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ZONE

“ゾーン”  

そういえば私って1人で黙々と何かを作るのが好きだった。
友人の誕生日のメッセージボードは没頭し過ぎて、気付いたら朝日が登っていた。
徹夜するのがこの上なく大嫌いな私が…作業をしていて朝を迎えるとは…
学生最後のショーの衣装作りは、家に帰って作業する時間がもったないからと学校の近くのカラオケでひたすら作ったし、ネットカフェにもお世話になった。学校近くの友人の家にお邪魔して、友人が眠る隣で小さい光を頼りに手を動かし続けた。
他にも、今までの経験上“ものづくり”になると尋常でない集中力をみせる。
普段は注意力散漫型で人の話を聞くのも大変だし、1人でいたって頭の中が忙しないのに。

全ての運を味方に付けて、進んでいる様な状態=“ゾーン”
この時の私は、もうそれはそれは“最強”と呼ぶに等しい。
抱える“不安”“自己否定”“恐怖”“他者”が消えてしまったのか。ただ見えなくなっただけなのか。
この時の私はただただ溢れんばかりの“自信”に身を任せる。

世界の平均寿命から比べれば、半分にも及ばない私はお子ちゃまかもしれないけど、これまでやってきたこと、過ごしてきたことを振り返った時、そこには自分の傾向を知るヒントがたくさん転がっている。ふと気が付くこともあれば、定期的に自分を見つめて分析の末見えて来ることもある。なんだかパズルのピースが少しづつ埋まっていく様な感覚。
だから今、前に進めずにその場で足踏みしていても、それも全てピースの一部になるんだと思える。

人生が終わる時、果たして私のパズルは完成するのだろうか。

まぁたとえそんな日が来なくたって、失望なんてしないけどね。
だって、それが人生だと思うから。

成すことだけが、完成なのではなく、そこに至る道のりが“人生”なんだから。

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