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日銀の債務超過の行く末

月末の日銀政策決定会合が近いので、少し日銀の状況について書いていきます。

以前も少し書いたことがあると思うが、今回はもう少しわかりやすく書いていく。

黒田日銀は、買い入れオペを長くやってきており、資金をじゃぶじゃぶにしてきた。

これは、株や不動産の値動きを見てもわかるであろう。

長くやり過ぎてしまったツケがきていて、国民自体は全く悪くない。

あくまでも当時の政府を批判すべきで、出口戦略を考えてこなかったというのが答えで、その後処理を任されたのが上田総裁というわけである。

日銀の保有国債額と名目GDPの推移を見てみると、国債を買いまくった結果、保有額が名目GDPと同じくらいになってしまい、そんな中央銀行は存在しない。

米も債務超過であるものの、保有している債券のデュレーションは全く違う。

国債を保有しすぎているため、債務超過問題が発生し、日本は利上げができていない。

昨今の円安の問題は、本来、買い入れ額を減額し、利上げをすれば良いのであるが、為替介入でその場しのぎを繰り返すハメとなっているのが現状である。

為替の介入も昨今10兆円近く使用し、効果も薄れてきているのがわかるであろう。

その場しのぎでしかできないのであって、利上げを行ったとしても少しずつでしかできないであろう。

昨今の円安は、米国金利差で考えているメディアや論者も多いが、私はそのようには考えておらず、それは今後の為替市場を見守る必要がある。

今後金利を上げて中期的に円高に推移していく格好になれば、まだ正常であると言えて、為替市場が債務超過になっている日銀を無視するのであれば国民としては一安心だろう。

一方で、本質に目を向けた際に、国の信用という観点で、金利を上げても円安が止まらないのであれば、怖い話終焉に近い形になる。

本来ここの論点にいきつくのは時間の問題であると考えている。

上田総裁は賢い方であるので、この辺りの状況は理解をしていて、日銀の当座預金の閉鎖であったり、債務超過の問題で怖がっているので身動きが取りにくい格好になっている。

買い入れ額も雀の涙ほどしか減額できないので、傍観しているしかないというのが現状である。

財政も外為特会の金もあるので、大変な事態はすぐに起きるという事はないと思うが、

もし、本質的な動きとして、利上げ後に時間が経った後で円売りがやまない場合は、結果として待っているのは国民に押し付けるだろうハイパーインフレという問題。

更に過度な円安というのは、産業の空洞化を招く恐れがあるので、それがスパイラルしてしまう。

その時に日本で起こるのは、今巷で流行りのオルカンなんかの微々たる影響では足りないくらいの円安になると、正直どうでもよくなるといった具合になり、相当な格差社会が生まれる恐れがある。

大事なのは、ある程度、備えというのは準備しておく必要があるのと、利上げ後に為替市場が正常かどうかは見ておいた方が良い。

結局のところ、国債の償還というのは、国民に負担が最終的に行く形にはなる。

1つは税金として負担を上げるというお話と、できないのであればインフレという形で税を課すというお話。

ある程度、自己防衛なしでは、老後に1日1食みたいな状況にもなりかねないのが今の日本の状況ではあるので、ある程度、このタイミングで危機感を持っておく必要はある。

正直消費税10%よりも、このインフレ税の方がはるかに生活を圧迫しますので。

これは、アベノミクスを支持してきた国民のツケでもあります。

今後賃金は目減りする中で、消費税のところのメスはないと思うが、法人税と所得税は上げていく可能性はある。

これに加えて、年金医療費の歳出が減って自己負担は増えるでしょう。

更に危険なのは、財政赤字からの円安と物価高によるもので国民負担が増えるのがインフレ税。

単純に安く見積もって3%水準であるならば、2,000万円問題の話が
いつしか話題になったが、倍以上の金額は必要になってくる可能性はあるので、この辺は意識をして今何をすべきかというのと、政府は助けてくれない可能性が高いので、自己防衛のところはしっかり意識改革をしておいた方が良い。

正直笑えるお話ではないというのが、今の日本の状況である。

若い人はとにかくインカムの収入をできるだけ増やす、老後が見えてきた場合はとにかく自己防衛で目減りを減らすことが大事。


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