といってもいいかもしれません)

彼は「何かに一生懸命になれる」という最高の長所に気付いていなんだ


そんなことを思って聞いているうちに、自分にどうしようもなく自信のない人は、そのことをもっと自覚し、もっともっと誇っていいと思いました。


何かを追い求めて一生懸命になれることは誰にでも出来ることではないですから。
だとすると、それってやっぱり「才能」と言っても良いのではないでしょうか?


「今何かに一生懸命になっている自分はすごい、それは他の人にはできない自分だけの才能だ!!」

そう思えるだけで人生ちょっと胸を張って生きれる気がしました。

追記:ちなみに、相談してくれた彼にそのことを伝えると、「自分の勝手な趣味だと思っていたものが才能だと褒められるのは普通に嬉しかった」と評価高めの好感触でした(笑)

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