異世界転生のすゝめ

近年、現実を捨てて異世界に転生する者が後を経たない。
やれドラゴンだの、やれ魔法だのといったどこかで聞いた様な世界観に、様々な年代、職業、性別の人が次々と転生させられている。
こんなに気軽に転生する世の中になるとは、きっとお釈迦さまも予想していなかったに違いない。
ふとした拍子にすぐ転生。玄関開けたら二分で転生
現世は今や捨てる物、絵に描いた様なセカンドライフを。

アニメの話でした。
というか最早「転生ブーム」そろそろ廃れても良い時期に差し掛かっているのかもしれない。そのぐらいに異世界○○みたいなアニメで溢れている。
私はといえば、昨今の異世界アニメにこれといった関心も無く、何となく思い出すのはナルニア国物語くらいのものである。ジュマンジも異世界転生でいい?

そのくらいの知識と熱意の人間による「異世界転生小説の書き方」講座です。
いいですね?

主人公にどんな活躍をさせたいか寝る前に漠然と考える。
メモを取っても取らなくてもいいです。なんなら寝ちゃってもいいです。
・剣や魔法で無双させたい。
・現世の知識や技術をひけらかしたい
・他者からモテまくりたい。
・逆張りのギャグで茶を濁す。
大体このへんです、なるべくあなたのモチベーションが続くものにしましょう。
「こんなモノが異世界に行ったらウケるかも」みたいなシュールなヤツは、瞬発力はありますが諸刃の剣です。素人が手を出すのは危険でしょう。

『書き始める』
ここまでくれば八割完成です。もう少し頑張りましょう。
以下の項目に沿って書き進めれば、画一的な異世界転生小説が出来上がります。破綻しない程度に適当なオリジナリティをお好みで散りばめて下さい。
1、異世界に転生するキッカケ。
なんでも良いです。転生前が冴えない程ギャップが生まれます。特に思いつかなければ記憶喪失にでもしておきましょう。徐々に思い出す事も可能です。
2、主人公の能力をアピール。
これでもかという程に見せびらかして下さい。ここが物語のピークです。
大抵の場合は一人目の仲間に出会えるので、主人公をより引き立たせるキャラ設定にしておくと良いでしょう。
3、以上。
あとは好きにして下さい。

楽しく書き進めていても、普通の人はテトリスみたいにいつか詰みます。詰んだら物語を畳んで、新しい異世界を創って下さい。
繰り返していくうちにきっと上手くなります。テトリスみたいに。
書いた小説は誰かに公開してもいいし、誰にも言わずに個人で楽しむのも良いでしょう。
個人的な見解ですが、一般的な娯楽小説と違い、異世界転生モノは読者を楽しませなくても良いです。
「書いてて自分が楽しいものを」それだけに集中して下さい。
内容がマンネリだろうと、誤字誤用まみれになろうと、色々とセンスが皆無でも構いません。
自由に筆を走らせて、自分だけの異世界を築いてください。

『終わりに』
異世界転生小説の最も難しい部分は、大人になってはならないということです。
やがて、あなたが異世界から帰ってくるのは気付いてしまった時でしょう。
寂しいかもしれませんが、それは決して悪いことではありません。
現実に目を向ける時が来た合図であり、大人になった証拠です。
いつか困難に直面した時は、異世界に残した彼らを思い出してごらん。


なんだこれ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?