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奇妙で不思議で謎な『プラットフォーム』

うわぁ…っていう気持ちになる映画。

地下深くに掘られた監獄のようなところで、真ん中に空いた穴に上から食事が下りてくる。

上級階層の人は食事にありつけるが、下に行けば行くほど食べ残しにしかありつけなくなる。そこで殺したり殺されたり、上に行く方法を考えたり…という映画。

ネット上でいろいろな人の感想を見ているとき、「世にも奇妙な物語のよう」と表現している方がいて、めちゃくちゃ腑に落ちた。

こういう"上流階級と下層の格差"みたいなメッセージ性のありそうな映画は、考察のしがいがあって面白そう。

と思っていたが、何だったんだこれは感。

面白くないとか、見て後悔したとか、そういう気持ちは全くない。ないのだが、不穏な気持ちと「ん…?」という感想が交じり合い、すごく不思議な感覚になった。

明らかにその"上流階級と下層の格差"は描かれているけど、それを前面に押し出してメッセージ性を強めたかったんだろうかと思うと疑問が残る。そのくらい不思議。だからこそ冒頭で言った「世にも奇妙な物語のよう」という感想が腑に落ちる。

レビューの中にはいくらか、「こういう映画にメッセージ性を求めすぎ」というような意見もあった。

確かに。

なんだこれ?くらいで終わらせてるのがちょうどいいのかもしれない。

あとは結構グロかった。確かにあの状態で話の通じない人間と食料の取り合いになったら殺しあうしかないかもしれない。

冷静に思えば、
「どうやって入ったん?」
「誰がこの建物作ったん?」
「何の意味があるん?」
のような当たり前の疑問が沢山湧いてくるが、それは野暮なのかもしれない。

なんだこれ?で終わらせておこう。それもまた一興ということで。

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