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NVIDIAの決算に向けて

本日記事を書いているのは、日本時間の月曜日の朝方、マーケットがまだ動く前の深夜です。

22日に世界が注目しているNVIDIAの決算ですが、上がるのか上がらないのか、色々と心配になっているところだと思います。

まずは、過去のデータを見てみましょう。

直近のエヌビディア決算翌日の騰落率は、下記の通り。

23/08 +0.1%
23/05 +24.4%
23/02 +14.0%
22/11   -1.5%

もう少し時間軸を伸ばすと、直近12回に対し上昇は8回となります。

基本的に、あまり転ける印象は少なく、アナリストの予想についても、生成AIの部分については、コンセンサスどうこうの話ではなく、予想から大きく乖離して出てきているので、大きく跳ねたりしているわけです。

NVIDIAのビジネスは、ファブレス企業で、自社で半導体の設計を行い、製造を他の企業に委託する企業のことを指します。

Apple・AMD・NVIDIAといった企業は高性能なSoCやGPUなどを開発していることで知られていますが、自社で製造を行っているわけではないです。

製造自体は、ファウンドリー企業で、ファブレス企業の依頼を受けて半導体を製造する企業です。

世界最大ファウンドリのTSMCはApple・AMD・NVIDIAといった名だたるファブレス企業を顧客に持っています。TSMCに依頼せざるおえないですが、稼働状態はフル稼働です。業績を更に伸ばすには、工場が足りてないです。

個人的には、NVIDIAのビジネス的には後Q2回分は十分に成長できる様な可能性があると思っています。

NVIDIAのやり方自体は、AIの学習に不可欠なGPUはもちろん、AIのモデルを生成するためのプラットフォーム、アプリケーション開発を効率化するライブラリなど、ハードウェアからソフトウェアまでを幅広く提供している分、真似できないというよりかは、先行者利益という捉え方をしています。

AIの用途は本当に幅広く、無数の小規模なユーザーがおり、そのすべてがエヌビディアやインテルが提供する半導体に満足しているわけではなく、AIを自由に使いこなせるコンピューター基盤を提供するための半導体開発です。

新しい技術や製品の価値を見極めるのはとても難しいですが、市場の変化は非常に速く、あるときに最強に見えた企業であっても簡単に地位を失い、新しいプレイヤーにとって代わられることはあります。

特にAIコンピューティングと半導体の技術は、これから10年で大きく変化すると考えていて、そのインパクトは甚大で、インターネットがもたらした影響をも上回る。この激変局面でカギを握るのは、お金よりも人の部分。

日本なんかも過去エルピーダメモリーを救済せず、マイクロンに安く買われていき、多くの日本企業は撤退しました。

今現在、TSMCの様なファウンダリーを目指すことで、ラピダスが頑張っていますが、スピード重視で、2ナノメートル世代の先端ラインを建設する形で、間をすっ飛ばして博打をしようとしています。

ラピダス自体は上場はしていませんが、周りの銘柄は物色はされています。

色々な企業がありますが、何をしようとしているのかを見る必要があって、TSMCの様にこれまでの技術知見を溜め込んで進化してきた企業ではなく、いきなり世界で誰も到達していない2ナノメートルという超微細加工の量産技術を確立し、顧客となる企業から受託してカスタムメイドのチップを製造することを目標としてやっています。

現在日本の技術は、28ナノあたりで、サムスンとTSMCは3ナノ技術の実用化です。

いきなりゼロスタートではなくて、IBMの技術を買って出向して学んでいます。

IBM自体は、研究のみなので、2ナノで微細な回路を形成する新しい手法の開発に研究室レベルでは成功したものの、実際に製品にできるかどうかは未知数だということはお忘れなく。

半導体の真の目的については、軍事にも使われるので、今後の未来では国力になるとも考えています。

米国では、CHIPS法のみならず、産業全体を振興したいなら、インテルやアップル、TSMCのような大企業におカネを与えるだけではダメで、新しい技術は、新しい企業が生むと議論が進んでいます。

現在米国は、中国には半導体設備の禁輸制裁を加えていますが、私の顧客周りと話をしていると、どうも中国では、オランダのASMLのコピー製品を作れる地場企業が出現しており、目覚ましい業績と成長を遂げているような状況の話は入ってきています。

直近TSMCが高いASMLの装置を買わない様なニュースも報道されていますから、この辺りの現状把握と日本も半導体装置企業が中心なので、色々と頭に入れておいた方が良いでしょう。

また、半導体の材料や部品についても、取引先次第で在庫の回転だったりもあるので、取引先の状況は見ておく必要があるのと、HBMがかなり不足し値上がりをしていくはずなので、ポートフォリオにはど真ん中を押さえておく必要があります。

話はそれましたが、NVIDIAの決算については、もし好感視されれば、ポンと株が上がって、イナゴ祭りになり、6月の指標なんかに合わせてネタ作りでヘッジファンドが自分たちの決算期の利益確定作りの売りに使うイメージかなと考えてますし、うちの会社も株のマクロ戦略はそんなイメージです。

もし先に調整が入ってくれば、選挙前に株安はまずいので、利下げなんかで調整をしながら、演出する形かと。

今は米国は経済成長が鈍っているので、2期連続の条件となる景気後退は避ける必要があります。

日本については、解散選挙がそろそろあると思ってましたが、今のところその様な雰囲気はないですが、政局不安やら利上げ観測で株価は重たいです。

もし解散の話が出てきた場合は、解散発表時から選挙までのこの空白期間は、株を全力でレバレッジを効かせても上がりやすい期間になるので、取り組んでもらったら良いかと思います。その後については、政権次第のところですので。

改めてNVIDIAについては、個人資金でも少し勝負しにいくので、オプションを仕込みます。
退屈なトレードしても仕方ないのでストラドルを組む形で、双方に飛んだ場合に、大きな利益を取れる形で、目標は50%くらい抜けたらと考えてます。

米国株のオプションについては、日本でもいくつから使える証券会社があります。

何社か宣伝をして欲しい話をいただいているんですが、使い勝手が悪いところや、いまいちだよねというところについては、現在お断りをしています。

たまたま1社だけ、役員を知っているとか、内部にいた方とかが見てもしっかりとした人間が宣伝している様な先から、ちゃんとしたコラボということで、協業のお話をいただいたので、そこだけは詳細が決まりましたら、使ってみたらどうですか?という案内だけはこちらでさせていただきます。

日本からだと、外株はInteractive Brokersの1択以外は考えられないのですが、プロ仕様なところもあるので、もう少しUIUXが使いやすくて、手数料も同等で使える所なので、もしよければその際に口座でも作ってみてください。

マーケットで個別株も触ったりはしますが、ドンと増やす時はオプションの方が早いので、うまく活用してみてください。

何か商品としては、出すとかはないですが、少額からもできますし、株なんかはPTSやダークプール、ブロック等、大口の見えない取引がたくさんあり不利なのですが、オプションがわかると外資系の手口だったり、各セルサイドの客の特徴があるので、マーケットの方向性や機関投資が何をしたいのかが1番見える取引なので、少し勉強すると、指数の動きと個別のどこに圧をかけるのかがわかってくるとは思います。

本日はそんなところで、決算を楽しみに待ちましょう。

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